サウンドボードとは、パソコンの音声入出力機能を拡張するボードである。
要するにPCのスピーカーやマイクを挿すところのパーツ
概要
現在、大抵のマザーボードにはあらかじめオンボード形態でサウンド機能を持つチップが搭載されているが、これは最低限の機能しか備えておらず、用途によっては力不足となるケースがある。その際にPCのサウンド機能を拡張するのがサウンドボードの役目である。(最も、2020年代時点ではUSB-DACを用いたほうがPC内のノイズが乗りにくいとされているが)
- オンボード
- マザーボードに搭載されているサウンド機能。一般的な用途では十分だが、製品によってはノイズが乗りやすいものもある。これに満足がいかない場合にサウンドボードの増設が必要となる。(ゲームプレイ等の場合2020年代時点ではオンボードでもハイエンドマザーだとそこまでノイズは気にならない事が多い。)
- 音楽鑑賞向け
- 高品質なコンデンサの採用や、ノイズ対策に工夫を凝らし、高音質を謳う製品群。PCをオーディオ機器の一種に位置づけることを見据えたジャンル。国内ブランドではONKYOのものが定番と言われている。入力系統はオンボードと大差ない場合も多く、DTM向きとは言い難い。
- ゲームプレイ向け
- DirectXなどとの親和性を高めたり、CPUが行っていた多チャンネル音響処理を専用のDSPで行うなどの特徴を備えた製品群。Creativeの開発したEAX(Environmental Audio eXtensions)が、ゲーム音声処理APIのデファクトスタンダードとなっており、同社のSound Blasterシリーズがこのジャンルの定番商品となっている…が、VistaからEAXがサポートされなくなったために実質この用途でサウンドボードを増設する意味は無くなった。しかしオンボードだとマイク関連が変だったり、実況プレイに必要なステレオミキサーがサポートされてないなどがあるため、用途としてはかなりニッチに。
- 音楽制作向け(オーディオインターフェース)
- 厳密にはオーディオインターフェースと呼ばれる製品群。主に楽器店で取り扱われているが、一部のパソコン専門店や家電量販店(MIDI関連製品を置いていそうなところ)で取り扱われている場合もある。
入出力系統を増やしたり、DAWソフトとの親和性を高めた製品群。OSを経由せず遅延を抑えるドライバが使えたり、入出力を内部でパッチングしたり、外部機器のクロックとシンクロできたりといった特徴を備える。DTM初級~中級者向けの安価な製品から、プロの現場でも通用するような高価な製品まで様々。頻繁に楽器を繋ぎ変える用途にも対応できるよう、専用の外付けボックスを備えた製品もある。 - USBやFireWire(IEEE1394)で接続し、ノートPCと併せればスタジオに持ち込める製品もある。
- NETDUETTOやニコ生セッション♪でネットワーク越しの楽器セッションを行う場合、遅延(レイテンシ)に悩まされることがあるが、それを改善するためにオーディオインターフェースを使っている生主も多い。
ステレオミキサー
サウンドボードによっては、PCから出る音やマイクをミックスして録音したり、ネット配信で使用することが出来る「ステレオミキサー」機能が搭載されていることがある(サウンドボードによって、「what u hear」「再生リダイレクト」「stereo mix」「wave出力ミックス」などと呼び名が違う)。
PCでゲーム実況等を行いたい時に、このステレオミキサー機能が欲しいため「ステレオミキサーを購入した」という人が結構いる。ましてや「ミキサーが欲しい」という人までいるため、電化製品店の店員を困らせることになっている。あくまで「ステレオミキサーは製品ではなく」サウンドボードのひとつの機能でしかないので、買うべきものは「ステレオミキサー機能を搭載したサウンドボード」ということになるので注意しよう。欲しい人は、電化製品店よりもパソコン専門店に行った方が良い。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 2
- 0pt

