シェールガスとは、頁岩(シェール)層に含まれる天然ガスである。
概要
シェールガス・オイルを含んでいる頁岩(けつがん)は「頁(ページ)」の名が示すように薄く割れる性質がある。地表から2000~3000メートルにその頁岩からなる頁岩層が広がっており、そのなかにオイルやガスが閉じ込められている事実は古くから分かっていた。ただ、採掘は技術的に難しく、コストもかかるので実際の採掘量は微々たるものだったのが、2000年代半ばにアメリカで「水平(杭井)掘削技術」「水圧破砕」「マクロサイズミック」といった特殊な技術が開発されたことで、以前よりも低コストで採掘ができるようになった。[1]
米国のシェールオイル生産量は2010年以降急速に増大、2019年12月には日量913万バレルに達した。シェールオイル増産を背景に米国の原油生産量は2018年に世界最大になり、2019年には原油の純輸出国になった。[2]
国連貿易開発会議(UNCTAD)の2015年9月の報告書によれば、採掘可能な埋蔵量は世界で214兆5,000億立方メートルに達し、世界の天然ガス消費量の61年分に相当するとされる。
埋蔵量がもっとも多いのは中国で、米国・カナダなどがこれに続く。UNCTADは、2030年代半ばまでには埋蔵量の多い中国と高度な採掘技術を持つアメリカのシェールガスが、世界の天然ガス需要の2割をまかなうようになると予想している。
主要生産国では国内生産の天然ガスの半分程度がシェールガスになると予想されている。
関連動画
脚注
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