サッカー地域リーグとは、日本の男子サッカーにおける、9つの地域に分かれて行われるノンプロリーグのことである。
概要
日本の男子サッカー第1種(プロ・ノンプロ)のリーグピラミッド | |||||||||||
1部 | 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)1部[J1:明治安田生命J1リーグ] | ||||||||||
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2部 | 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)2部[J2:明治安田生命J2リーグ] | ||||||||||
3部 | 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)3部[J3:明治安田生命J3リーグ] | ||||||||||
ここから上がプロリーグ/ここから下がノンプロリーグ | |||||||||||
4部 | 日本フットボールリーグ(JFL) | ||||||||||
ここから上が全国リーグ/ここから下が各地のリーグ | |||||||||||
5部 (5~6部) |
地域リーグ(9地域) | ←イマココ | |||||||||
北海道 サッカー リーグ |
東北 社会人 サッカー リーグ 1部 |
関東 サッカー リーグ 1部 |
北信越 フット ボール リーグ 1部 |
東海 社会人 サッカー リーグ 1部 |
関西 サッカー リーグ 1部 |
中国 サッカー リーグ |
四国 サッカー リーグ |
九州 サッカー リーグ |
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東北 社会人 サッカー リーグ 2部 [北/南] |
関東 サッカー リーグ 2部 |
北信越 フット ボール リーグ 2部 |
東海 社会人 サッカー リーグ 2部 |
関西 サッカー リーグ 2部 |
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6部以下 (7部以下) |
都道府県リーグ(都府県リーグ/北海道ブロックリーグ) | ||||||||||
札幌 道南 道央・道北 道東 |
[北] 青森県 秋田県 岩手県 |
群馬県 栃木県 茨城県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 |
福井県 石川県 富山県 新潟県 長野県 |
静岡県 愛知県 岐阜県 三重県 |
滋賀県 京都府 奈良県 和歌山県 大阪府 兵庫県 |
鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 |
徳島県 香川県 愛媛県 高知県 |
福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 |
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[南] 山形県 宮城県 福島県 |
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最下部 | 市区町村リーグ/地区リーグ/支部リーグ |
Jリーグ1部から4つ下のカテゴリに位置する5部(5部・6部)リーグでもあり、計9つのリーグにより成り立っている。ノンプロリーグであるが、元々が社会人の為のリーグだった頃の名残があるリーグもある。
地域リーグの発足年はそれぞれバラバラで、1966年に創設された東海リーグと関西リーグを皮切りに、1978年の北海道リーグの創設を持って、サッカーの地域リーグは完全形成した。また、JSLへの参入を目指す手段として、これまでの全国社会人サッカー選手権大会に変わって、全国地域サッカーリーグ決勝大会が1977年に創設される。(後述)
なお、地域リーグで下位となったチームは、基本的には各々の都道府県リーグに自動降格となるが、大人の事情によっては残留することもある。自動降格のチーム数は2チームのリーグがほとんどだが、東北は南北合わせて4チーム(振り分けは1部からの降格チームが南北どちらに入るかによる)、九州は1チーム+入れ替え戦1チームとなる。四国は唯一自動降格がなく、入れ替え戦1チームとなる。2部制となっているリーグの1部・2部入れ替え枠はどのリーグも2チームである(ただし、東北2部は南北に分かれているため昇格できるのは南北で1チームずつになる)。
ちなみに、上のリーグが全国リーグであるため、JFLへの昇格チームとJFLからの降格チームが同一リーグでないということは日常茶飯事であるため、昇降格の枠は当たり前のように変動する。JFL昇格チームがあってチーム数が不足する場合は降格枠を減らすというのは共通しているが、逆に降格チームがあって調整しなければチーム数が過剰になる場合の対応は地域によって異なる。
- 東海・四国:JFLからの降格があった年の昇降格は変更せず、翌年度のリーグ戦で一時的にチーム数を増やして自動降格枠も増やす。東海は2部制なので翌々年度は2部のチーム数が増えることになる。
- 関東・関西:自動昇格枠を減らし、代わりに入れ替え戦(降格が1チームなら2部の2位と1部の下から3番目のチームが対戦。2部と都府県リーグも同様)を行う。
- 東北:その年の降格チーム数を増やす。
なお、その他のリーグはネット上に規約がない、または規約にJFLからの降格があった際の扱いが記載されていないため不明(JFL所属チームがない北海道・北信越は無関係ではあるが)。ただし、九州は2006年のJFLでホンダロックが降格した翌年の2007年に1チーム増やしていたという事例があるため、規約が変更されていなければ東海・四国と同様となる。
各地の地域リーグ事情
この項目は、編集者が情報不足により書き込めず内容が少ないです。 調べものなどの参考にはなりますが絶対的に内容が不足しています。 加筆、訂正、面白く書いてくれるなどして下さる協力者を求めています。 |
北海道サッカーリーグ
- 所属可能チーム数は8。毎年下位2チームがブロックリーグに降格し、逆にブロックリーグ優勝チーム間での昇格決定戦上位2チームが北海道リーグに昇格する。
- 過去には最大で10チームが所属していた時期もあり、また、2部リーグもあった。なお、2部リーグは現在の道内各地のブロックリーグへと発展解消した。一方、2009年シーズンと2010年シーズンに限って、リーグレベルの底上げと過密日程回避のために所属チームを思い切って6にしていた。
- 他の地域リーグは「地域リーグの下は都府県リーグ」という構造なのだが、北海道は1つの道で1つの地域リーグであるため、地域リーグ(北海道リーグ)の下に4つのブロックリーグを置いている。このブロックリーグが都道府県リーグ相当のリーグであり、その下の15つの地区リーグが市区町村リーグ相当のリーグである。
地域リーグ | 北海道 | ||||||||||||||
ブロックリーグ | 札幌 | 道南 | 道央・道北 | 道東 | |||||||||||
地区リーグ | 札 幌 |
函 館 |
室 蘭 |
苫 小 牧 |
小 樽 |
千 歳 |
空 知 |
北 空 知 |
旭 川 |
道 北 |
宗 谷 |
十 勝 |
釧 路 |
オ ホ | ツ ク |
根 室 |
エピソード
実は他の地域リーグとは実力に開きがあることもあり、地域リーグ決勝大会突破(JFL昇格)は未だ叶っていない。"・・・ん?北海道コンサドーレ札幌が今Jリーグに居るから、北海道からのJFL昇格は出来ているんじゃないか?"と思われるかもしれない。しかしここで改めて、北海道コンサドーレ札幌は元々、神奈川県のチームであったこと、そして、北海道への移転は、全国リーグであったジャパンフットボールリーグ(旧JFL)時代に行っていることを覚えていただきたい。
ブロックリーグ決勝大会
各ブロックリーグ優勝チームの計4チームで争われる。総当り戦を行い、上位2チームは北海道リーグに自動昇格となる。
東北社会人サッカーリーグ
- 青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県の東北地方6県を対象とした地域リーグである。北海道に負けず劣らず、東北リーグも広大な面積を有している。チーム数は2013年から1部、2部北・南ともに10チームずつ。それまでは8チームでの構成だった。
- 1部こそ6県全てが対象だが、2部は青森県・秋田県・岩手県で2部北リーグを、宮城県・山形県・福島県で2部南リーグを構成という形になっている。2011年の東日本大震災の際は2部リーグで参加を辞退するチームが相次ぎ、一時的な措置として南北統一で開催された。
- 2013年以降は3県リーグチャレンジマッチは開催されておらず、代わりに2部北・南の下位2~4チーム(下位2チームは自動降格で、1部から降格のあった地域はさらにそのチーム数分自動降格枠が増える)と各県1部優勝チームとの自動入替が行われている。
北東北3県リーグチャレンジマッチ/南東北3県リーグチャレンジマッチ(※現在は廃止)
北東北各3県(青森県、秋田県、岩手県)の優勝チームと南東北各3県(宮城県、山形県、福島県)の優勝チームがそれぞれ総当りのリーグ戦を行い、2位以内に入ると東北リーグ2部への昇格権を与えられる。しかし、自動昇格は1位のみで、2位は2部7位との入れ替え戦になるなので、形振り構わず目の前の相手を薙ぎ倒していくことが重要になるであろう。
現時点では最後の大会となった2012年はチーム数の拡大に伴い各県優勝チームは自動昇格することになっていたため、2位チームによる総当たりのリーグ戦が行われた。この大会では自動昇格の1枠のみで、2位の入替戦はなかった。
上述の通り、1部・2部が10チームに拡大されて以降は実施されておらず、廃止された状態になっている。
関東サッカーリーグ
- 群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の関東地方1都6県と中部地方の山梨県から成る、いわゆる首都圏に属するこの1都7県を対象とした地域リーグである。日本サッカー協会の本部がある東京都がありながら、東海リーグや関西リーグよりも創設が遅かった。
- 2012年シーズンから1部10チーム・2部10チームで構成されている。それまでは各々8チーム構成だった。1部⇔2部、2部⇔各都県リーグの昇降格枠はそれぞれ2枠である。
- チーム数が10チームで固定のため、JFLからの降格があった場合は自動昇格枠が減り、入れ替え戦に回ることになる。降格が1チームであれば下部2位と上部8位が、2チームであれば下部1位と上部8位、下部2位と上部7位が入れ替え戦を行う。
関東社会人サッカー大会
- ノックアウト方式のトーナメント大会であり、決勝進出を果たすと関東リーグ2部への自動昇格枠が与えられる。シーズンによっては3位まで昇格することがあるので、その場合は3位決定戦が行われる。逆に自動昇格枠がなく、2部の下位チームと入れ替え戦を行うこともある。
- なお、実は各都県リーグによって出場枠がバラバラであり、東京都より人口が少ない埼玉県が一番多く4枠となっている(※その他は、東京都が3枠、神奈川県と栃木県が各2枠、千葉県と群馬県と茨城県と山梨県が各1枠となっている)。これは、サッカー協会に登録されたチーム数が、首都圏1都7県の中で埼玉県が一番多い為である。あと、毎シーズン、開催される都県には開催地枠も与えられる。
北信越フットボールリーグ
- 新潟県、長野県、富山県、石川県、福井県の中部地方5県から成る、いわゆる北信越地方に属するこの5県を対象にした地域リーグである。2部制であり、1部と2部それぞれ8チームで争われる。
- 同一母体によるチームが複数参加することはできない。それでややこしくなったのが2018年の昇降格で、2部の1位と2位がどちらも1部に同一母体のチームがあり、その片方は1部で7位になったチームだった。その結果、同一母体のチーム同士となる1部7位と2部2位で入れ替えが行われ、1部8位と2部1位が残留という結果になった。
エピソード
1部は8チーム中5チームがJリーグ昇格を目指すチームだったことがある。とはいえ、あくまで地域リーグ決勝大会への枠は優勝チームにしか与えられないため、その時代は毎年大激戦になっていた。特にAC長野パルセイロ、松本山雅FC、ツエーゲン金沢とアルビレックス新潟の下部組織であるJAPANサッカーカレッジの4チームによる熾烈な優勝争いもあって「世界一無駄に熱いアマチュアリーグ」などと言われ、2ちゃんねる上で地域リーグにも注目していたサッカーファンから定期的にネタにされていた。ネタにし過ぎて関係の薄いスレッドにまで飛び火した結果、ウザがったユーザーも居た。
北信越チャレンジリーグ
北信越各県リーグ優勝チームと同リーグ2位チームによる『北信越サッカーチャレンジトーナメント』の優勝チーム(ワイルドカード)の計6チームによって争われる総当り戦である。2位以内入ると北信越リーグ2部へ自動昇格となる。仮にも県リーグを制したチームがワイルドカードのチームに昇格されるのは屈辱以外の何者でもない、絶対に負けられない戦いであろう。
東海社会人サッカーリーグ
- 静岡県、愛知県、岐阜県の中部地方3県と近畿地方の三重県から成る、いわゆる東海地方に属するこの4県を対象とした地域リーグである。また、関西サッカーリーグと並ぶ最古の地域リーグである。
- 2001年までは1部のみ16チームの構成だったが、2002年からは1部2部とも8チームの2部制で行われている(JFLからの降格があれば一時的にチーム数は増加する)。
- 2013年から一時期、同母体のチームが複数リーグ加盟することが認められなくなっていた。その最もたる例が、1部に居たChukyo univ. FCと中京大学FCの2チーム(※中京大学サッカー部のサテライトチーム)であり、2012年で1部7位がChukyo univ. FC、最下位が中京大学FCとなったために最下位だった中京大学FCが愛知県リーグ1部に強制降格させられている。いつからかは不明だがこのルールは撤廃されたようで、現在の規則には同一母体チームも可能となっている。
東海社会人トーナメント大会
各県リーグ上位2チームの計8チームが出場でき、AブロックとBブロックの4チームに分けて行う。1回戦は1位と2位が対戦し、同じブロックに同一県のチームが所属することは出来ない。各ブロックの優勝チームは東海リーグ2部に自動昇格となる。なお、大会の優勝チームを決める必要がある場合はAブロックの優勝チームを優勝、Bブロックの優勝チームを準優勝として扱うことになっている。
関西サッカーリーグ
- 滋賀県、京都府、奈良県、大阪府、和歌山県、兵庫県の近畿地方2府4県、いわゆる関西地方に属するこの2府4県を対象とした地域リーグある。また、東海社会人サッカーリーグと並ぶ最古の地域リーグである。
- 2005年からディビジョン制を導入し1部が8チーム・2部が8チームで構成されている。
エピソード
地域リーグの中でも特に宣伝に力を入れているリーグでもある。ツイッターやフェイスブックの開設だけに留まらず、Ustreamに『KSLTV』という生中継を行う番組ページを作ったり、生中継を行った試合をほぼまるごとアップした『KSLTV archives』というページをYouTubeに設けている。なお、リーグ公式Twitterには「KSLTVはUstream視聴可能デバイスと通信環境さえあれば、世界中どこでも完全生中継!KSLTVが見られるところはあなたにとってのボックス席です。是非、この機会にご覧ください。」という広告ツイートをしている。
関西府県サッカーリーグ決勝大会
各府県リーグ上位2チームの計12チームが出場できる。まず、予選は1グループ3チームずつに分けて総当り戦をやる。そして各グループ1位の4チームで決勝トーナメントを行い、優勝チームは関西リーグ2部に自動昇格、準優勝チームは入替戦行きとなる。
中国サッカーリーグ
- 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県の中国地方5県を対象とした地域リーグである。チーム数は1部のみの10チーム(2009年より)。
- このリーグの名称にある「中国」は「中華人民共和国」が由来ではないことは当たり前の話だが、念のためここに示しておく。ちなみに、中華人民共和国のサッカーリーグは「中国サッカーリーグ」という名前にはなっていない。
中国地域県リーグ決勝大会
各県リーグ優勝チームと持ち回りで出場権が与えられる特定の県リーグの2位チーム3つの計8チームで行われる、ノックアウト方式のトーナメント大会である。なお、Aブロック4チームとBブロック4チームに分けて行い、各ブロック優勝チームが中国リーグへ自動昇格となる。
四国サッカーリーグ
- 香川県、愛媛県、高知県、徳島県の四国地方4県を対象とした地域リーグである。チーム数は1部のみの8チーム。
- 1977年のリーグ発足以来、たった一度の例外を除いてチーム数は変わっていない(例外は1983年。上のリーグからの降格チームが加わって、この年だけ9チームで行われた)。
四国リーグチャレンジチーム決定戦
各県リーグの優勝チームで行われるトーナメント方式である。毎シーズン特定の場所1か所で2日連続で行われる。
優勝チームは四国リーグへ自動昇格、準優勝チームは入替戦行きとなっているが、2017年~2021年は優勝チームが入替戦と枠が狭まっていた。
九州サッカーリーグ
- 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県の九州地方8県を対象とした地域リーグである。基本的に10チームで争われているが、シーズンによっては9チームだったり12チームだったりで争われることもある。
- 2021年まで地域リーグの中では唯一完全決着方式を取っており、リーグ戦でありながら90分間で決着がつかない時は引き分けとせずにPK戦を行っていた。PKで勝つと勝ち点2、負けても勝ち点1が与えられていた。これは後述する全国地域サッカーチャンピオンズリーグで2017年まで行われていたのと同じ方式である。2022年から他の地域と同じく引き分けが採用された。
- Kyuリーグという通称がある。
九州各県リーグ決勝大会
各県リーグの優勝チームのみで行われるノックアウト方式のトーナメント大会である。優勝チームは九州リーグへ自動昇格、準優勝チームは入替戦行きとなる。
全国地域サッカーチャンピオンズリーグ
※詳細は「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ」を参照
主に各地域リーグの優勝チーム(※2部制のリーグは1部優勝チーム)とワイルドカードである各地域リーグの2位・3位で全国社会人サッカー選手権大会のベスト4に入ったチームから上位優先で3チームに出場権が与えられる。12チームに満たない場合は地域リーグ(対象リーグは輪番制、ただしJリーグ百年構想クラブは1回のみ優先権がある)の2位にも出場権が与えられる。
大会を勝ち抜くと、上位のカテゴリ([過去]JSL⇒JSL2部⇒旧JFL2部⇒旧JFL⇒新JFL[現在])に昇格できる。
関連動画
「全国地域サッカーリーグ決勝大会」支援動画。
各地の地域リーグを勝ち上がったチームが、JFLへの昇格が確実となる2位以内を目指して激戦を繰り広げる。
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 日本女子サッカーリーグ
- 女子サッカー地域リーグ
- 女子サッカー都道府県リーグ
- 全日本女子サッカー選手権大会
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