シグマとは、ロックマンXシリーズの登場キャラクターである。その他の「シグマ」については「σ」を参照。
概要
Σマークでお馴染みの、スキンヘッドと目元の傷のようなラインが特徴のレプリロイド(人型ロボット)。声優は麦人。
レプリロイドの第一人者・ケイン博士の最高傑作と評されるほどの優秀な頭脳と戦闘能力を持ち、イレギュラーハンター部隊の隊長を務めていたほどである。
ロックマンXシリーズ開始前はきれいなシグマだったが、ゼロとの戦闘によりきたないシグマになってしまった。
(ただし第1作目のリメイク版ソフト「イレギュラーハンターX」では作品の背景や、反乱に至る経緯が異なる)
シリーズの殆どでラスボスとして登場。等身大の第一形態を撃破後に巨大な第二形態へ変身、エックスやゼロと戦うのが定番。何度倒されても復活する、第一形態では終わらずに第二形態まであるなど本家のワイリーを踏まえた部分がある。
なおロックマンX8でラスボス降格になった際にはファンの間で論争が起こった。
登場作品ごとのシグマ
ロックマンX
エックスやゼロ共々、記念すべきデビュー作品。名前自体は序盤から各所に登場するが、ゲーム中に実際登場するのはシグマステージのラストのみで、自らに代わって裏切り者を処分する番犬型メカニロイド・ベルガーダーを従えている。
シグマと戦う前に、まずはこのベルガーダーを倒さなければならない。
前座ベルガーダーを撃破すると、いよいよシグマとの戦いとなる。手元のレーザーサーベルと頭部の光弾、そして俊敏な機動力でエックスを追い詰めてくる。エックスが上空へ逃れると、シグマも三角飛びで壁を昇り追撃を行ってくる。
もっとも、この動きを利用してパターンに嵌めてしまえば簡単に倒せたりもするのだが。
弱点武器は波動拳エレクトリックスパーク。
そしてシグマを倒すと、ステージ背景に存在する未完成の狼型巨大メカニロイドと、残ったシグマの頭部が合体を果たしウルフシグマとなって再びエックスに襲い掛かってくる。
ステージ両横の手からは上下に電撃を放ち、頭部からは光弾や火炎放射などといった攻撃を広範囲に繰り出してくる。
頭部のシグマの顔に攻撃を当てないとダメージが与えられないばかりか、弱点武器であるローリングシールド以外ではアームパーツ入手により解禁されたフルチャージショットでしかダメージが通らない。しかも壁際をウルフシグマの手にカバーされているので、上空へ昇るには時折振り下ろされるウルフシグマの手の上に乗る事でしか到達できないといったケースが殆どである。
以上の要因から、一部では第1作目にしてシリーズ最強のボスとも言われている。
手の端っこに乗っていれば、手からの電撃はおろか他のあらゆる攻撃が当たらなくなるのは密に、密に。
以降の作品でも大半に共通する事だが、シグマ第2形態にはチャージショット、(もしあれば)弱点武器のいずれかでしかダメージを与えられない。
イレギュラーハンターX
「さあ、続けようかエックス・・・ 戦いを!苦悩を!破壊を!」
上記の作品のリメイク版に当たる本作では、基本的に概要も上記と同じ。
無論ただのリメイクなどではなく、ベルガーダーやシグマ達の攻撃パターンが変化・激化しているのでオリジナルをやり込んだプレイヤーでも一泡吹かされる事もあるかもしれない。
ちなみに今作では、ウルフシグマにも波動拳が当てられるようになった。無論一撃必殺。
特にシグマの場合は光弾が広範囲に飛んでくるようになったため、壁の上が安全地帯とは限らなくなった事が大きい。そればかりか、ハードモードでは空中戦にも強くなったので、シグマの一挙一動をよく見ていないと思わぬ苦戦を強いられることだろう。
また第2形態であるウルフシグマの場合は、戦いのステージがオリジナル版よりも若干狭くなった分壁から直接手の上に乗る事が可能となり、手が振り下ろされるのを待つ必要があまりなくなった。
ロックマンX2
前作で倒されたが、EDにて示唆された通りに復活を果たした。
カウンターハンターステージの最終面で、前作で破壊されたゼロを復元しベルガーダーに代わる前座としてエックスの元へ差し向けてくるが、ゲーム中でカウンターハンターからゼロのパーツを全て取り戻していた場合は代わりにデッドコピーのゼロが登場。戦闘開始前に完全に復活を遂げたゼロによって完膚なきまでに叩き壊される。
本作ではネオ・シグマとなって登場、ストリートファイターのバルログを思わせる鉤爪を両腕に装着し、前作での自身の弱点武器たるエレクトリックスパークを操って戦うなど、格闘戦・遠距離戦双方ともに隙の無いボスとなった。
機動力もさらにパワーアップしており、間合いを急激に詰めては鉤爪で攻撃してくるばかりか、ステージから一旦姿を消した後に上空から急襲するといった攻撃も繰り出す。なお地上でツメを振るっている時と、ライフが残り少なくなり全身が黄色く発光している間は無敵なので昇龍拳を当てる場合は一瞬のチャンスを見極める必要がある。
弱点武器はソニックスライサー。
そしてネオ・シグマを倒すと続いてはワイヤーフレームのような状態となったシグマの頭部・シグマウイルスとして再び出現。口から破壊光線やザコ敵を吐き出したり、体当たりを繰り出すなどで攻撃してくる。
後のシリーズ作品を含めて、本作のこの形態のみシグマのライフが表示されず、残りライフは専らシグマの体の色で判別する事となる。(緑→水色→青→紫→黄色→橙→赤、と変色していく)
また、シグマがダメージを受けると画面全体がブレる演出がある。
動き自体はワンパターンだが、やはりチャージショットでしかダメージが入らず、これ以外ではストライクチェーンしか効かない。勿論、もし使えるなら昇龍拳を叩き込むのも可。
この戦闘での最大の敵はシグマではなく、ゲームの処理落ちであろう。
ちなみに続編のロックマンX3や、ロックマンX5でも登場する。(X5については名前のみで、形態は厳密には異なるが)
ロックマンX3
刺々しいボディに、円形の盾を構えた形態・ドッペルシグマとして登場。
当然だが、盾はこちらの攻撃を阻むので上手く隙を突くか、盾でカバーしきれていないシグマの頭部を狙い撃つ事に。
主に地上や空中から火球を放ってくる。ライフが減少してくると火球と同時に盾を投げつけてくるようになるので、前作までとは違い手数で攻めてくるようになったイメージが強くなったものの、ノーダメージ撃破が一層難しくなったという事でもあるといえる。
弱点武器はスピニングブレード。
そして続く第2形態はドップラーに作らせた究極のボディ・カイザーシグマである。
圧倒的な巨体に途轍もないほどの火力を備えており、具体的に言えば誘導弾を定期的に撃ち出しつつ、高威力のミサイルを発射したり広範囲にワキガスプレー状のビームを放射するといった攻撃を繰り出す。
さらに強固な防御力も兼ね揃え、弱点武器が何一つ無いというシリーズ初のボスキャラとなった。
(一応、ビームサーベル攻撃もよく狙い澄ませば命中させられるので、弱点武器と言えなくは無いかもしれないが)
そしてカイザーシグマを撃破しても戦いは終わらず、前作のシグマウイルス形態となったシグマはエックスのボディを奪おうと最後の抵抗を試みるが・・・? この後の展開は、ゼロが使用可能か否かによって変化する。
ロックマンX4
本作よりついにエックスやゼロと同様、シグマにもCVが追加される。
そして、イレギュラーハンター時代の謎の紅いレプリロイドと戦ったエピソードなど、シグマがイレギュラー化するまでの過程・経緯がいくつか判明する事になる。
ゲーム中では最終ステージにて死神のような形態・ファントムシグマ(オン・クローク)が姿を見せる。
神出鬼没に姿を現したり眩ませたり、死神らしく?鎌を振るって攻撃してくる。
弱点武器はライジングファイア(龍炎刃)。特に前者の場合、タメ撃ちをうまく叩き込めば2~3発で決着する事もある。
撃破すると、ローブが破壊され第2形態であるファントムシグマが登場。
前述の第1形態時に使用していた鎌をブーメランのように投げつけたり、鎌を床や壁へ突き刺してエックス達の行動を封じつつ、追尾機能を持つブーメランを飛ばしたり目からビームを放つなどして追い撃ちを仕掛けてくる。
こちらの弱点武器はライトニングウェブ(落鳳破)。ゼロの場合は、シグマが目からビームを撃っている最中に背後から攻撃を仕掛けるのも有効。
そして本作では何と第3形態までも用意されており、シグマがコロニー内の人型メカニロイドと合体した形態シグマ・ガンナーと、ボロボロな容姿を持つ大型のシグマの頭部・アースシグマの2形態が登場。戦闘では両形態が交互に出現しながら、サポート用のオブジェと共に最後の猛攻を仕掛けてくる。当然だが、両方とも倒さなければ勝利にならない。
前者はステージ右上に出現し、大型のレーザー銃で攻撃してくる。弱点武器はソウルボディ(龍炎刃)。
後者はステージ左下に出現し、突風を噴出したり瓦礫を吸い込み・吐き出してくる。特にゼロの場合、攻撃を当てられる機会が少ないのが辛い。こちらの弱点武器はグランドハンター(疾風牙)。
戦闘の際は形態交代時の、赤青黄のオブジェ達の攻撃でライフを削られすぎないように注意を。
ロックマンX5
本作では何とオープニングステージから早くも登場し、多くのユーザーを驚かせた。もっとも序盤ステージという都合上、倒すのは容易であるが。
作品中ではダイナモを雇って、コロニー「ユーラシア」を地上へ落下させるのみならずシグマウイルスを地上へ氾濫させる事で地上を大混乱に陥れることに。
OPステージでは建設中の女神像に潜んでいたシグマヘッドがボスとして登場。
本作より新たに追加されたアクション「しゃがみ」を使って戦う事になる。
しかし、この形態をエックス達に倒させる事がシグマの狙いであり、シグマヘッドの内部には濃縮されたシグマウイルスが溜め込まれていたため、地球全土に拡散してしまう・・・
その後、零空間最終ステージ「誕生」にてサイコシグマとなって登場。マントは結局捨てるのかよ。
電撃弾や体当たり以外にも、ライフが減少すると巨大な衝撃波も放ってくる。特に体当たりは残像にも攻撃判定が存在するので、くれぐれも油断しないように。
弱点武器はトライサンダー(電刃)。
続く第2形態、ファイナルシグマWとなって再登場。シリーズ全体を省みても最も巨大な姿で、ステージには頭部と胴体(胸部)しか入りきっていない。(あとは、巨大な両手がステージ上に出現する程度)
シグマに曰く、「Dr.ワイリーが作り上げた最強のボディ」。もっともゲーム中にワイリーの名前が出てくるわけではなく、シグマの言動から製作者=ワイリーである事を指していると推測できるものである。
戦闘能力もまた歴代シグマの中で最強の声も高く、両手を使った様々な攻撃や本体からの攻撃だけではなく、体をプログラム化する事で少しの間無敵状態になるなど、攻守共に完璧を誇る。特にライフが減少した辺りから繰り出してくる攻撃「プレイスメント・サイコ&クラッシュダウン・サイコ」(■状の巨大な立方体を連続発生させ、エックス達を押し潰そうとする攻撃)は多くのプレイヤーにトラウマを刻んだ事で名高い。攻撃の予兆が見えないだけに回避が難しいばかりかダメージも極大で、この攻撃をかわせるか否かがX5クリアの可否を分けると言っても過言ではない。
弱点武器はスパイクロープ(双幻夢)。額のクリスタルを攻撃すればダメージを与えられる。
ロックマンX6
前作で倒されたままだったので本作ではストーリーには関わってこないが、ストーリーのラストにゼロのDNAを利用したゲイトの手によって復活を遂げる。エックス達に敗れたゲイトが最後の手段として復活させるも、復活したシグマは不完全ながら「邪魔だ消えろ」と虫の息のゲイトにトドメを刺し、エックス達を真の最終ステージで迎え撃つ。
過去作品と違い、ゾンビを彷彿させる容姿シグマ(不完全体)となり言動も少々あやふやであるが、エックス達への執着心は残っているようである。戦闘でも全体的に動きが遅くなった。
続く第2形態はやはり巨大なゾンビのような姿・ヘルシグマとなって再登場。意識も曖昧で「ごれがるがホンバナだっ!」という迷言が示すように呂律ももはや回らず、台詞のテキストも「何を言っているのかわからない」とエックス達に呆れられる有様になるほど怪しくなる。
だが前作に劣らないほどの巨大さで、胴体と頭部以外の部分(両腕含む)が地面に埋まっているのが特徴。戦闘ではゾンビのような姿の分身を多数発生させたり(破壊すると時々ライフエネルギーも落とすが、シグマの攻撃で消し飛びもする)、口からは巨大なビーム砲を放つ。攻撃時に大きく開ける口が弱点。
なおヘルシグマ戦の「X1」と「X2」のラスボス戦BGMをベースにアレンジされた戦闘BGMも人気が高い。
ロックマンX7
どのような経歴で復活したかは不明だが、7度目の復活を果たす。レッドアラートと接触して暗躍しており、アクセルやレッドからは「センセイ」と呼ばれていた。
レッドが倒され、他の8ボスを倒したエックス達の前に姿を現し、
「エックス、ゼロ、貴様らの命をワシのものにするまで何度でも、何度でも、な・ん・ど・で・も!蘇ってやる!!」
と、言い放ち、7回目となる戦いが始まった。
今作での名称はプロフェッサーシグマで、第1形態はライフルなどの射撃装備で戦いを挑み、第2形態はヘルシグマより巨大な姿で襲い掛かる。
ロックマンX8
オープニングでいきなり大量に出現…するのは、彼のデータが組み込まれた新世代レプリロイド(DNAコピー→変身能力をもったレプリロイド)である。しかしシグマのデータが内包されたせいで生まれつきイレギュラーになる可能性を孕んでおり、結局反逆行動に出る。
このコピーシグマは、ボスとして1回、最終ステージでは雑魚として大量に出現。こちらはほぼ従来どおりの姿と技。一方、最終ボス1段階目(つまり前座)として登場するムーンシグマは、緑の炎に焼かれた赤目の鬼?のような姿で現れる。見ただけではシグマとは分からないレベルだが、変貌の理由は一切不明。
真のラスボス・ルミネによると、レプリロイドの進化を促す役目を果たしたらしく、ゼロは今回がシグマの本当の最期と思っているが…
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な・ん・ど・で・も♪な・ん・ど・で・も♪な・ん・ど・で・も♪立ち上がり呼ぶよ♪
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