サイクリングとは、マジック:ザ・ギャザリング(以下MTG)のカードが持つ能力である。
概要
Wild Dogs / 野生の犬 (緑)あなたのアップキープの開始時に、プレイヤー1人のライフが他の各プレイヤーよりも多い場合、その最も多いライフを持つプレイヤーは野生の犬のコントロールを得る。
サイクリング(2)((2),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
ウルザ・ブロックで実装されたシステム。コストを支払って不要なカードを捨て、新たに1枚引き直せる能力(起動型能力に分類される)である。
後の時代には、カードを引くだけでなく追加効果をもたらす(こちらは誘発型能力)カードも収録されている。
・こんな重いカードを序盤に引いても・・・。
・加速用のカードが終盤に来ても・・・。
・ノンクリーチャーデッキ相手なのにクリーチャー除去カードでどうしろと・・・。
・相手がどんなデッキかわからないから対策カードを何種類も入れたい。でも大半が無駄カードになっちゃう・・・。
・今のところ合計16か、よし、「5」を引いたらブラックジャックなんd・・・絵札ァ!?
↑こんな経験ありませんか?でも大丈夫!サイクリングならこういった状況もすぐに解決するのです!
ウルザ・ブロックのサイクリング
サイクリング・コストはどのカードも一律で (2)。
サイクリングの歴史はここから始まった・・・のだが、正直なところイマイチなカードばかりだった。
というのも、メリット能力を付加した分、ほとんどが通常のカードよりも弱いか重いかの中途半端なものばかりになってしまったのである。
結果として、「波動機」というタダでサイクリングができるようになるカードと組み合わせたコンボデッキに使われるか、ごく少数のマトモな性能のカードしか使われなかった。なお、
Wizards社「高速コンボデッキはヤバいよね。あとサイクリングって本来そういう使い方じゃないから。」
ということで波動機は当時のスタンダード環境で禁止カードに指定されました。残念。
オンスロート・ブロックのサイクリング
3年余りが経ち、オンスロート・ブロックと共にサイクリングは帰ってきた。超強くなって。
概要で述べた「追加効果付きサイクリング」の実装である。カードを1枚引くのではなく、土地(マナの源)をサーチして手札に加える「土地サイクリング」と呼ばれるバージョンも実装された。
また、オンスロート以降のサイクリング・コストはカード毎に異なる。当然、2マナ以上必要なものも存在する。
この時代によく使われたものは、
- (サイクリングのドローに加えて)土地をサーチして手札に加える。
- 戦場に出ているゴブリンの数だけクリーチャー1体にダメージ。
- 土地サイクリング+自身がフィニッシャー級のクリーチャー
- 全クリーチャーに1点のダメージ。
- 追加で支払ったマナのぶんトークンが出てくる。
など。上3つはクリーチャー(回収・再利用が容易)に付加されていたもので、特に1番上のものは何度も使えば手札が増えてマナ基盤も整うという安定性を見せた。
ところで、大抵の打ち消し呪文には「対象の呪文1つを打ち消す」と記載されている。で、サイクリングと追加効果は起動型/誘発型能力である。呪文と能力は別モノ。つまり、基本的に打ち消せない。ヤンナルネ・・・。
ちなみに今回もサイクリングを使ったデッキが生まれた。サイクリング時にダメージを飛ばしたり、クリーチャーを戦場に出し直したり(=戦場に出たとき○○する、という能力の再利用が可能)するカードの併用である。なお、
Wizards社「高速コンボじゃないね。あと今回はサイクリングをそういうふうに使ってほしかったんだ。」
ということでアストログライドは当時のスタンダード環境を最後まで駆け抜けました。やったね。
その他
- サイクリング(cycling)には循環という意味もある。決してカードが自転車に乗って旅に出るのではない。
- さらに後の時代の、時のらせんブロックとアラーラの断片ブロックでもサイクリングが採用されている。が、オンスロート・ブロックほど画期的で新しい機能は追加されていない。
- 「アストログライド」でググるとローションが一番上に表示される。無論、デッキ名の由来とかには全く関係ない。と思う。
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関連項目
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