ザ・ハングマン4とは、朝日放送と松竹芸能の共同制作で1984年9月21日~1985年4月5日までテレビ朝日系列で放送された『ハングマンシリーズ』の第4作目である。全25話。
OPナレーション
ハングマン諸君、この頃の世の中はひどいねぇ
あまりといえばあまりだね
人の性は善だと今でも信じているけど、許せない奴がいるね
さあ、豹のように敏捷に、ライオンのように力強く
そして狐のように狡猾に悪人をやっつけてくれ
しかし、人の心は持ち続けてほしいね
ハングマン諸君、私は君たちの帰りを酒を温めて待っているよ
ゴッド
概要
前作『新ハングマン』の続編だが、ゴッドが代替わりしており、前作の登場人物の一人である結城五郎以外のメンバーは全員入れ替わっている。
また、メンバーの一人として、第1作『ザ・ハングマン』と第2作『ザ・ハングマンⅡ』のオショウ(第1作ではパン)が登場しているが、本作と旧作で設定が若干違うため、ホントに同一人物かちょっと怪しい部分がある。
第1作第26話より出演している名高達郎(現・名高達男)がようやくハングマンのリーダー役となった作品でもある。、
本作の見どころとしては、
- 秘書の?女(通称「カメレオンおばさん」)の毎回の変装(とメンバーに呆れられるシーン)
- ハンギング前に行う、メカを使ったタクシーからハングマンカーへの変身シーン
- 「公開処刑」を行った後、さらに悪人をひどい目に遭わせる「ギルティ」
があり、特にハングマンカーへの変身シーンは人気が高い。
とはいえ、大がかりなメカを使ってやったことといえば、タクシーから普通車にすることだったが・・・
なお、第25話(最終回)はシリーズ初の2時間スペシャルとなっているが、次作以降の2時間スペシャルと違って、ゲストハングマンは一人も登場しない。またこの最終回は、再放送では2話に分けられて放送されることもある。
ハングマン
タイガーキャブ
ゴッドがハングマンのカモフラージュのために作ったタクシー会社。
当初は整備士がおらず、オショウが旧知の水木義男をスカウトしたが、水木が潜入捜査に失敗して殺されたため、その後は水木の娘・梓が整備士としてやっていくことになった。
車は全部で3台あるが、タクシー会社のわりに色が統一されておらず、赤・黒・シルバーとカラフルであった。
その車種は、
赤:トヨタ・ソアラ(初代Z10系2.0ターボWithインタークーラー)
真っ赤なボディに2ドアという非常に目立つ車であり、劇中でもたびたび乗客に珍しがられていた。
黒:トヨタ・カローラ(E80系1.6SR)
実際には上部ダークブルー、下部シルバーのツートンカラー。当時のカローラのスポーツモデルはAE86だった当時、セダンでは貴重なスポーティモデルであり、レアなグレードである。
シルバー:トヨタ・クラウン(S120系2.0ターボスーパーサルーンエクストラ)
当時の2.0クラウン最上級グレード。後のマイナーチェンジで2.0の最上級は日本初のスーパーチャージャー搭載モデルに置き換えられるため、これまたレアなグレード。
乗務は普通に行われているようだが、乗務中にハングマンとしての任務が入った場合は、お客が乗ってない時は回送にし、乗っている時は何らかの理由をつけた上で別のタクシー会社の車を止めてお客を乗せ、任務を優先させていた。
任務の際の合い言葉は「トラ・トラ・トラ」。
この言葉を無線で受けて、全車が社屋に集合。タクシーの擬装を外して一般車と同様の姿に戻り、改めて悪人どものハンギングに向かうという流れである。この時の工程が、無駄にカッコよく演出されており(タクシーのステッカーや燈火類を外して、事業用の緑ナンバーを白ナンバーに取替る作業をわざわざ産業用ロボットを使って行う)この作品を代表する場面として毎回バンクで登場していた。
メンバーは以下4人だが、その順番はオープニングでの登場順となる。
- サファリ / 結城五郎(演:名高達郎)
- 本作のリーダーで、旧コードネームは「E・T」。
前作最終回で解散後はニューカレドニアへ行っていた。
帰国した直後に何者かに襲われ捕らえられるが、車の爆発直前に逃げ出す事に成功した後はその首謀者を追ってある屋敷に忍び込み、そしてそこで神山玄蔵なる人物と出会う。結城に対する行為は、噂だけで人を信じない神山が行ったテストであり、そのテストに合格したことで、結城は神山をゴッドとした新たなハングマンチームのリーダーに任命される。クレイとオショウのスカウト後、ゴッドに新たなコードネームとして「サファリ」と名付けられた。
普段は1号車(赤)の運転手として活動している。 - クレイ / 竜村新兵(演:佐藤浩市)
- 4年前はボクシングで「ドラゴンパンチ」という必殺技を持つインターカレッジウェルター級のチャンピオンだったが、初防衛戦で挑戦者を死なせてしまったことでボクシングから足を洗い、ネオン街でバーテンダー(用心棒)をやっていた。また、警察の幹部候補生でもあり、裏街道を歩いていなければ今頃は警部補にもなっていたようである。
それを買われて結城にスカウトされたが、「ハングマンはマスコミが作り上げたでっち上げ」と信じようとしなかった。しかし、コンビネーションを全て防がれたことでそれを信じてハングマンとなった。
コードネームの由来はボクシングつながりでモハメド・アリことカシアス・クレイから取ってゴッドがつけた。
ハンギングの時はドラゴンパンチをはじめとするボクシングで悪人をKOする。
普段は2号車(黒)の運転手として活動している。 - ジャッキー / 水木梓(演:渡辺祐子)
- クレイの「車を扱う仕事なんだから技術スタッフがいたほうがいいんじゃないか」という発言が発端で最初はオショウが知り合いである彼女の父親をスカウトしていたが、その父親が悪人に殺されたため、犯人がオショウたちだと思って「タイガーキャブ」に乗り込んだ。しかしオショウが全てを打ち明けたためにそれを理解し、ハングマンのメンバーとなった。気が強いじゃじゃ馬娘だが、整備の腕は父親譲りで確か。ただし、ハングマンとしては力不足の面がある。
第8~9話のマリア / 雨宮礼子(演:早乙女愛)ゲスト出演時は、同じ女として面白くなかったのか、何かとマリアに対して張り合っており、「ギルティ」を知らなかったマリアに勝ち誇っていた。 - オショウ / 辻雄太郎(演:植木等)
- かつてハングマンをやっていた男と同一人物だが、『ザ・ハングマン』で顔を整形したのに梓の父親が顔を一目見て「辻さんじゃないですか」と言ったり、『ザ・ハングマンⅡ』最終回で指名手配犯となって逃亡しているはずなのに普通に托鉢の僧侶をやっていたりと、旧作と本作で設定が違うため、ホントに同一人物なのか怪しい部分がある。
本作では結城と知り合いらしく、結城がハングマンをやっていた事も知っていた節もあり、その結城の誘いを受けてハングマンとなった。第1話では自分のミスで梓の父親を死なせてしまったため、それ以後は彼女の父親代わりにもなっている。なお、第8~9話には欠席し、代わりに前作のマリアがゲスト出演している。
普段は3号車(シルバー)の運転手として活動している。
本作最終回後は『ザ・ハングマンⅤ』第9話にゲスト出演し、マイトと組んでパピヨンたちを助けた。
- 水木義男(演:藤木悠)
- 技術スタッフが必要なタイガーキャブのため、オショウがスカウトした警察官時代の元同僚で、現在は自動車修理工場を経営している。初仕事で「万が一素性を調べられても自動車修理工だから怪しまれることはない」という理由でオショウの代わりに潜入捜査を開始し、組織の女に近づいて秘密カジノへ入ったまではよかったが、隠しマイクを持っていたことがばれてしまい、その女ともども殺されてしまった。その後は娘の梓が代わりにハングマンとなった。
コードネームがなく、第1話中盤で殺されたためハングマンかどうかは微妙だが、ハングマンの存在は一般人には秘密であり、また、アジトで作戦会議まで行っているのでハングマンとしてここに記載した。
- マリア / 雨宮礼子(演:早乙女愛)
- 第8~9話で欠席したオショウの代わりに登場した、前作『新ハングマン』のハングマンだった女性。
前作最終回で解散後は、一般人に戻りエアロビクススクールに通っていたが、メンバーが3人しかいないことを懸念したサファリから一時的な戦力補充のためにスカウトされた。当初はE・Tがサファリとして再びハングマンをやっていることに呆れていたが、結局は一時的にハングマンに復帰し、2話に渡ってサファリたちの作戦に協力した。
その後は再び一般人に戻ったかと思いきや、『ザ・ハングマンⅤ』第9話で再登場し、チャンプと共にパピヨンたちに協力していたことから、どうやらその後もハングマンを続けていたようである。
神山家
- ?女 / 栗原美津代(演:三島ゆり子)
- ゴッドの秘書であり、ゴッドのことを「ゴッド様」と呼ぶ女性。
変装が得意であり、毎回変装してゴッドの土産とギャラを持ってくるが、メンバーからはすぐに見破られている。
このことから「カメレオンおばさん」とも言われているが、これの発端は、変装を見たジャッキーの「まるでカルメンね」という素のボケを他のメンバーが「それはカメレオンだろ」とつっこんだことから。 - 神山玄蔵 / ゴッド(演:フランキー堺)
- 本作のゴッド。
かつて「日本の民主主義の発展に必ずしも貢献していた」人物。猜疑心の塊であり、噂に聞いていたハングマンの実力がどんなものか知るために結城をテストして、そしてスカウトした。
サファリ、クレイの名付け親でもある(オショウは元々のコードネームを使ったのか、新たに付けたのか不明)。
主題歌
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関連項目
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