ザ・ハングマンⅤとは、朝日放送と松竹芸能の共同制作で1986年2月7日~8月22日までテレビ朝日系列で放送された『ハングマンシリーズ』の第5作目である。全27話。
OPナレーション
一番はじめは一宮
二は日光東照宮
三は讃岐の金比羅さん
四は信濃の善光寺
おかあちゃんが子供の頃に教えてくれた手鞠歌や
あの頃は色んな神さんが人の心の中に住んでた
今は神さんがどこへ行ってしもうたんか
えげつないことやりよる奴らが増えてきた
しゃくに障って「いてもうたれ!」と思うけど
どないも(こないも)なれへん
ホンマに無茶苦茶な世の中や!ナレーター:中山千夏(第4話まで)、春やすこ(第5話以降)
※(こないも)の部分はナレーターが春やすこに変更になってから追加された部分
概要
ハングマンシリーズ初の女性リーダーが登場した作品。また、本作からゴッドが登場しない。
ゴッドの代理人と旧知の女性が、その誘いを受けてパートでハングマン(リーダー)をやるという設定であり、ハングマンの任務を遂行しつつも家事のことが気になっているというシーンが随所に見られた。
メンバーは4人で、そのうちリーダーのパピヨンを除く3人が実行部隊だが、前線で頼りになるのはファルコン一人であり、他の2人はメカニックもしくは危なっかしい若造と、シリーズで一番不安になるようなメンバー体制であった。
本作の特徴としては、テレビ電波をジャックして悪党の自白を中継し、それ見た一般家庭の人たち(素人)の「こいつ悪いやっちゃなあ」など棒読みで感想を述べるシーンがある。
本作終了4年後には本作の設定を活かした山本陽子主演の『女ハングマン』も製作された。しかし、共通しているのは出演者が山本陽子と秋野太作というだけで、本作の続編ではない。
佐藤浩市、松下一矢(現・一矢)、火野正平も本作終了13年後に発売されたオリジナルビデオ『ザ・ハングマン MISSION-2000』に本作とは別人のハングマンおよび元ハングマンとして出演している。
第9話は2時間スペシャルであり、過去作のハングマン(マイト(黒沢年男(現・黒沢年雄))、タミー(夏樹陽子)、オショウ(植木等)、チャンプ(山城新伍)、マリア(早乙女愛)、ヌンチャク(小林竜一)、?女(三島ゆり子))7名が、かつての生死を問わず(殉職したのはタミーのみ)ゲスト出演してパピヨンたちと協力して悪人を追い詰めた(厳密には?女はハングマンではなくゴッドの秘書)。
出陣前の台詞は、パピヨン「レッツゴー!」、ファルコン、エジソン、バニー「ハンギング!」
また、第4話までは中山千夏がナレーターを務めていたが、参議院議員選挙に出馬のため降板し、第5話から漫才師の春やすこが務めることになった。春やすこのは途中から悪に対する怒りを露わにするような喋りとなっていた。
第7話はシリーズ最高視聴率を取っており、平均視聴率でも歴代1位である。
メンバー
順番はオープニングでの登場順。
- パピヨン / 英(はなぶさ)蝶子(演:山本陽子)
- 本作のリーダー。
ゴッドの代理人・前尾とは知り合いであり、かつては前尾が経営していたクラブでママをやっていたが、疑獄事件で前尾と共に殺されかかった事がある。現在は英雅則と結婚して平凡な主婦として暮らしていたが、前尾と再会し、前尾に誘われてハングマンとなった。コードネームはかつて自分がママをやっていたクラブの名前から。ちなみに第1話の悪人はその疑獄事件の黒幕だった。
ハングマンとなってからも家事と夫のことを気にしており、特売日のときには家事を優先させるほど。
毎回のように変装をしており、時たま変装後の姿で夫の雅則と遭遇することもあるが、雅則はその女性が自分の妻だとは気づいていない。
悪人が罪を告白し終わってから悪人の前に姿を現し、「私は闇に舞う蝶パピヨン。さあ安らかに眠っていただきます」の台詞の後、バラに仕込んだ睡眠ガスで悪人を眠らせる。
最終回では、それまでのギャラを夫が出した欠損を埋めるためにほぼ全額使った。 - ファルコン / 伊吹賢司(演:佐藤浩市)
- 本作のサブリーダーかつ、実戦部隊のリーダー。
大学院の農学部を出て植物の研究をしており、オーストラリアの農場を買う資金を得るためにハングマンとなった。
アジトとなる「緑美園」もその知識を活かして任されている。前作のクレイと同じくボクシングの心得があり、第1作のデジコン以来となる化学者でもあるため、チームで一番頼りになる人物である。
最終回では農場は買わず、大型のトラクターを買って乗り回していた。 - バニー / 若月清志(演:松下一矢(現・一矢))
- かつては前尾の部下であった、チーム最年少の青年。彼にとってハングマンの掟は絶対であり、時々脱線しようとするファルコンやエジソンに向かって大声で掟を唱和しては彼らを閉口させていた。中の人の関係かダンスが得意であり、よくディスコに行って踊っている。最終回ではギャラでオープンカーを買っていた。
その後、『ザ・ハングマン6』第7話(2時間スペシャル)で何故かマイトの部下として登場していた。その時は緑美園で引き続き働いていたようである。バニーはヨガ死亡後に登場し、そしてヨガの仇を討とうとしたが、乗り込んだ廃屋が爆発し生死不明となった(ヨガには死亡描写があったがバニーには明確な死亡描写がないため)。 - エジソン / 星野良一(演:火野正平)
- メカニックで盗聴器、盗撮機の他、パピヨン用の武器を製作している。
武闘派でないため、そちらの担当は当初はファルコンたちに任せていたがのちに参加するようになった。
ケチであり、メカの制作費を渋ってはそれが失敗することもある。
主題歌
零心会はバニー役の松下一矢が所属しているダンスグループで、正式名称は「劇男零心会」。
旧・劇男零心会解散後に二派に別れ、二派のうちの一つがこの零心会で、もう一つが一世風靡である。
なお、零心会は本作だけでなく、前作『ザ・ハングマン4』のエンディングでも踊っていた。
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関連項目
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