- ヨーロッパ語圏での名前である。男性の名前、あるいは苗字として使われている。ラテン語「constans」を語源としており、「不断」「不変」「堅持」「忠実」といった意味合いがある。
- アメリカンコミック『ヘルブレイザー』(Hellblazer)の主人公。ジョン・コンスタンティン(John Constantine)。
- 上記2.のコミックを原案とした映画。フランシス・ローレンス監督。本項で記述。
- 上記2.のコミックを原作とした海外ドラマ。
- コスプレダンスユニット『アルスマグナ』のメンバー榊原タツキのぬいぐるみ
概要
『コンスタンティン』(原題:『Constantine』)は2005年にアメリカ合衆国で制作された映画である。
現代のアメリカ合衆国ロサンゼルスを舞台にやさぐれエクソシストの活躍を描く、オカルト要素の強いアクションもの。
原案はDCコミックス刊行のアメリカンコミック『ヘルブレイザー』(Hellblazer)だが、変更点が多くコミックとはほぼ別物になっている。
屈折した主人公や天使と悪魔、独創的な「地獄」の描写、聖具を元にした中二病心がくすぐられる武器など、独特の世界観が魅力となっている。これらの要素はキリスト教の伝説などが元になっている。
スタッフロールの後にも重要な続きのシーンがあるので、最後まで見るべし。
映画業界人のインタビューなどで続編の可能性について示唆するような言及がなされたこともある。しかし2015年8月現在、具体的な話はない。
小説化や、Xbox・プレイステーション2でのゲーム化もされている。
ストーリー
ジョン・コンスタンティンには、普通の人間には見えないものが見える。末期の肺ガンに冒されてもタバコを吸い続けるヘビースモーカーである彼は、厭世的ですさんだ生活を続けていた。生まれたときから備わった「特殊な能力」で、超常現象を専門に扱う変り種の探偵を生業としている。普段は誰も気づかない、この世のわずかな空気の乱れを敏感に察知するコンスタンティン。異変はすでに起こりつつあった。友人の神父から依頼を受け、悪魔に取り憑かれた少女のもとへ赴 いたコンスタンティンは、いつもの悪魔祓いの儀式の途中で、言い知れぬ恐怖を覚える。これまでとは何かが違う・・・。長い間保たれてきた天国と地獄のバラ ンスが崩れ去ろうとしている予感。それを裏付けるようにコンスタンティンの周囲で蠢きだす不気味な出来事の数々。病魔に冒された現実と、得体の知れない謎を抱え込んだ彼のもとに、アンジェラ・ドッドソン刑事が、自殺した姉妹イザベルの死の真相を探るべく、協力を求めにやってきた。アンジェラの頼みをいった んは断ったコンスタンティンだが、その背後につきまとう悪魔の姿を見て、彼女こそが謎を解く鍵を握る人物と知る・・・・・。この世とあの世の境界線で、いったい何が起ころうとしているのか?ただひとつ確かなことは、かろうじてこの世を成り立たせてきた危ういバランスがついに崩壊を始めたということ。それは、終末への序章なのか?越えてはいけない一線を越えて、何かとてつもないことが動き出そうとしているのだ-----。(C) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
(ニコニコ動画での公式配信の動画説明文より引用)
登場人物
ジョン・コンスタンティン
主人公。エクソシスト。
ハーフ・ブリードを見抜く能力を持つが、この能力に悩んだ末に自殺未遂を起こしたことがある。
キリスト教的には自殺は大罪であるため地獄行き確定な上に、15歳の時からタバコを吸い続けた結果として末期の肺がんを患っており、余命幾ばくもない。
間近に迫った地獄行きを逃れるため、という切実かつ利己的な理由から、悪魔退治にいそしんでいる。
アンジェラ・ドッドソン
俳優:レイチェル・ワイズ 日本語吹き替え:甲斐田裕子/岡寛恵
ヒロイン。女刑事。オカルト的な事を全く信じていないリアリストだったが……。
イザベル・ドッドソン
俳優:レイチェル・ワイズ 日本語吹き替え:甲斐田裕子/岡寛恵
アンジェラの双子の妹。ジョンと同様にこの世のものではない姿を見る能力を持つため、精神病棟に入っていた。
チャズ・クレイマー
俳優:シャイア・ラブーフ 日本語吹き替え:川田紳司/浅沼晋太郎
タクシー運転手の若者。ジョンの助手でエクソシストに憧れている。
ビーマン
俳優:マックス・ベイカー 日本語吹き替え:飛田展男/多田野曜平
ジョンの協力者。武器や情報を提供してくれる人物。ボウリング場で暮らしている。
俳優:プルイット・テイラー・ヴィンス 日本語吹き替え:塩屋浩三/石住昭彦
ジョンの協力者。悪魔祓いの儀式に関わる神父。しかしこの世ならざる存在の声を聴く恐怖心を紛らわすために飲酒に頼りきってしまっている。
俳優:ジャイモン・ハンスゥ 日本語吹き替え:落合弘治/相沢正輝
ハーフ・ブリードが集まるナイトクラブ「ミッドナイト」を経営している。「中立」を宣言しており、天界側・地獄側のどちらに肩入れもしない。
俳優:ティルダ・スウィントン 日本語吹き替え:田中敦子/勝生真沙子
天界側のハーフブリード。死後に天界に行くことを狙って悪魔祓いにいそしむジョンに対して、常々無駄な事だと諭している。
演じているのは女優だが、映画中では中性的な姿で登場している。小説版では「androgyne(両性具有)」や「androgynous man(両性具有的な男性)」と描写され、三人称は「he」になっている。
バルサザール
俳優:ギャヴィン・ロスデイル 日本語吹き替え:山野井仁/江原正士
俳優:ピーター・ストーメア 日本語吹き替え:安原義人/野沢那智
地獄を総べる、悪魔たちの王。元は天使だったが神に逆らい堕天使となった者。以前からジョンの魂を狙っている。
ルシファーの息子。堕天後に生まれため神の恐ろしさを知らない。
スタッフ
監督 … フランシス・ローレンス
脚本 … ケビン・ブロドビン/フランク・カペロ
原作 … ケビン・ブロドビン DCコミック刊/ヘルブレイザー
製作 … ローレン・シュラー・ドナー/ベンジャミン・メルニカー/マイケル・E・ウスラン/アーウィン・ストフ/ロレンツォ・ディポネベンチュラ/アキバ・ゴールズマン
製作総指揮 … ギルバート・アドラー/マイケル・アグウィラー
撮影 … フィリップ・ルスロ,A.F.C./A.S.C.
美術 … ナオミ・ショーハン
編集 … ウェイン・ワーマン,A.C.E.
音楽 … ブライアン・タイラー/クラウス・バデルト
衣装 … ルイーズ・フログリー
視覚効果 … マイケル・フィンク
用語・登場するアイテム
運命の槍
槍の所有者は世界の運命を握ることができるとされる。
イエス・キリストの処刑の際に脇腹を刺したとされる、いわゆる「ロンギヌスの槍」か。
地獄の聖書
地獄版の聖書。
通常の聖書には存在しない記述も多く、この映画での騒動を前もって暗示するような部分も存在している。
黙示録
新約聖書の「ヨハネの黙示録」のこと。世界の終末についての内容が記載されている。
ハーフ・ブリード
天界と地獄から人間界に遣わされている。天使のハーフ・ブリードと悪魔のハーフ・ブリードの2種類がいる。
半ば人間のような存在となっているために「ハーフ(半分)」と呼ばれているようだ。
人間界で倒されるとそれぞれの世界に戻っていくようだ。
ドラゴンの息
ジョンが使う武器の一つで、炎を吹き出す。ビーマンから提供された。危ないから気を付けろっつってんのにジョンは室内でぶっ放した。
メリケンサック
様々な文字や十字架があしらわれているメリケンサック(ブラスナックル)。指に嵌めて、悪魔側のハーフ・ブリードをぶん殴る。
聖なるショットガン
ジョンの持つ最大の武器。金色の十字架をかたどっており、また様々な聖句が各所に刻みこまれている十二連装ショットガン。
ライター
ジョンのライター。魔除けとして知られる「聖ベネディクトのメダイ」が彫られている。
関連動画
映画予告
その他
関連項目
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