《サイカトグ》とは、マジック:ザ・ギャザリング(以下、MTG)のカードである。初出は2001年発売の『オデッセイ』。
概要
カードを1枚捨てる:サイカトグはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。
あなたの墓地にあるカード2枚を追放する:サイカトグはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。
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『オデッセイ』に収録された“エイトグ”のうちの1匹。MTGでのエイトグというクリーチャーは、何かしらを“食べる”ことで大きくなる能力をもつ。『オデッセイ』には白青、青黒、黒赤、赤緑、緑白の5種類のエイトグが収録されており、
白:エンチャント
青:手札
黒:墓地
赤:アーティファクト
緑:土地
をそれぞれ食べる。青黒の《サイカトグ》は手札と墓地を食べる。
アンコモンの5枚あるサイクルの中の1枚ということもあり、登場当時は目立たなかったが、次第にその凶悪さが知れ渡り、スタンダードどころかエクステンデッド、レガシー、そしてヴィンテージでも活躍した、当時を代表するクリーチャーである。2009年には全ての金色(多色)カードの中で1位という評価を受け[1]、2013年の『ニコニコ超会議2』では2001年を代表するカードに選ばれた。
《タルモゴイフ》や《僧院の導師》などの《サイカトグ》よりもフィニッシャー適正のあるカード、《突然のショック》や《突然の衰微》といった《サイカトグ》を簡単に除去できるカードが増えた最近のMTGでは、青デッキのフィニッシャーとして使われることも少なくなった。
サイカトグはなぜ強い?
かるくてでかい。2つの能力が非常に噛み合っており、1番目の能力で手札を捨てると墓地に行くため、2番目の能力のコストに使える。また、赤緑白のエイトグと違い、食べるカードに条件がないため、手札さえあればどんどん大きくできる。手札を捨てるということは食べるためのカードを戦場に出す必要がないため、余計なマナもかからない。結果、3マナのカードなのにパワーが軽く20を超えてしまう。火力呪文で撃ち落とすのはほぼ不可能だし、3マナと軽いので打ち消し呪文を構えながらプレイするのも簡単である。
そして、同じく『オデッセイ』には《サイカトグ》と相性抜群のカードが収録されていた。
ソーサリー
マナを余らせて《激動》をプレイ→余ったマナで《サイカトグ》をプレイ→次のターンに膨れ上がった手札と墓地を食べさせて一気に巨大化させて勝利。当時の環境を席巻した最強コンボの完成である。
エピソード
- 2002年の日本選手権(全国大会)で、デッキリスト不備で《サイカトグ》が1枚も入っていないサイカトグデッキで参加することになってしまったプレイヤーが2人もいた。デッキの最重要カードが入ってないため当然全敗……と思いきや、1人は6戦中2勝、そしてもう1人はなんと3勝している。
- エクステンデッドなどでは《サイカトグ》をなんとか倒した……と思ったら《死体のダンス》で復活して突っ込んでくるといったこともあった。
- 「(1)(青)(黒)で5/6のクリーチャーがいても、《サイカトグ》よりかは適正だ」とまで言われた。
- 最初期のドレッジでも使われていた。墓地を一気に増やす“発掘”との相性は言うまでもないし、発掘カードを手札から墓地に送るためにも使える。
関連動画
関連項目
脚注
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