基礎データ | |
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正式名称 | サウジアラビア王国 المملكة العربية السعودية Kingdom of Saudi Arabia |
公用語 | アラビア語 |
首都 | リヤド(Riyadh) |
面積 | 2,149,690km2(世界第13位) |
人口 (’17) |
約3300万人(世界第40位) |
通貨 | サウジアラビア・リヤル(SAR) |
政治体制 | 絶対君主制 |
時間帯 | UTC+3 |
サウジアラビア(Saudi Arabia)とはアラビア半島に位置する王国。アラビア半島のほとんどの面積を占める大国である。
湾岸諸国の1つとして知られる。
東西南北順に、ヨルダン、イラク、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメンのアラブ8カ国と陸続きの国境を接している。[1]。産油国として有名。
概要
正式名称はサウジアラビア王国。
現代社会では珍しくなった絶対君主制で、首相は国王が兼任、1万人を超えるサウード家の王族が政治の要職を占める。現国王はサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ。
国土のほとんどが砂漠。首都のリヤドは砂漠のど真ん中にあり、夏季には最高気温が40度を超えるため、首都機能が避暑地のターイフに移される。一方で冬季の最低気温は0度近くまで下がるという過酷な気候。
最も有名な都市は西部に位置するメッカである。ムハンマド生誕の地として世界のイスラム教徒にとって最高の聖地であり、一生に一度はこのメッカにあるマスジド・ハラーム(カアバ神殿)に赴く「ハッジ(حجّ:ḥajj、巡礼)」がイスラム教徒に課せられた五つの課題「五行」の一つになっている。ただし財力・体力のある者のみが行うもので、無理にするものではないとされている。
またムハンマド死没の地である第二の聖地メディナも擁しており、イスラームの三大聖地のうち、エルサレムを除く2つがサウジアラビアにある。
経済を支えるのはなんといっても石油で、世界最大級の石油埋蔵量、生産、輸出を誇る。国の収入の8割以上を原油・石油に依存している状況で、その一方で原油価格によって国の経済が大きく左右される不安定な状況でもある。
国民の大半はスンナ派である。
ペルシャ湾を隔ててイランと接するが、イランはシーア派の大国となっており、両国は大変仲が悪い。
文化
非常に厳格なイスラム国家として知られており、実質的にイスラムの経典であるコーランが憲法、シャリーア(イスラム法)が法律となっている。
80年代には男女が席を同じくする映画館の営業を禁止し、娯楽が大変乏しい時期があった。どうしても映画を見たい場合にはわざわざ近隣諸国に出てまで見に行ったという話がある。
だが90年代に入り、日本からアニメを大量に買いつけてローカライズしてテレビ放送した所、これが大ヒット。これについては現在でも議論の種になっているが、現在では偶像崇拝には当たらないという見解が一般的である。アメコミなどの漫画やゲームも、規制こそあるがそれなりに流通している。
とは言え、旧来のイスラム法に準じ、細々とした規制は多い。
特に女性は、外出の際は全身を覆うアバヤと呼ばれる衣装を着用することが義務付けられている。婚前交渉は死刑など、男尊女卑的な法律は厳として存在しており、生きていく上での制限はかなりのものである。
悪く言えば旧弊なこれらの法律に加え、鞭打ち・斬首・石打ちといった処刑方法は、深刻な人権侵害として世界から批判を受けている。なおこれらの法律は外国人にも適応される。
一方で後述する経済発展計画に伴い、「穏やかで開かれた国」への緩やかな変化が見られつつある。
2017年2月16日、サウジアラビア初となるコミックコンベンションが開催。男女のコスプレエリアを別とするなど、様々な制約が課された上での開催だったが、多くの来場者で盛り上がった。
2018年6月24日には女性の自動車運転が解禁。事前に免許を取得した女性ドライバーは数千人にのぼり、今後600万人の申請を見込んでいるとのこと。
概ね国民からの反応は好意的だが、保守派は批判的な立場を貫いている。
日本との関係
サウジアラビアは日本最大の原油輸入先で、全輸入量の約3割を占める。日本との外交関係は1955年に樹立され、良好な関係が続いている。
2017年、従来の石油産業に依存しない経済発展計画として「サウジ・ビジョン2030」が発表。日本とサウジアラビアが各種分野で連携しつつ、より開かれた国を目指すという、従来の政治方針からすれば非常に画期的なプロジェクトである。
ちなみにこれを推進するのはムハンマド・ビン・サルマーン皇太子。アニメ好きを公言する、王族としても珍しくオープンリーで柔軟な政治家である。
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関連項目
脚注
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