サツマイモ(薩摩芋) とは、中米原産のヒルガオ科サツマイモ属の植物、野菜。
主に根を食用として栽培され、この根も同様に呼称される。
曖昧さ回避
- さつまいも(実況プレイヤー) - ニコニコ動画に投稿する実況プレイヤー。リンク参照
概要
紫色(この芋を語源としてさつま色とも)の皮に包まれた、黄色い塊根が特徴(品種によっては皮が白かったり、中身も紫色のものもある)。
この塊根部分のほか、茎なども食用にされる。
芋類としてはほぼ唯一、豊かな甘みを持っており、味付けをせずとも美味しく食べられる。
もっとも有名な調理法が「石焼き」であろう。石と一緒に濡れ新聞やアルミホイルに包んだサツマイモを焼くこの「石焼き芋」は野焼きがあるとよく行われる。また、「いーしやーきいもー、おいもー」という独特の歌を流す石焼き芋の屋台は、秋から冬にかけての風物詩と言えよう。
その他、天ぷらにしたり、干し芋にしたりといった調理法のほか、甘みを生かして菓子に加工されることが多い。特に甘い品種のサツマイモは「スイートポテト」として、芋あんやポテトジャム、ポテトパイや芋ようかん、さらにケーキなどの製菓材料に使われることもある。
焼酎の材料にもなっており、芋焼酎は焼酎の中でも特に人気の高い一ジャンルを築いている。
ビタミンC、B1、B2に加え食物繊維を多く含んでおり、食べるとお通じがよくなりやすい。デンプンも多く、少量でも十分なカロリーを摂取できる(逆に言えば、口当たりが良いからと言って食べ過ぎると太る原因になる)。
理想的な栄養価を持っているが、唯一、たんぱく質は少ないため、サツマイモを中心とした食生活では体を長期間維持することは出来ない。
根部分だけでなく、茎と葉も食べられる。フキと似た性質を持っており、似たり、炒めたり、かき揚げにしたりして食される。
こちらはどちらかというと、貧しい農民が根以外の部分も食べるようになったことから発達した食文化であるが、やはり非常に栄養価は豊富で、ビタミンと食物繊維を非常に多く含む。その一方、根部分以上に安価であるという利点もある。
サツマイモの由来や伝来は諸説あるが、中南米が原産地で、日本へは17世紀の初めごろ伝わったとされる。
名前の通り、薩摩から日本に広まった。中国から琉球を経て九州薩摩藩に伝わり、ここで栽培されていたものが江戸時代に注目を浴びた、という経路が、サツマイモの日本への流入の様子として最も有力な説である。
鹿児島では薩摩揚げをつけあげと呼ぶように、サツマイモは当初唐芋と呼ばれていた。
繁殖力が異常に高く、多産で荒地に強い。その一方で食用にしやすく、栄養価も高いため、救荒植物としてよく植えられている。日本全国に広まったのも、江戸時代に、大飢饉をくぐり抜けるための食料として注目されたのが原因であった。
25~30℃の地温で、水はけの良い土地が生育には最適だが、殆ど土は選ばない。この繁殖力の源は、窒素化合物を生産する菌と共存関係を築いているという性質で、小学校の実習にも用いられている通り、きちんと土を耕して正しく植えれば、殆ど放っておいても育つ。むしろ、窒素分が豊富な土地だと、茎や葉が茂りすぎて根に栄養が行かない「つるぼけ」を起こしてしまい、不作になったりするという性質も抱えている。
おならが出る理由
さつまいもの主成分はデンプンで、そのデンプンのおよそ30%は糖が鎖状につながったアミロースである。このアミロースは消化酵素では70%くらいまでしか体内に吸収できる糖に分解されない。その分解されなかったアミロースは大腸の細菌によって分解されるが、その際に出るガスがおならのもとになる。
おならは腸のぜん動運動によって肛門まで運ばれる。腸内の細菌には善玉菌といわれているビフィズス菌と、成人病の大敵で悪玉菌といわれているウエルシュ菌などがあるが、さつまいもを食べるとビフィズス菌が増加する。すると腸内環境が改善され、ぜんどう運動も活発になる
ビフィズス菌によるおならは健康的で、臭いをまき散らすことはないので、出せれば出すべきである[1] 。
関連動画
関連項目
脚注
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