概要
1995年12月9日に公開されたVSシリーズ最終作。
ゴジラシリーズの総決算的な意味を持って作られ、『ゴジラの最期』を前面に押し出した内容となっている。時代設定も54年ゴジラから42年後の1996年という『死に番号』となっている。
今作は1954年の「ゴジラ」とも深い関わりがあり、54年「ゴジラ」に登場した山根恵美子(河内桃子)が41年ぶりに登場している他、初代ゴジラを葬ったオキシジェン・デストロイヤーも深く作品に関わってくる。始まり方も、ゴジラの足音とともに東宝マークが現れ、鳴き声と共に本編開始というオマージュ的なものである。
また、「VSメカゴジラ」「VSスペースゴジラ」ではGフォースが対ゴジラ戦を担当していたが、今作では打つ手の無いGフォースに代わり自衛隊が担当。「VSビオランテ」に登場したスーパーX2の後継機であるスーパーXⅢが活躍する事となった。
登場する怪獣はゴジラ・ゴジラジュニア・デストロイア。なお、ラストシーンにおいてメルトダウンしたゴジラから放出された核エネルギーを吸収し復活、ゴジラの姿になったゴジラジュニアが確認されているが、VSシリーズの世界は今作で終結している為、このゴジラの消息は不明である。
なお、コピーこそ『ゴジラ死す!』となっているが、劇中では一度も「ゴジラが死んだ(死ぬ)」といったキーワードは出てこない。ゴジラジュニアがデストロイアに攻撃された時でさえ「ゴジラが泣いている。生き残った唯一の仲間を失って・・・」と、「死」というワードを避けている(例外的に2カ所だけは説明の都合で「死」という言葉は出るものの、ゴジラ自身のことではない)。ゴジラ自身についても、あくまで「ゴジラがメルトダウンする」というに留まり、ゴジラ自身を指して「死」という台詞を一箇所たりとも出現させずにゴジラの最期を描いたという点も特筆すべき部分である。
なお、この映画は公開までシークレット戦略となったため、メディア展開にも一部影響が出ており、デストロイアの必殺技が映画と雑誌発表で異なっていたほか、坂井孝行による漫画版のエンディングが違っていた。これは『ゴジラの最期=メルトダウン』であることを絶対秘密とされたためで、漫画ではデストロイアにゴジラ自身でトドメを刺した後、串刺し姿の弁慶の立ち往生で黒木特佐が敬礼する姿で完結している(雑誌版のみ)。公開後に単行本化され、映画に近い結末となった。
主な登場人物
- 伊集院研作(辰巳琢郎)
ミクロオキシゲンの開発者。スーパーXⅢのスクランブルを依頼した人でもある。 - 山根ゆかり(石野陽子)
テレビ局キャスター。レポート中にデストロイアに襲われる。 - 山根健吉(林泰文)
三枝未希に会える、という理由だけでGサミットに参加した化学オタク。 - 三枝未希(小高恵美)
VSシリーズの顔ともいえる超能力者。ゴジラジュニアによる囮作戦に反対していた。 - 小沢芽留(大沢さやか)
三枝未希の後輩。「VSメカゴジラ」に登場していた、とも言われている。 - 黒木特佐(高嶋政宏)
特殊戦略作戦室所属の特佐でスーパーXⅢ機長。
※ちなみに、本来は「VSビオランテ」で黒木翔を演じた高嶋政伸が演じる筈だったが、スケジュールの都合で兄の高嶋政宏が演じる事となった。 - 山根恵美子(河内桃子)
山根ゆかり・健吉の叔母。初代「ゴジラ」のヒロインその人で、演者も同じ。40年前に使用されたオキシジェン・デストロイヤーの悪夢にいまだとりつかれている。
関連動画
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関連項目
復活ゴジラ(VS)シリーズ |
ゴジラ84─VSビオランテ─VSキングギドラ─VSモスラ─VSメカゴジラ─VSスペースゴジラ─VSデストロイア |
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