サバイバルナイフとは、ナイフの一種である。
概要
ちなみにサバイバルナイフという言葉は知っていてもそれがどんなナイフなのかを知っている人は少ないはず。
人によって見解が異なる場合もあるが、一応以下のような定義がある
・大型のシースナイフ(折りたたみではない、鞘に入れるタイプ)
・刃が厚く、頑丈である
元々サバイバルナイフはそれ一本で何でもこなし生存することを目的としているので、鉈のように使うことも求められるし、時には武器として使うことも求められる(ツバがついているのはこの為)。それ故に刃が大型で頑丈な必要がある。
また物によってはグリップ(柄)が中空で、テグスや釣り針、コンパスや着火具、十得ナイフ、簡易医療キットなどのサバイバルキットが収められるようにしてある。(コンテナと呼ばれる)…ひとつに収まって便利だが欠点もある(後述/欠点)。
その他、一部の製品にはサバイバルナイフならではの特徴として刃の反対側、すなわち峰の部分が規則的な凹凸になっているものがある。これは「ノコ」と呼ばれ、金属などの板を無理矢理切断する(というよりは破壊する)為のもの。
主に事故や軍隊であれば被弾などで破壊された車両・航空機等から乗員が脱出する事が想定されている。
ニコニコ動画的には「涼宮ハルヒの憂鬱で朝倉涼子が持っているようなナイフ」と言えば分かりやすいだろうか?
似たようなナイフとしてボウイナイフがあるが、元々ボウイナイフが変化したものがサバイバルナイフである為、両者の境界は曖昧。
なおサバイバルナイフをマルチツールナイフ(いわゆる十徳ナイフ)と誤解している人も多いが、マルチツールナイフはアーミーナイフと呼ぶのが正しい。
ちなみにキャンプにサバイバルナイフを持っていく人がいるが、正直言ってサバイバルナイフは普段使いには全くといっていいほど適さない(刃が厚いから細かい作業がやりにくい etc...)
またキャンプなどで使用する為に持ち運んでいても、不適切(キャンプにそんな大きいナイフ必要ない)と判断されれば銃刀法に抵触する事もあるので要注意。
意外な欠点
サバイバルナイフは、同材料・同サイズのナイフと比べて壊れ易いという、その無骨な外見からはおおよそ想像できない欠点を持つ。これは、コンテナ(前述)を設ける為に、柄に刀身の軸を通せなくなる構造上の問題である。分厚い刃は頑丈そうだが、刃だけ頑丈でも仕方が無いのだ。
また、近接戦闘や銃剣としての使用においても、ノコ部分が、布などに絡め取られる事例も報告されており、これも見た目からは想像もつかない欠点を持っている。
近年では耐久性向上のため上記のコンテナを廃したもの、ノコを廃しフルーツナイフを太めにしたような小振りなものが採用されるなど、現場によって取捨選択が多いのが現状である。
しかし、そもそもこのナイフは、サバイバルキット同様に携帯可能な予備の道具、あるいは代用品としての使用が目的であり、意図的に器用貧乏な設計なのである。言うならば中・大型ナイフを中心に構成されたサバイバルキットなのである。
したがって、一般にこのナイフで何でも出来るとアウトドアに持ち込んでもノコギリやナタ、包丁には敵わないのは当然である。そこで遭難して、ノコギリやナタを失ってしまった時に必要になるナイフである。
だが上記のような欠点を持ってこそいるが、使い方・工夫次第では、器用貧乏さを万能にできる。性能を生かすも殺すもあなた次第、そんな男のロマンに溢れるナイフなのだ。
※もちろん性能・機能・耐久性は製品やメーカーにもよるため一概には言えない。
ちなみにアウトドア・サバイバル用の小型の斧もあり、携帯性は劣るがパワー重視ならそちらの選択肢もありかもしれない。ナイフより大振りで重量があるため多少の物は切り倒せ、それ単体でも柄を余らせて器用に扱う人もいるため、サバイバルナイフと一緒に持っていけば可能性も一気に広がるかもしれない。
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