ゴジラ対ヘドラとは、1971年7月24日に公開された映画。ゴジラシリーズ第11作目。
概要
日本の高度経済成長期に伴って表面化するようになった水質および海洋汚染、そして大気汚染といった環境破壊とそれによって人間が被る公害問題を題材にした作品となっている。
当時、東宝プロダクションの業績は低迷しており、そのためこの『ゴジラ対ヘドラ』も低予算かつ短期間で制作される事になり、さらに後述の監督とプロデューサーの対立もあってかなりgdgdな体制で作られたとされる。
それでいて今までのシリーズとは一線を画すような演出が多用されており、主題歌「かえせ!太陽を」を初めとする聞く人を不安にさせるBGMから始まり、さらには話の途中で挿入されるシュールなアニメーション、海面を埋め尽くすゴミと魚の死骸、ヘドラの硫酸ミストを浴びて溶ける人々といったグロテスクかつショッキングなシーンも非常に多く、敵怪獣であるヘドラもまたゴジラ怪獣としては形態・能力共に異質極まりない存在として描かれている。
とは言え、これらのサイケデリックながらもインパクトのある演出と、当時の社会問題の描写を見事に反映、両立させた異色作としてファンの間での話題性は今なお高い。
ちなみに物語後半でゴジラが熱線を推進力にして空を飛ぶというユニークなシーンがあるが、これは坂野ら現場スタッフが独自に取り入れようとしたもので、これについて田中友幸プロデューサーは強硬に反対したため映画の撮影が中断する事態が発生した。しかし、その田中が入院している間に坂野はゴジラの飛行シーンを撮って映画に組み込んでしまい、後になってそれを知った田中はブチ切れして二度と坂野にはゴジラ映画を作らせないと決めたらしい。
その坂野が後にハリウッドでゴジラの新作映画の制作に携わる事になろうとは誰が予想できたであろうか・・・
ニコニコ動画では主題歌の「かえせ!太陽を」や「ヘドラをやっつけろ」といった曲がMADなどの素材として使われている。
登場人物
スタッフ
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関連項目
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