サムライスピリッツ(SAMURAI SPIRITS)とは、エス・エヌ・ケイ(旧SNK)およびSNKから発売されている対戦型格闘ゲームのシリーズである。
概要
登場キャラクターの全てが何かしらの武器を所持している、所謂『武器格闘』のパイオニア的なゲームである。
略称はサムスピ、侍魂など。当時のSNKが販促の際「サムライ」という呼称も使用していたが、上2記ほど定着していない。
武器による斬り合いを主眼に置いたゲームのため、所謂「パンチ」に値する通常技が「斬り」となっており、弱・中・強と三段階に分けられている。中でも「強斬り」の攻撃力の高さが特徴で、単発で体力の2割〜3割(怒りゲージがMAXだと5割近くに達する場合もある)を奪うという通常技らしからぬ攻撃力の高さがウリで、「強斬りこそサムスピの必殺技」であるとまで言われた。
かなり残虐な演出も本シリーズの特徴である。攻撃ヒット時の出血表現もさることながら、敗北時には血飛沫や胴体切断、頭部切断などが表現される事もあり、敗北=死というシビアな緊張感を作るのに一役買っている。
90年代を代表する格闘ゲームであると同時に、SNKの黄金時代を築いた作品の一つでもあり、旧SNKが倒産した後もSNKプレイモア(現・SNK)より続編が出続けている。
但しSNKプレイモア以降の作品の開発は携帯アプリやクロスオーバー作品等を覗き、長らく悠紀エンタープライズやK2など、全て外注が開発を行っていたが、最新作「SAMURAI SPIRITS(2019)」では、旧SNKの倒産以降、初めて販売元であるSNKが直接開発に携わっている。
現在はハムスターの販売である「アケアカNEOGEO」において、MVS(NEOGEO)で稼働したタイトルにおいては全作品がNintendoSwitch、PS4、XBoxOne、Windows10で遊ぶ事が可能。オンライン対戦は不可能だが、タイムアタックやSNSへの動画投稿機能等がある。
またそれ以外にもPlayStationStoreで配信中の一部の単体タイトルは、オンライン対戦に対応している。
シリーズ作品
以下は発売年度順の作品概要であるが、シリーズの公式ストーリーの時系列は発表された順番ではなく、
零→2019→初代→(ナコりもの)→斬→天→真→ポリサム1→ポリサム2→閃→蒼紅の順となっている。
(ただし閃サムはポリサム及び蒼紅とは矛盾点も多く、剣サムと同様パラレルワールドとする説もある)
SAMURAI SPIRITS
武士道とは死ぬことと見つけたり 修羅道とは倒すことと見つけたり
我、悪鬼羅刹となりて 目の前の敵すべてを
斬ル!!
通称初代。1993年7月にMVS(NEOGEO)用ROMカセットとしてアーケード版が稼働を開始、その約1ヶ月後に家庭用ネオジオROM版が発売された。
主人公は覇王丸で、登場キャラクターは日本全国各地に点在する外国人を含めた12人の剣客たち。戦いに負けるとその場で胴体が切断されるなどして、相手は死ぬ。(勝利デモでは、わらで包まれた死体(敗者)を運ぶ演出もある)ただし作品の雰囲気は黒子が試合形式でステージに立っているなど和気藹々としており、画面からはあまり暗さは感じさせないものとなっている。
登場キャラ全員が素手ではなく武器を所持していることから、パンチに相当する通常技「斬り」の攻撃力の高さを主な特徴とし、その他にも武器を弾き飛ばされたり破壊されると素手状態になってしまうこと、ダメージを受けることのみで増加するパワーゲージ「怒りゲージ」が存在する。MAXになると「怒り爆発」状態となり、肌が赤く染まり攻撃力が増加すること等が挙げられる。
他にも素手状態で行う特殊な防御手段真剣白刃取り、攻撃同士が重なると発生しボタン連打勝負となり、負けた方は武器を弾き飛ばされるつばぜり合い等、シリーズ恒例となるシステムは既に存在していた。
通常技は斬り3ボタン、蹴り3ボタンの疑似6ボタン方式である(強攻撃は弱中同時押し)。
発売当初はさほど大々的に宣伝されなかったが、独特なゲーム性から次第に各地で盛り上がりを見せ、大味ながらも良くまとまっている処女作らしからぬ対戦バランスも評価された。
稼働当時の1993年はストリートファイターⅡブームから少し経過した時期で、本作発表の数ヶ月後にはスーパーストリートファイターⅡや餓狼伝説SPECIALが発表を控えているなど、格闘ゲームが黎明期から一歩踏み込み、対戦ツールとしてのコンボ要素の強化やバランス調整の模索に取り組み始めた時期でもあった。そんな中、あえてそれとは真逆のシンプルなシステムや、ハイリスクハイリターンな一撃の重さを取り入れたゲーム性はユーザーからも受け入れられ、独自のファン層を得ることに成功した。
またビジュアル面でも人気を博し、特に春麗を凌ぐ勢いでゲーム誌面はたまた三鷹市の水道局のポスターに飛び交うナコルルの異常人気も相まって、ゲーメストでは各部門賞を総ナメ、SNKが好きなメーカー1位にランクインするなど、ビジュアル・ゲーム性両面で評価された名作であった。
発売当初の反響もありシリーズの中でも本作は特に知名度が高く、現在でも大会を行うゲームセンターが多く存在する作品である。
メガドライブやスーファミ、果てはゲームギアや3DOなど人気作故幅広い機種に移植されているが、スーファミ版など残虐演出がカットされている作品もある。
本家のネオジオROM版の売り上げも好調で家庭用ネオジオを爆発的に普及させた作品でもあり、「サムスピがやりたくてネオジオを買った」という人も多かった。
ラスボスは天草四郎時貞。
現在はPSStoreの単体移植のほか、「アケアカNEOGEO」において様々な据置機種でのダウンロード配信が行われている。
真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変
今は昔のものがたり。我が道 極めんとする男あり
血生臭い生きざまに 凶事まとうは 偶然では なかった。
通称真サム。1994年稼働開始、主人公は変わらず。ライバルが橘右京から死にさらせ!牙神幻十郎に変更。
システムには所謂超必殺技に相当する武器破壊技などが追加された。その他伏せや前転・後転など細かい動作の追加の他、ぬいぐるみ化というデコゲーのようなコマンドも追加されたが、これは当時のプライズ商品とのタイアップだった模様。
ラスボスは羅将神ミヅキ。SNK唯一の女性ボスである。また新キャラクターが4人追加されたが、内二人が丸坊主だったため禿が増えた。
本作も新キャラクターを含め極端に暗さを感じさせない雰囲気を持つが、覇王丸のライバル牙神幻十郎の登場や壮大なストーリーによりハードな演出も増え、特にヒロイン・ナコルルのエンディングに当時の漢達は涙したという。またその為に後続の作品の時系列が複雑化することとなり、本作以降は「初代より後、真サムより前」の時間軸のストーリーが多い(というか、余儀なくされた)。
隠しキャラクターの黒子が途中乱入してくる時があり、黒子のCPUアルゴリズムはラスボスをも凌ぐ。
ゲームバランスはシリーズ中でもかなり悪い方で、特に右京の壊れ具合が半端無い。だが初代の続編ということで関心は高く、人気は高かった。初代の人気の煽りを受けて家庭用ネオジオROM版は販売本数がかなり多い作品としても知られるが、あまりにも出荷しすぎてしまった為、高額機種のソフトらしからぬ値崩れが起きてしまった事も有名。
現在は「アケアカNEOGEO」にて、様々な据置機種でダウンロード配信が行われている。
サムライスピリッツ斬紅郎無双剣
剣の道 まさに 修羅の道なり。
屍を築き 血河を流し
生き延びる事こそ 無敵なり。
通称斬サム。1995年稼働開始。主人公は緋雨閑丸だが1Pの初期カーソルは覇王丸。登場キャラクターのグラフィックを全て一新。時系列は真より前、初代より後。ラスボスは壬無月斬紅郎。
人斬りの凶行を犯した「鬼」斬紅郎を倒す為に各キャラクターが立ち上がるというストーリーで、前二作と比較してストーリーには重苦しい重圧な雰囲気が漂っている。この傾向はこれ以後の作品にも続くが、一方で新キャラクターのリムルルをはじめ、明るく華のあるキャラクターも登場させることでバランスが取られている。
最大の特徴は対極選択。キャラクターごとに修羅、羅刹の二つの性能(剣質)を選択できる。初代で制作側のお遊びから生まれ、人気を博していた2Pナコルル(紫ナコルル)が狼のシクルゥを従える単体キャラとして独立したことをはじめ、パピー抜きのガルフォードなど、大幅に性能が変化するキャラクターも存在する。その他、CPU戦の難易度選択(剣客・剣豪・剣聖)が追加。
システム面では操作性も独自色を強め、疑似6ボタンを廃止し蹴りは1ボタンのみに変更、通常投げを各種連続技に移行できる防御崩しに変更。更に怒りゲージを自分でためることができる、相手の背後に回り込める回り込み、空中ガード…などシステムを一新したが、後続の作品に採用されなかったシステムもある。
稼働当時はネオジオソフト最盛期で、当時のSNKは毎月のようにゲームを発表していた為かゲーム性には調整不足が目立った(同時期の同社のKOF96、餓狼伝説3等他のシリーズ作品も同様)。
ただグラフィックに力を入れた甲斐あってかデモ絵などの評価は高く、また試合中も3ラウンド目以降にお互いの体力が一定量未満に減少するとBGMや背景が変化する極限空間など、演出面ではシリーズ最高との声が多い。しかし一方で本作からナコルル(と本作初登場のリムルル)の胴体切断が廃止されている。正しい武士道はどこいった!?
ほとんどのキャラに永久・気絶がある一方で、避けや小足連打、空中ガードが超強いなど、色々と派手である。上級者同士ではいわゆる「ハメ」に当たるようなことが対戦の基本となってくるため、当時はクソゲー認定する者も少なくなかったが、突き詰めた際の本ゲームのバランスはいまだに良く分かっていない。
ネオジオCD、SSとPSに移植されているがPS版は糞移植なので注意。PS2の六番勝負は兼ね良移植である。
また「アケアカNEOGEO」においても、様々な据置機種で現在はダウンロード配信が行われている。
サムライスピリッツ天草降臨
一七八九年 寛政の改革が人々を圧迫せし頃 一つの魔性の塊が 燐火を上げて甦った。
大地を揺るがし 出現した城は 島原の人々を 災いに染めていった。
それに呼応するが如く 己が身を修羅に変え 定めに生きる者達が 現れた。
通称天サム。1996年稼働開始。主人公は風間兄弟だがやはり初期カーソルは覇王丸。時系列は斬サムより後、真より前。旧SNKの制作した最後の2Dサムライスピリッツである(ネオジオポケット作品は除く)。
システムは対極選択、難易度選択、防御崩し、極限空間など基本的には前作を踏襲している一方、空中ガードや怒りゲージを自分でためるシステムを廃止。体力ゲージが二本制になったがラウンドは2本制である。
所謂コンボである連斬りや、一閃などのシステムを導入。防御崩しの実用性が増したが、初代や真を好むプレイヤーからは賛否が分かれた。
KO後の小ネタとして、断末奥義という残虐演出があるがリムルルとナコルルにはその演出はない(何故かシャルロットは食らう)。CPU戦はタイムアタックによりエンディングが変わるので、じっくり楽しめないとして評価が分かれる。ラスボスはライバルキャラになる。
斬サムより永久連続技は減ったものの、一部のキャラしかできないために、むしろキャラ差が開いてしまいかえってゲームバランスが悪くなるという本末転倒な事態を引き起こした。一応、怒り爆発のおかげで1回なら脱出できるのだが…
ネオジオCD、SS、PSに移植されている(PS版は『天草降臨SPECIAL』名義)。PS版は相変わらず移植度は良くはないが、対戦でチャムチャムが使える。
この作品も現在は「アケアカNEOGEO」にて、様々な据置機種でダウンロード配信が行われている。
SAMURAI SPIRITS 〜侍魂〜
修羅とは 大地を揺るがし 往く者のことなり
羅刹とは 大海を切り裂き 逝く者のことなり
血潮の海に身を沈め 目の前の敵全てを 斬る
闇が垂れ込み始めた 暗黒が光を徐々に飲み込んでいく
待っていた時が満ちた そして そのモノが 蠢き始める
ハイパーネオジオ64で1997年に稼働した3D武器格闘。通称ポリサム。特徴となるサブタイトルがない為後述のアスラ斬魔伝と区別する為、便宜上ポリサム1と呼ばれることもある。家庭用には移植されていない。
主人公は覇王丸。ラスボスは壊帝ユガ。ゲーム性は天草降臨を踏襲しており、連切りを採用。
更にそこにリングアウト、軸移動、投げ抜けなど3D作品ならではの要素に加え、SCS(サムライコンビネーションシステム)という空中コンボ始動技、各種技に加え、じっくりとした対戦を推奨するためかバックステップ等でも消費しゼロになると身動きができなくなるスタミナゲージが新たに追加された。
しかし、連切りを採用したにもかかわらずコンボ数が増えるごとにダメージ補正がかからなくなるという逆補正によって、世紀末なゲームシステムが早々に発覚。更にそれに追い打ちをかけるように、前述のスタミナゲージがあるせいで、先に攻めた側が圧倒的に不利(スタミナゲージゼロで無防備=空中コンボで即死)になるという最悪の相乗効果がはたらき、ゲームバランスが壊滅。空中コンボゲーなのに爽快感皆無という本末転倒な事態を引き起こすとともに、斬サムをも凌駕する即死ゲーと化してしまう。
おまけに、「サムスピの癖にやれることと言えば空中コンボ」というコスプレバーチャシリーズの特色を全く無視しているゲーム性は、到底ファンに受け入れられるものではなかった。
ビジュアル面も、当時としても粗いと言われたハイパーネオジオ64独特の3Dモデリングやもっさりした動き、加えて新キャラ偏重で過去作キャラのリストラをはじめとしたキャラ人選も賛否両論。
このポリサム作品も一応、近年においても有志のファンがハイパーネオジオ64の基板をゲーセンに持ち込み対戦会を開いていたりと、根強い一部のサムスピファンに愛されてはいる作品…ではあるのだが、当時の人気は芳しくなく(というかハイパーネオジオ64自体置いていないゲーセンが結構あった)、ポリゴン餓狼と合わせて大方のネオジオファンからは黒歴史扱いされており、一部からはシリーズの人気を失墜させたとまで言われた。
ただしハイパーネオジオ64がもともと2D処理に強いハードだったためかデモの演出を評価する声もあり、中でも一閃の演出は本作やアスラ斬魔伝が一番との声もある。
なお本作に登場した色は後に「SVC CHAOS」に参戦し、その際(ネオポケ版を除けば)ポリサム出身のキャラとしては初めて2Dの新規グラフィックが描き起こされている。
SAMURAI SPIRITS 2 〜アスラ斬魔伝〜
ハイパーネオジオ64で1998年稼働開始。通称ポリサム2。前作の流れを組んだ実質のアップバージョンで、主人公は新キャラクターのアスラ。ラスボスは前作に引き続き壊帝ユガ。前作同様、こちらも家庭用移植されていない。
SCSと連切りを採用したコンボシステムは健在だが、世紀末だった前作のダメージ補正等仕様の調整のほか、爽快感を妨げ不評を極めたスタミナゲージをはじめ、リングアウト、軸移動が廃止されるなど、前作よりも2D作品寄りのシステムに多少回帰した。
ビジュアル面では「修羅」「羅刹」のキャラクターが前作では色違い程度であったのが明確に区別されており、特に炎邪火月や水邪蒼月など、後の作品である零の元ネタとなるキャラクターも登場する。
前作同様やはり知名度・人気共に低いまま終わってしまった感は否めないが、一部のサムスピファンからはカルト的な人気を誇っており、「HN64のタイトルの中では割と遊べる方」という評価に落ち着いている。
OVAが存在する。全2巻でVHS・DVDから発売。何気にサムスピのアニメ化の中では最も原作再現度が高く、声優陣も原作と同様で作画もそれなりに高品質なため、一部から評価が高い。ナコルルの縛られシーンは必見。
また本作のアスラも前作の色と同様、後に「ネオジオバトルコロシアム」にて2Dキャラとして参戦を果たす。
剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃 -サムライスピリッツ新章-
昔、この国は 侍の國だった
魂を取り戻せ 感覚を研ぎ澄ませ
己が宿命を背負い 次の世のために この血塗られた時代を 喰らえ 哭きながら
その絶望の街を 走れ 猛るままに 走り抜け 死の翼を 恐れることなく
自由なる 夢と 希望に従え
そして、この国から 侍は、消えた。
通称蒼紅、甦サム。1999年PSで販売。ポリサム第3弾。主人公は九葵蒼志狼。ラスボスは朧。覇王丸(ジジイ化)以外は新キャラ(本作の半蔵はかつての真蔵)だがシリーズで一番侍の割合が多い。ナコルルは妖精化した。
SNKは初代の1993年からこの作品まで、毎年に渡り新作(家庭用含む)を出し続けてきたが、本作が旧SNKとしての最後のサムライスピリッツとなった。
システムはほぼ3Dで描かれた2D作品となっているが、攻撃をガードされると間合いが詰まるなど妙な点もある。ガード不能でよろけ効果のある峰打ちが追加。体力ゲージは3本あり、1本ゼロになる毎に試合が仕切り直しになる。練り込まれた要素もいくつか存在するが、CPUアルゴリズムが少々単調なのが悩みどころ。
当時としてもポリゴンの質が悪く、ゲームとして決して出来は良くないが、前ポリサム2作品を含めて独特な退廃感のあるストーリーの評価は高い。
PSストアでダウンロード販売されている為、各据置機やPSVitaでプレイが可能なタイトルでもある。前章に当たるポリサム2作品がプレイしづらい難点はあるが、興味がある人はプレイしてみてもらいたい。
サムライスピリッツ零
武士道とは死ぬことと見つけたり 修羅道とは生きることと見つけたり
我、悪鬼羅刹となりて 目の前の敵 全てを
斬る!
通称零サム。2003年SNKプレイモアの許諾を得て悠紀エンタープライズが開発(後に開発チームがエクサムとして独立し、アルカナハートなどを手掛ける)。主人公は徳川義寅。
本作の時代設定は零というタイトルに偽りなく初代のよりも過去の物語となっており、リムルルが幼女化。天草降臨のキャラ人選をベースに、新キャラクターが多数追加されている。
連斬りや回り込み、修羅羅刹などのモード選択システムを廃止し、新システムには、ポリサムのスタミナゲージの反省を活かしたようなシステム剣気ゲージを導入。通常技を連発するとゲージが減っていき攻撃力が下がる為一撃の重みが増した。
また一定条件下で一定時間自分以外をスローモーション状態にする無の境地を導入。無の境地発動後は極限空間の演出が入り、緊迫した試合を演出した。天サム以降のコンボを捨て去ったサムスピは懐かしさを感じさせ、初代のような一撃が重いシステムに回帰した。
ゲームバランスは、新主人公慶寅の必殺技「撫子(中斬り版、通称厨ナデ)」が異常に強かったり(炎邪と妖怪腐れ外道は完全に詰む)、空をビュンビュン飛んだりする新キャラ雲飛など、一部のキャラバランスは悪いが、そこそこのものに仕上がっており、旧作のファンからも評価された。
ただし残虐表現は回避されており、血飛沫は出るものの胴体切断の表現は一切なくなった(※羅刹丸のエンディング等例外はあり、この演出はPS2版移植の際に切断されない差し替えが行われている)。
新キャラクターはかつてサムスピにゆかりのあった漫画家らがデザインを担当している。主人公、ラスボスの兇國日輪守我旺、劉雲飛はかつて旧SNKとネタのパクリ合戦をしていたるろうに剣心で有名な漫画家・和月伸宏のデザインであり、妖怪腐れ外道のデザインは、斬サムの頃に同作のコミカライズを手掛けていた、トライガンで有名な内藤泰弘のデザインである。また隠しキャラとして、ガルフォードの犬パピーが単体で使える。
ストーリーも首斬り破沙羅以外の各エンディングはパラレルなく全キャラが繋がっていたり、全体的なストーリー自体も初代にちゃんと繋がるようになっているなど、一定の評価を得ている。
PS2の六番勝負に収録されているほか、何気にPS2に単体移植もされていた。現在は「アケアカNEOGEO」にて、様々な据置機種でダウンロード配信が行われており、完全移植のため前述の羅刹丸のエンディングも特に修正されていない。
サムライスピリッツ零SPECIAL
世に 武士道といふものあり
屍山を越え 血河を渡り 極めんとするは 剣の道
己が露命を 刃に血塗り 我は 修羅の道逝く
羅刹なり
通称零スペ(SP)。上記のマイナーアップ。2004年稼働開始(開発は上記と同じ)。MVS・ネオジオでリリースされた最後の作品である。
羅将神ミヅキと天草四郎が同時期にいる、CPU専用キャラがおらずボス含めすべてがプレイヤーキャラなど、どちらかと言うと対戦を意識したドリームマッチになっている。
システムは零のシンプルさを基本としながら更に練り直し、一部のシステムはコマンドの簡素化が図られ操作性が向上。また無の境地のさらなる対抗策として追加された新システム絶命奥義などの手堅い改良が加えられた結果、ゲームバランスはサムライスピリッツ史上最高との声もある。
だが、この作品を語る上で何より外せないのは、新システムである「絶命奥義」をはじめとした、KO時の残虐演出の大幅な復活が話題を呼んだこと(残虐演出そのものは過去作から存在しており、好意的に受け入れたファンもいる)、そしてそれによって引き起こされた家庭用販売の際の回収・移植問題等の一連の騒動、所謂零SP騒動であろう。
騒動に関する詳細はこちらの当該項目を参照。⇒「サムライスピリッツ零SPECIAL」
この騒動のため、ゲーム自体は非常に良質な対戦ツールであるにも拘らず完全移植がなされず、しかも前作とは打って変わって他機種への移植はされず家庭用作品も長年、ネオジオROM版のみとなっていた。後のPS2「サムライスピリッツ六番勝負」にも移植されていない(但しギャラリーモードでは一部のBGM、海外版では公式グラフィックが収録されている)。
更にシリーズタイトルとしての扱われ方もこのためか不遇であり、サムスピシリーズのサントラBOXからハブられたり、サムスピ公式サイトの本作の項目に、新システムであるはずの絶命奥義の項目が表記されていないなど、微妙に黒歴史扱いをされていた。ゲームの出来を考えると、非常に惜しい作品である。
もっともゲーム自体の評価は依然として高いためか、稼働店舗こそ少ないものの都市部等の基板が現存する店舗では稼働しているゲーセンも少なくなく根強い人気を誇り、現在でも大会が開かれることがある。
その後、稼働から12年を経た2016年、どういうわけか絶望視されていた零SPの家庭用移植となるPC版が、海外のゲーム配信サイト"Humble Store"にて販売された。SNK許諾済みの合法ROMかつ、残虐レベル3の無修正が気軽に楽しめるようになった。難点は言語が英語であることだが、そこさえ気にならなければ歓喜の絶命奥義ライフが待っていることもあり、国内でも一大事件となったゲームなだけあって話題となった。
そして…満を持して2017年9月14日、とうとう日本国内でもPS4、PSVita向けにダウンロード販売という形で、完全移植版の発売が決定した。
タイミング的に上記の"Humble Store"での反響や売り上げが影響したことや、かつてのSNKプレイモアがSNKとなりパチスロ事業から完全に撤退しており、ソフトの販売に積極的になっている事が移植を後押ししたものと思われる。
何だかんだすったもんだがあったものの、MVSタイトルでありながら完全移植された家庭用ソフトが存在しなかった本作を惜しむ声が遅すぎた感はあるがようやく一段落着いたと言えるだろう。
その後は「アケアカNEOGEO」においても、2019年に他のNEOGEOタイトル同様にダウンロード販売を開始しており、とうとう任天堂据置き機であるSwitchでも遊ぶ事が可能になった(表現規制は一切無い完全移植である)。当時を知る人からは時代の流れを感じずにはいられないだろう…
サムライスピリッツ零SPECIAL完全版
剣サム発売の少し前、一部のゲームセンターでロケテストが行われたと言われる幻の再マイナーアップ版。SNKプレイモアの許諾のないままに開発・公開されたという証言もあり、半ば都市伝説のように知られていた。
2020年6月から7月にPC/PS4/NSWで順次発売されたコレクションソフト『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』にて、MVSでリリースされた6作品と共に収録され、ファンを驚かせた。(外部リンク)
サムライスピリッツ天下一剣客伝
通称剣サム。2005年SNKプレイモアの許諾を得て悠紀エンタープライズが開発。
シリーズの全キャラ41名をそろえたドリームマッチ。2Dサムライスピリッツの最終作。
歴代タイトルのシステムを再現した6種類のスピリッツを選択できる。前作の影響御前試合という公の場であるため、残虐演出が一切無く、血すら出なくなった。BGMもとことん明るい。
和服メイドのいろはが非常に話題を呼んだ(後に携帯ゲームアプリのヒロインになるなどしてDS移植化も決まっていたが立ち消えに)。また声優陣が一部の除き変わっているがその理由は不明(色々諸説あるが真相は不明。PS2「六番勝負」収録の剣サムには一部の声優を元の声優に差し替える設定が追加されている)。
全体的に攻撃力が低めで従来よりもまともに連続技が入り、所謂一般的な格闘ゲームに近い作りになっているが、スピリッツ選択である程度従来作の感覚を再現可能。単一のタイトルとしては評価が高いものの、良くも悪くも角が取れてシリーズ特有の癖が抜けており、旧来のファンからは賛否両論。
サムライスピリッツ閃
通称閃サム。2008年稼働。K2スタジオが開発。
時系列は不明だがキャラクターの年齢から逆算すると1791年で天サムと真サムの2年後。
ポリサム以来の3D作品。ソウルキャリバーに近い縦斬り・横斬りを使い分ける3D武器格闘ゲームだが、加えて縦強斬りと横強斬りが存在し、一度のミスや読み負けで体力を持っていかれる緊張感は健在。
海外(特に英語圏)を意識し、白人やアジア系の新キャラが多数追加されているのが特徴。その他はリムルルを除いて初代と新サムのキャラクターが登場する。既存作品の声優陣は前作の件もあって不安視されたが本作はほとんどが初代などからおなじみのSNK声優。ナコルルもちゃんと生駒さんである。
日本版では剣サムと同様に残虐演出が存在しないが、海外版だと首が吹っ飛んだり腹を斬られて悶絶したりと残虐描写は健在(モータルコンバットよりはマシなレベル)。
しかし技の演出が過去作に比べて非常に地味であり、グラフィックでも当時の3D格闘ゲームの中で目を引くものが無く、人気を得るには至らなかった。Xbox360に移植されている他、NESiCAxLiveでも配信されている為現在も遊ぼうと思えば容易に遊べる。
SAMURAI SPIRITS(2019年版)
通称令サム。2019年6月27日発売。
「閃」以来11年ぶりの完全新作にして、旧SNK倒産以降では初めて、開発・販売共にSNKが制作に返り咲いた新生サムライスピリッツ。初代と全く同じタイトルのため、令和最初の新作ということで「令サム」と呼ばれている。作品の時系列は「零」と初代の間の1787年(天明7年)で、共通プロローグで「零」の出来事に触れられている。
ゲームエンジンは近年主流のUnreal Engine 4を採用している。グラフィックは3Dであるがシステムは2D対戦格闘ゲームに準拠し、エフェクトに水墨画のような効果が施されて和のイメージを強調している。
血しぶきや胴体切断などの残虐描写が復活している一方で、オプションで任意にOFFにもできる。サウンドディレクターとしてSNK新世界楽曲雑技団の元メンバー・山添浩史氏が参加し、また一閃の演出には山添氏曰く、かつて定評のあったポリサムシリーズの一閃演出をモデルにしているという。
剣気ゲージが廃され、連続技に乏しくより一撃が重い零以前の初代的なスタイルに回帰。加えて豊富な防御行動や、任意に追撃可能な防御崩しによる読み合い重視のゲーム性になっている。
キャラクターは新機軸を意識した閃とは異なり、既存のキャラクターが多数再登場し、中でもポリサムの人気キャラクターである色はクロスオーバー作品を除けば旧SNK時代のポリサム2以来の参戦を果たしている。発売後には追加キャラクターも配信され斬、天、零初出のキャラクターや歴代主人公が復活し、剣サムからもいろはが追加された。また新キャラクターや新たなボスも登場する。
詳細はこちらを参照。⇒「SAMURAI SPIRITS(2019)」
外伝作品
サムライスピリッツ!/サムライスピリッツ!2
ネオジオポケット用。1998年、1999年発売。一作目は「天草降臨」、二作目はポリサム2がベース。
キャラグラフィックは2頭身にデフォルメされており、残虐演出がハードに合わせてカットされて、その代わりに「ぺしゃんこに潰れる」、「黒焦げになる」、「乱舞系の技を喰らうと脱衣(しかも下半身まで脱がされます)」、といったコミカル(何か違う物が混じっている様な…)な演出に差し替えられている。
真説サムライスピリッツ武士道烈伝
1997年発売。初代と「真」をベースに新たなストーリーを描くRPG作品。PS、SS、ネオジオCDで販売された。敵とエンカウントして戦闘が始まる前にロードが入るなどテンポは良くなく、特にネオジオCD版は超がつくほどロードが長い。魔都封滅の話はすなァァーッ!
戦闘システムは所謂アクティブタイムバトルである。格ゲーのようにコマンドを入力して技を出すシステムを選択できるが、避けを入力出来るネオジオCD版を除いて単なる趣味ないし苦行のシステムである。
ニコニコ動画では頑張ってプレイする益荒男達が多数存在する。RPGの話はすなァァァァーッ!!!
ナコルル〜あのひとからのおくりもの〜
2001年に発売。通称ナコりもの。ナコルルがヒロインのアドベンチャーゲーム。開発はインターレッツだが、SNKの社員も参加している。PC版の発売後に旧SNKは倒産したが、翌年ドリキャスに移植された。評判は芳しくなく、特にヤンタムゥとかいうテラコヤス二股優男の存在により、全国のナコファン(と某メリケン忍者)を怒り爆発させた忌まわしい黒歴史作品として知られる。が、後に零に参戦するレラの初出だったり、マナリ(ナコルルの幼馴染)がレラより一足早くカプエス2にナコルルの登場演出等で出演したりしているなど、本家の格ゲーにも少なからず影響を及ぼしている。
後にOVAも発売するが、打ち切り。amazonでは未だに初回限定盤の商品が新品で売れ残っている。
初代と真の間に位置する作品で、羅将神ミヅキもちょっとだけ登場する。
侍魂オンラインー朧月伝ー
2018年に発表されたスマートフォン向けアプリゲーム。ジャンルは3Dスクロール形式の「和風アクション」とされる。格闘ゲームではないものの、発表は「SAMURAI SPIRITS(2019)」よりも先行しており、SNKに商号を変更して以降初の新作タイトルとなった。日本では2019年8月8日よりサービス開始。
中国のモバイルゲーム企業Tencent社により発表、同年5月に中国国内では先行してオープンテストが行われ、同年12月にサービスが開始されている。タイトルは「侍魂:朧月伝説」で、日本でもこの名称で当初告知が行われていたが、後に日本国内でのタイトルが「侍魂オンラインー朧月伝ー」になると告知された。
先行配信トレーラーでは、覇王丸・橘右京・牙神幻十郎・ナコルル・新キャラクター、そして5人に相対する敵役に羅将神ミヅキが登場している。また担当声優は「(日本人の)人気声優を多数起用」とのことであった。
開発が中国であるということを鑑みると、閃サムのような感じで外国勢のキャラや要素が大幅に盛り込まれるのでは?…と思いきや、トレーラーの内容はジャンルに偽りなく至って和風である。
その背景として、(あまり知られていないが)中国国内では外国の伝説や史実を題材としたソーシャルゲームが人気を博しており、日本を題材としたものではNetEase Games社の「陰陽師」が、日本で配信される前から2億DLを突破していることなどが挙げられる。また中国では外国の文化は字幕で視聴することが多く、日本でいう"吹き替え"という文化がほとんど無いこともあって、声優も世界観に合わせ諸外国の言語を起用する傾向にある。
日本国内向けの告知は2018年5月以降長らく鳴りを潜めていたが、現在は2019年8月に配信を開始することが決定している。新キャラクターとして楠秀一、龍馬、羽生千代、槿といった日本人の新キャラクター達が見られる。
操作方法は同じSNKを題材にしたアクションゲーム「THE KING OF FIGHTERS ALL STAR(KOFAS)」とやや類似した、左画面で操作し右画面でスキルをタップするというものであるが、KOFASが横スクロールであるのに対し、本作は三次元的なMAP移動を行う作品である。
主なキャラ
初代から登場
- 覇王丸・・・シリーズ通しての主人公格。剣を極める為に世界中を練り歩くサムライ。カプエスではナコルルに先を越されたものの2より参戦。時代が変わっても遠距離強斬りの強さは変わらず。
- ナコルル・・・アイヌの巫女であり戦士である少女。真サムでのラストに衝撃を覚えたプレイヤーは数知れず。カプエスには初代、2と両方に参戦。特に2は幕末からも刀持ちの人が出てるけど、時代背景とか気にしちゃダメです。
- ガルフォード・・・外見はアメリカンだが心は大和魂さ。ナコルル一途。場合によっては飼い犬のほうが動くと突っ込んではいけない。
- 服部半蔵・・・幕府お抱えの伊賀忍者頭領。天草の怨霊に体を乗っ取られた息子真蔵を救うために私闘に身を投じる。ちなみに甦サムの半蔵は半蔵を襲名した真蔵である。
- 橘右京・・・居合の達人。初代ではライバルポジションだが真サム以降は幻十郎に奪われた。元気な病人。
- 柳生十兵衛・・・柳生新陰流改の剣豪、幕府の隠密。二刀流のおじさん。設定上は覇王丸より強い。
- 千両狂死郎・・・歌舞伎役者で色物。外人が思う歌舞伎役者のイメージを表したような感じ。覇王丸とは友人。
- シャルロット・・気高き女騎士。何故か刺突武器のレイピアで人を真っ二つに出来る。覇王丸に横恋慕。
- タムタム・・・南米の秘境グリーンヘルの戦士。チャムチャムの兄。素顔は意外とイケメン。
- アースクェイク・・・メタボな忍者。屁を使うなど本当に下品。後にSVC CHAOSにてまさかの参戦を果たす。ハゲ。
- 王虎(ワンフー)・・・初代では堂々としており武漢王と名乗っていたが真サムで急に性格が荒くなったハゲ。何故か出る度使用武器が変わる。
- 不知火幻庵・・・背が低い。皮膚が緑でかぎ爪を使う。見かけによらず家族思い。ハゲ。不知火舞?そんなヤツは知らんケ。
真サムから登場
- 牙神幻十郎・・・バイセクシャル、殺スなどアダルトな風格を漂わすダークヒーロー。志々雄真実(素顔)の元ネタ。SVC CHAOSでは覇王丸を差し置いて参戦。
- チャムチャム・・・タムタムの妹。早すぎた猫耳。最初の中の人はSNKのCMでもお馴染みの千葉麗子だった。
- ナインハルト・ズィーガー・・・巨大な鉄製のガントレットで闘うハゲ半裸。稼動前にゲーメストにてシルエット予想図が掲載されていたが、「魚を担いだ変なハゲ」と、とても似つかないものであった。Siegerのスペルから渾名は「シゲル」
- 花諷院和狆・・・覇王丸と牙神幻十郎の師匠。長生きで、覇王丸がおっさんになった蒼紅でも普通に生きている。ハゲ。
斬サムから登場
- 緋雨閑丸・・・ショタ。傘使い。斬サムの主人公。
- リムルル・・・ナコルルの妹。氷の妖精コンルと一緒に戦う。零ではロリ化。何故かやたらと担当声優が変わっていた。剣ではついに釘宮に。
- 首斬り破沙羅・・・斬サムから登場。壬無月斬紅郎に殺された青年の怨念。バサラウィルスというバグは有名。
- 花諷院骸羅・・・和狆の孫のはずだったが、和狆が独身設定のためか天サム以降その設定は出ていない。和狆とは似ても似つかぬ破戒僧。韓国版斬サムでは要望により朝鮮半島出身ということになった。剣サムでは隠しでその韓国版骸羅ことキム・ウンチェが登場する一方で本家本元の骸羅は零サムのEDの影響でハゲと化してしまった。斬サムのグラフィックでは指が6本あったが修正された。
天サムから登場
ポリサムから登場
- 色・・・壊帝ユガに操られている半陰のお姉さん。SVC CHAOSにてまさかの2D化。
- 柳生磐馬・・・火薬とからくりを扱う巨躯の侍。火薬の爆発事故の後遺症で常に笑顔。アスラ斬魔伝では羅刹として自分を模して造ったからくりが登場。
- 巖陀羅・・・乱入キャラクター。CPU専用。とにかく圧倒的巨体を持ち、アーマー付きでもある。壊帝ユガの手によるとてもここでは書けないようなおぞましい製造方法で誕生した存在。
- 木偶・・・♂と♀が存在。巖陀羅と同様の経緯で生まれたがこちらはそれぞれ覇王丸と色をベースにしているため設定上巖陀羅よりも強い。巖陀羅とは違って常識的なサイズ。アスラ斬魔伝には続投せず。
- アスラ・・・アスラ斬魔伝の主人公。こちらはネオジオバトルコロシアムで2D化を果たしている。羅刹版の「反面のアスラ」は壊帝ユガがアスラを素に作り出した忠実な配下だったが後に裏切り、色との子供まで出来ている。
- 八角泰山・・・アスラ斬魔伝に登場。大きな筆を武器に「封字の法」を操る。眼鏡をかけ、見た目通り堅物な男。
甦サムから登場
- 九葵蒼志狼・・・甦サムの主人公で、幕府御庭番衆若頭を務める天才剣士。シリーズでも有数の美形。立ったまま寝る癖がある。
- 花房迅衛門・・・御庭番衆裏目付役の侍。槍を扱う。歴戦の武人らしい見た目とは裏腹に背は低い。蒼志狼と共に幕府の密命を受け、国家転覆を目論む「覇業三刃衆」討伐のため「離天京」へ向かう。
- 服部半蔵・・・上述の通り正体は半蔵を襲名した真蔵。彼もまた幕府の密命により、国家転覆計画の首謀者である「慈限大師」の行方を追って単独で離天京へと向かう。
- 榊銃士浪・・・元御庭番衆裏目付役で元の名前は「龍巳十四郎」。現在は離天京の「暁村」にて反幕府組織の中心的存在となっている。柄に銃が埋め込まれた特殊な日本刀を使う。元ネタはおそらく坂本龍馬。
- 七坐灰人・・・離天京の是衒街を仕切る「屍媚党」の裏頭。一見冷静だが沸点が低く情緒不安定、しかも薬物乱用者。外国人や異能者を嫌う。居合を扱うが右京さんのそれとは異なり荒々しい。外見と名前は『KOF』の七枷社と他社製作の格ゲー『堕落天使』の壬生灰児が由来(どちらも同じデザイナーがデザインしている)。
- 十六薙夜血・・・屍媚党の表頭。残忍かつ利己的な性格で快楽殺人者。唯一心を許す存在として那美乃という美しい恋人(男)がいる。
- 吉野凛花・・・少女剣士。鼠の鉄之介を連れている。武家の息女だったが陰謀により両親を殺され追放。流れ着いた離天京で榊銃士浪に拾われる。自分の頭身以上の刀を使い反動と遠心力を生かした剣技で戦う。
- つむじ風の臥龍・・・日本全土を股にかける山賊団の頭。女好きだが仁義に厚い親分肌。殺された子分達の仇を取るべく覇業三刃衆に立ち向かう。両腕は健在だが何故か片手を隠して戦う。
- 沙耶・・・銃士浪率いる反幕府方の暗殺者。西洋出身のグラマラスな美女。義理の母親の命を受けて覇業三刃衆の一人、朧の暗殺に赴く。
- 乱鳳・・・暴力飛行少年。親の概念も道徳の概念も知らない。行方不明になった義妹の眠兎を探しに離天京の中心部へと向かう。使用武器は実際はケツアルクアトル神像の頭部らしい。(南国から来た美女が武器屋に売却。チャムチャム?)
- 大熊猫・・・中国の武道家。修業のため忍び込んだ離天京を日本そのものだと思い込んだり「聖なる森」で偶然見つけた妖精(ナコルル)に一目惚れして森に入る者全てを敵と思い込むなど勘違い屋さん。臥龍のコンパチなので片腕を背に回して戦う。読みはタチションマルではなくターションマオ。
- 無限示・・・祈りの塔付近の美しい花畑で夜な夜な徘徊殺人を繰り返す狂人。筋骨隆々で女装していて美と蝶に執着したり意味不明な言語を話したり奇声を上げたりする変態フンドシマンだがEDで彼の悲しい過去が明らかになる。
- 眠兎・・・乱鳳の義妹。悪餓鬼な義兄と違い天真爛漫で明るい性格。友達の毬男(マリオ)が主のもとへ帰ると告げて消えてしまったため、彼を探す大冒険に出かける。
- 陀流磨・・・乱鳳と眠兎の育て親。自由奔放で放浪好きなおじいさん。その正体は伝説の居合人らしい。
- 幽堕・・・アスラの魂が反面のアスラに肉体を還されたことで復活した存在。しかし記憶を失い、「覇業三刃衆」と内通した幕府御三家のある一藩に身柄を確保される。そして藩の命を受け、刺客として離天京一掃の任務を遂行すべく活動を開始する。
- 伊賀忍軍・・・ザコ敵その1。服部半蔵が率いる伊賀忍者の精鋭達。
- ゴロツキ・・・ザコ敵その2。額に犬の刺青が彫られている。
- 朧衆・・・ザコ敵その3。朧に忠誠を誓う健気な巫女達。戦闘時は全身が赤地に黒のまだら模様の異様な姿になる。彼女らのエンディングも零サムに匹敵する鬱展開。
- お侍・・・ザコ敵その4。幕府の政策で離天京に単身赴任した侍達。給金アップのために日夜頑張る元祖日本のサラリーマン。早く家族のもとに帰りたい。
零サムから登場
- 徳川慶寅・・・黄色い派手な着流しにスネオヘアー、そして装備している7本の刀が特徴。零サムの主人公。
- 真鏡名ミナ・・・琉球の巫女。衣装の露出具合がやばい。弓使いで遠距離戦が得意。その分防御力は凄く低い、零のエンディングは格ゲー屈指の鬱展開。
- 劉雲飛・・・1000年ほど前の中国で大暴れしていた武侠のおじいちゃん。とても怒りにくい。空を飛べる。ウサミミ。
- 妖怪腐れ外道・・・マジで外道な妖怪。でかい。いだだきまぁず。
- 羅刹丸・・・覇王丸のコピペ。心臓をもぐ。零サムではアーケード版のEDのみ、首チョンパされる(生きてる)。
- レラ・・・零から登場。サムスピ屈指の黒歴史であるアドベンチャーゲーム(及びOVA作品の)「ナコルル あの人からのおくりもの」から参戦だが設定ではナコルルのもう一つの人格となっている。でも外見と声優はOVAと一緒。ナコルルのもう一つの人格という設定なのに、何故かおっぱいとヒップがでかくなる。
- 炎邪・・・ンドゥオッッゴルルァラアァァ!!!日本語でおk
- 水邪・・・やはり色物。そして私は神になる。炎邪共々初出は零ではなくポリサムの逆輸入キャラ(羅刹)。
- 萬三九六・・・零サムの中ボス。幻十郎のコピペ。小物な悪党。
- 黒河内夢路・・・零サムの中ボス。右京さんの師匠の子で右京さんのコピペ。変身して様々なキャラの技を使う。剣サムでは右京さんの羅刹キャラ的ポジション。性別は永遠の謎。
剣サムから登場
- いろは・・・狙いすぎというほどの格好、設定、口調。そして漢の心を見事鷲づかみにした和風メイド。
- アンドリュー・・・アメリカはバージニア州出身の軍人。いろはのせいで影がかなり薄いが、BGMのお陰でまだ救われているお方。
- 祭囃子双六・・・花火、褌、お祭と、いろはとは逆方向に狙いまくっている剣サムの乱入ガチムチオヤジ。
- 機功おちゃ麻呂・・・人外の多いサムスピ初の無機物キャラ。
閃サムから登場
- 猛千代・・・閃サムの主人公で、覇王丸に弟子入りした農民。木刀が武器なのはサムスピ史上初。
- 鈴姫・・・閃サムのヒロイン。レスフィーア王国出身であり、金髪でバスタードソードを振り回すお姫様。何度も対戦すると着物がミニスカになり下着が見やすくなる。
- 菅又刃兵衛・・・鈴姫の家来兼世話役。老齢ながら槍を振るう西国の生ける武神。
- クロード・・・レスフィーア王国出身。金髪碧眼に赤い日本鎧を身にまとう早過ぎたラストサムライ。
- J.・・・アフロ侍。レスフィーア王国の元水夫。
- キリアン・・・スペインのマタドール。火傷するほど危険な男。シャルロットを尊敬している。
- ヴァルター・・・あのズィーガーが率いる紅獅子聖騎士団に所属する騎士。バスタードソードを装備し、さらにプレートアーマーと盾で身を固めている。
- キム・ヘリョン・・・あのキム・カッファンの先祖(仮)。長物を振るうなど風雲スーパータッグバトルのキム・スイルの要素もある。
- ガロス・・・ノルウェーのヴァイキング。現在は貿易商を営んでいる。妻は喧嘩で家出中。
- ブラックホーク・・・ネイティブアメリカン。ラスボスのゴルバとは独立戦争で父を殺された因縁がある。
- アンジェリカ・・・イスタンブール出身の元アサシンで閃サムにおける小ボス的存在にして色、沙耶、命、ミナ、いろはに続くお色気枠。契約を結んだゴルバの命令により鈴姫誘拐任務に臨む。髪型の違う双子の妹がいる。ベジタリアン。
令サム(2019)から登場
- 鞍馬夜叉丸・・・幕府に仇なす義賊。没落した武家の出身で、風を操る力を持つ烏天狗。
- ダーリィ・ダガー・・・どこかの海域の船大工。様々な工具を使って戦うが、一番威力があるのは拳。
- 呉瑞香・・・清帝国の風水師。ドジっ子巨乳眼鏡。
ゲスト
- ウォーデン・・・令サムに登場。ユービーアイソフトのアクションゲーム『フォーオナー』より参戦。プレートアーマーで身を固めた放浪の騎士。
- 公孫離・・・令サムに登場。Tencentのスマートフォン向けMOBA『王者栄耀』より参戦。
- 高嶺響・・・令サムに登場。同じSNKの対戦格闘ゲーム『月華の剣士』シリーズより参戦。別ゲーム『カプエス2』で覇王丸、ナコルルと共演歴有り。
- 梅喧・・・令サムに登場。アークシステムワークスの対戦格闘ゲーム『ギルティギア』シリーズより参戦。
ボス
- 天草四郎時貞・・・初代のボス。斬サムでプレイヤーキャラとして初登場。暗黒神アンブロジャと契約を結び復活した天草四郎の怨霊で服部半蔵の息子真蔵の体を依代にしている。ちなみに天サムでの天草は復活が不完全で善と悪の二人に分裂しているという設定(プレイヤー側が善の天草、ボスとして登場する顔色の悪い天草は悪の方)。零SPではボスラッシュの先鋒として登場。
- 羅将神ミヅキ・・・真サムのラスボスで、暗黒神アンブロジァの巫女。零SPではボスラッシュ最後の一人として登場。ラキ、ラキ、ラキキ・・・
- 壬無月斬紅郎・・・斬サムのラスボス。鬼とか言われているが(一応)普通の人間。覇王丸すら凌駕するばっさり剣の持ち主。天サムでは武器飛ばし必殺技無限砲を空中ヒットさせると何故か多段ヒットして即死させる。零SPではボスラッシュの二番手として登場。
- 壊帝ユガ・・・ポリサム2作のラスボス。色と覇王丸に子供を作らせて暗黒神を復活させようとした人形師。
- 命・・・甦サムのラスボスの一人。色と反面のアスラの間に生まれた娘。平時は穏和だが戦闘時は残忍な魔女になる二面性を持った女性。瞳の色のコンプレックスが原因で生まれ育った枯華院を飛び出し、九鬼刀馬と共に「離天京」に流れ着く。朧の誘いで「覇業三刃衆」に加わる。
- 九鬼刀馬・・・甦サムのラスボスの一人。白い肌と赤い瞳が特徴。九葵蒼志狼の兄弟子だったが彼の父でもある師匠を殺害し、相伝の証である二刀の内の一つ「紅煌」を強奪して遁走。離天京に流れ着いた後、朧の誘いに乗って「覇業三刃衆」に加わる。本人の目的は蒼志狼を倒して相伝の証もう一振りの刀を奪い最強の剣士になることのみで国家転覆には興味なし。
- 朧・・・甦サムのラスボスの一人。「覇業三刃衆」の一人。好々爺を装っているがその本性は醜悪。慈限大師と共に徳川の治世を潰し武神国家を建設する国家転覆計画を企む。CPU専用で刀だけが動いて戦う特殊なキャラ。
- 兇國日輪守我旺・・・零サムのラスボス。中の人繋がりで某北斗に出てくる技と同名の技「天破活殺」を使う。零SPではボスラッシュの三番手として登場。剣サムでも魔スピリッツを引っさげてラスボスを担当した。
- ドラコ・・・閃サムの中ボス。アメリカ西部出身の悪徳ガンマン。当然ショットガンで遠距離攻撃ができる。卑怯。ちなみにガルフォードの父を殺したのも彼である。
- ゴルバ・・・閃サムのラスボスで鈴姫の叔父さんにあたる将校。くれぐれもセル様とか言っちゃ駄目。
- 静御前・・・令サムのラスボス。この世の全てを憎む平安時代の怨霊。スーパーアーマーが解除されると全裸になり一定期間ダメージが入る。
裏方さん
- 黒子・・・黒子兼審判。普段は戦闘の背景にのみ登場するが、真サム、家庭用剣サムでは条件を満たせば対戦相手として乱入してくる。どこかで見たような技を使いエライ強い。死んだ死体を蘇らせる凄い力の持ち主。昔は若い頃の和狆とコンビを組んで妖魔退治をしていた。4人の兄弟がおりその全員が黒子である。和狆曰く「出会ったときから黒子」。
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