サービスエリアとは、
- 企業などが行うなんらかのサービスが提供されている地域・範囲のこと。通信や宅配など様々である。
- 日本の高速道路における休憩所の一つ。パーキングエリアに類し、一般道の「道の駅」にあたる。諸外国では高速道・一般道問わず一種類に"休憩所(Rest area)"と称される。
概要
サービスエリア(SA)とは、日本の高速道路における休憩所である。当項目ではパーキングエリア(PA)についても記述する。
法律上、高速道路の路肩に商業施設などが設置できないために、PA・SAが設けられている。サービスエリアは高速道路に沿って設置されており、約50km(北海道では約80km)おきに設置されている。パーキングエリアの場合はSAを含めて約15km(北海道では約25km)おきに設置されている。ただし、民営化の2005年以降に開通した道路や無料区間などの道路ではPA・SAの設置を抑えている傾向があり、道東道・日本海東北道・北関東道・新東名・圏央道・東九州道など休憩施設が少ない高速道路が増えている。北関東道や新東名のように交通量の多い道路でも設置間隔が約30~50km近く離れているケースや、東九州道のように約84km(大分松岡PA - 道の駅北川はゆま間)と極端に離れているケースも存在する。
原則として高速道路に設置されているが、一般道路の場合でも道路規格が高規格である場合などにSA・PAと称する施設が設置されているケースがある。
無料区間の場合は、PAやSAを設置しない代わりに、インターチェンジの近隣に道の駅を設置するケースも増えている。
原則として上下線別々にそれぞれ設置されるが、駐車場のみ上下線別々に設置し施設は共用する上下線集約型の休憩施設も存在する。また、均一区間や無料区間の場合は駐車場も共用する場合がある(豊栄PA、新倉PAなど)。
売店・スナックコーナーなどが設置されている施設とトイレ棟は管理者が異なるため、必ず別個に建設される(売店などは各施設の事業者が、トイレ棟は道路管理者が駐車場と共に管理する)。
近年では、高速道路を利用しない人でもSA・PAを利用できるようにするため、一般道から館内の商業施設に行けるように歩行者専用入り口を設ける場合もある(NEXCO中日本は「ぷらっとパーク」、NEXCO西日本は「ウェルカムゲート」。NEXCO東日本では特に名前は設定されていない)。一般の客が一般道から利用できない場合でも、従業員用に一般道からの出入り口が設置してある場合が多い。また、高速道路外の施設を高速道路から降りずに利用できる「ハイウェイオアシス」が設置されている場合もある。
2008年以降、NEXCO東日本管内で「Pasar(パサール)」、NEXCO中日本管内において「EXPASA(エクスパーサ)」や「NEOPASA(ネオパーサ)」と呼ばれる施設が出現してきた。
サービスエリアとパーキングエリアの違い
大まかにまとめると、
- 一般的には規模はSA>PAとなっていることが多い。名神高速道路が開通した1963年頃(高速道路黎明期の頃)は、SAがトイレが設置されている施設、PAがトイレがなく駐車場のみの施設と明確に規定されていたが、名神ではトイレがない施設でも当初からトイレ・売店が設置できるよう敷地が確保されていたほか、中央道の石川PAにPAとして初めて売店が設置されてからは明確な規定がなくなった。このため、SAとPAの規模が逆転することもある。そのため、海ほたるPA・刈谷PAなどのように大規模なPAが出現している一方、小規模なSAも存在している。
- 一般的に、PAでは駐車場・トイレ・飲料の自動販売機ぐらいしか設置されていない場合も多く、売店やスナックコーナーが設置されている場合も小規模であることが多い。SAの場合はコンビニやレストラン、ガソリンスタンド、電気自動車/PHEV車急速充電器、シャワールーム、コインランドリー、道路情報案内所などが設置されていることが多い。
ただし、例外もあり、名目上はPAを名乗っているがSA並みの施設を備えたPAもある(例:東京湾アクアラインの海ほたるPA、関越自動車道の三芳PA、北陸自動車道の黒埼PA、名神高速道路の草津PAなど)。
逆に、交通量が少ない高速道路(中国道、八戸道など)や無料区間内の高速道路(名阪国道など)ではガソリンスタンドやレストランがないSAもある。また、トイレ・自動販売機しかないSAも存在している(十勝平原SA、八郎湖SA、豊栄SAなど)。民営化後は、交通量が少ない高速道路を中心に、ガソリンスタンドやレストランなどを廃止するケースも増えている。
インターチェンジやバス停が併設されている場合もある(IC併設の例として、北陸自動車道の名立谷浜SA/IC、名神高速道路の大津SA/IC、関越自動車道の越後川口SA/IC、新名神高速道路の甲南PA/IC、伊勢湾岸自動車道の湾岸長島PA/ICなど。ただしそれらはSA・PA利用後高速を降りることは可能だが、逆にICから入った車両はSA(PA)を利用することが出来ないケースが大半である。PA利用後にICから退出できないPAもある(例として、甲南PAはPA利用後高速を降りることができず、甲南ICから入った車両はPAを利用出来ない))。
2000年代中ごろからのSA/PAではETC専用のスマートインターチェンジが併設されるケースが増えている。
首都高速道路や阪神高速道路などの都市高速道路では、超小規模でトイレと自販機のみを設置し、駐車スペースも数台程度しか用意していないミニPAもある。
名神高速道路では、開通当初すべてのPAがトイレがなく駐車場のみであったが、上石津PAを除いて徐々に数を減らしていき、2001年の上石津PAの廃止後はトイレがないPAはなくなった。しかし、近年は無料区間のPAを中心に再びトイレのないPAが設置されており、三陸道の船河原PA、日本海東北道の大広PAが該当する(荒川PAも当初はトイレなしであったが、簡易トイレが設置され、2016年に正式なトイレが設置された)。 - NEXCO中日本管内においては、本施設の特色をさらに強化したEXPASA(全国5か所)や、NEOPASA(新東名高速道路のSA全て)がある。
- 全国のSA・PA事業の売上高は2014年度には約4900億円まで拡大している。
- 国土交通省は高速道路のサービスエリア(SA)への一般道路からの出入りについて一般道側の駐車場整備などに補助金を出すなどで助成を決めている。これにより地域振興の拠点としての活用を後押しする。
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