サイレンヘッド(Siren Head)とは、スピーカーの頭をした人型生物である。
概要
拡声器型のスピーカーの頭をした巨大な人型生物が、青色の空を背景に歩いている動画として2020年5月ごろに有名となった。他に、サイレンヘッドを題材としたゲームなどの創作物がいくつか出ている。
もともとはホラーアーティストのトレバー・ヘンダーソン氏によって2018年8月に作り出されたキャラクターである。このときは静止画であり、流行の前の2019年12月には1300程度のいいねをTwitterで獲得していた。YouTubeでもサイレンヘッドのホラーゲームを作った人が現れている。このように、2020年の流行前から一定の人気があったキャラクターである。
ツイートを読み込み中です
https://twitter.com/slimyswampghost/status/1031241826018062336
彼女は夫と休暇を過ごしており、墓場を探索していた。このとき、彼女はそれを見た。古ぼけた墓地から、古ぼけた(不気味な)電柱が飛び出てきたのである。これは、まだその筋にも知られていない奇妙な芸術作品なのだろうか?
彼女が車から降りると、メガホンは「頭」の命を吹き返した。「九。十八。一。子供。十七。削除する。嫌。」二重の声が彼女に向かってランダムな言葉を叫んだ。そして、それは急に動き出し、彼女に向かって坂道を下ってきた。
なお、作者自身の説明ではこのようにされている(ツイート3/4/5)。
- 対象の死ぬ日付を秒単位で叫ぶ。なお、対象に向かって走っている場合は大抵の場合「分」を表す
- 通常の古いサイレン音を鳴らす
- マーチングバンドの音楽を鳴らす
- ドーンと鳴るようなクラシック音楽を鳴らす
- 電柱ぐらいの大きさ
- 不可解な超自然的実体の静的な物理的形態(Static physical form of unfathomable supernatural entity)
- 擬態して人間を捕まえる
- サイレンが鳴るときはより多く音楽の断片や言葉を流す
- 目はないが、物が見える
- 生体的な歯があるが、食べない
- 人口の多い場所ではほとんど見かけない
- 録音や再生が可能で、これを利用して狩りをする
- 他の機器から音を投影できる
- だいたいの時間をぴたっと立った状態で過ごしているが、非常に速く動くことが可能である
これ以外にも都市伝説的に語られており、多くの特徴が生まれている。
SCP-6789ではない
なお、SCP財団のsandbox(自由帳のような審査なしで誰でも書けるページ)に、サイレンヘッドを元にして「SCP-6789」という記事が書かれたことから、その名で呼ばれることもある。しかし、SCP財団側からは下書き段階でSCPとしては却下されており、作者のヘンダーソン氏もSCPとして認めていない(つまり、サイレンヘッドはSCPではなく、サイレンヘッドをSCPと呼ぶのも推奨されない)。
2021年7月以降、SCP-6789には別のSCPオブジェクトの記事が登録されている(日本語には未翻訳)。サイレンヘッドとは特に関係のない内容である。
※都市伝説系創作サイトの「SCP財団」の記事は登録制をとっており、基準を満たした記事に「SCP-○○○」の番号が与えられる。SCP財団の記事になるには「投稿者オリジナルのアイデアである」「画像が著作権的に『クリエイティブ・コモンズ』の「CC BY-SA 3.0」になっている必要がある」など、様々な基準をクリアする必要がある。
しかし、サイレンヘッドの原作者自身がSCPにサイレンヘッドを投稿したわけではない。また、原作者がサイレンヘッドのアイデアや画像をSCPとして扱う許可を出したわけでもない。そのため、サイレンヘッドは上記の基準を満たすのが不可能であり、SCPにはなりえない。また、原作者が「SCPではない」と言っている以上、サイレンヘッドを「SCP」と呼び続けるのは、原作者の意向に反する大変失礼なことにもなる。
また、「非公式のSCP」という言葉も見られるが、これも誤解を助長する表現であるため控えた方がよいと思われる。そもそもサイレンヘッドは公式・非公式問わず最初からSCPとは無関係に生まれてきたものである。
一方で、SirenheadをSCPに登録しようという行為に対して皮肉を込めた「SCP-5987」という記事がある。全米確保収容イニシアチブが作成したファイルでは6789-AHというアイテム番号が付けられていたという設定、メタタイトルが「Sirenhead」であるなど、かつて下書きに書かれたSCP-6789を明らかに意識した内容となっている。なお、内容自体はサイレンヘッドとは無関係。船を操作することができるオブジェクトであり、かつては船を沈める目的で使用されていたということ、船首像として船に取り付けられていたということから、「セイレーンの船首」という意味になっている。
2020年の流行
2020年5月初頭からTikTokで流行した。アレックスハワード(alexhoward_)氏が投稿した動画が2300万回以上再生されており、これが「青色の空を背景に巨大なサイレンヘッドが歩く」というミームの直接の元ネタである。
動画ではもとのヘンダーソン氏のサイレンヘッドよりも格段と大きなサイズになっており、歩くたびに重い足音が鳴り響いている。さらにパトカーのサイレン音と銃撃音、そしてサイレンヘッドから出ていると思われる甲高い狂ったサイレン音が重なっている。
これがTwitterやYouTubeなど別のサイトに転載された後にミーム化し、サイレンヘッドから別の曲が流れ始めたり、サイレンヘッドが踊りだしたり、全く関係ないキャラクターがサイレンヘッドのようになってしまう事態となった。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
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