シザーマンとは、クロックタワーシリーズに登場する殺人鬼である。
曖昧さ回避
概要
主人公をひたすら追いまわし、プレイヤーに異常な緊張感を与える、シリーズの看板キャラクター。
大きな鋏を軽快に鳴らして、主人公の体を両断せんと追いかけてくる。
もちろんその名前も、その巨大な鋏から来ている。
移動速度は鈍く、他のホラーゲームをやっていると鈍間にしか感じられないが、本シリーズの主人公も同じく移動速度が鈍いため、迷っているうちにじわじわ迫ってくる恐怖感を際立たせる。
バイオハザードシリーズのネメシスなど、『エリア移動を挟んでもなお追いかけてくる』と言う点での類似敵キャラクターは他にも多く存在するが、その中でも一際しつこく、また出現が予想できない恐怖の的として有名である。
全く無音の状態から、シザーマン出現のBGMに移行する恐怖はかなりのもので、時には出現していてもどこにいるのかわからないこともある。移動した先にあった箱の中に待ち構えていたり、とにかく初見ではその出現は予想できない。
乗り込んだエレベーターの天井から出現する、車で逃げている際に後部座席から姿を現すなど、失敗ルートでオチをつける役目も多く担っており、そのどれもが必見の怖さ。
ちなみに、以上は主に『1』『2』までの特徴であり、『ゴーストヘッド』には登場せず、『3』にはかなり違った形で登場する。
クロックタワー
主人公・ジェニファー達が養育先として訪れたバロウズ屋敷をうろつく殺人鬼。
大きな鋏を携えてジェニファーを追い回す様は、数々のプレイヤーに強烈な印象を残した。
ネタバレにつき反転↓。
正体は、事件の黒幕であるメアリー・バロウズの次男、ボビィ・バロウズ。
年齢は9歳だが、残虐な性格をしており、ジェニファーやその親友達を次々と惨殺していく。
台詞などは一切無く、ただうめき声を上げつつ歩いてくるばかりの、非常に不気味な存在。
狡猾ではあるもののどこか知能が足りない所があり、ここでだけは出て欲しくなかった、とプレイヤーに呻かせるようなタイミングで出現することがある一方で、ジェニファーにベッドなどの下に隠れられると、見つけられずに去っていくことが多い。
初登場は、ジェニファーが親友達とはぐれた時で、ジェニファーの目の前で、親友・アンの遺体を執拗に鋏で切り刻んでいた。 以後、全編に渡ってジェニファーを追い掛け回す。
しかし実は、屋敷の中にある巨大な時計塔=CLOCK TOWERが停止したことで、自らの時間が止まっているために生きている存在であり、本来ならば器官の未発達のせいで3日と持たない命であった。
最終的にジェニファーは、彼から逃げ惑いながら時計塔に到達し、止まった時計を再起動。
これによってボビィ・バロウズの時間は再び動き出し、彼の体は悲鳴を上げた。そして彼は鋏すらも取り落とし、ジェニファーの目の前で、時計の機関部分に落下していった。これが初代シザーマンの最期である。
クロックタワー2
前作から2年が経過した世界で、再びジェニファーの前に現れた殺人鬼。
屋敷の事件が人々の間で話題となったことで、シザーマン自身も、犯罪史上稀に見る凶悪なキャラクターとして、人々の恐怖と人気の的となっている。
ジェニファーは親友の死からようやく立ち直り、ボーイフレンドが出来る気配も出始めていたのだが、何故かその目の前に再び出現した。
ジェニファーの通う大学などを舞台に、彼女やその関係者達をひたすら惨殺していく。
その犠牲者は、前作の3倍近くに上る。
初登場は、ノランとのディナーの約束をした帰りのジェニファーを付けまわすというもの。
何らかの気配を察知したジェニファーは大学の警備員に助けを求めるが、彼をいきなり背後から鋏で刺殺し、その姿を現した。
以後、ジェニファーを追い掛け回すが、今作でシザーマンを倒す鍵である魔像に話が及ぶと、魔像を手に入れようとするノランにも襲い掛かり、魔像の手がかりを追ってジェニファー達がたどり着いたバロウズ屋敷にも同じタイミングで出現するなど、 魔像に関わる者を広範囲にわたって付け狙う。
今回は鋏に加えて、サイコキネシスでシャンデリアを落下させて圧死させるなど、殺害方法にも幅が出ている。 また、終盤、饒舌に喋る場面がある。
ネタバレにつき反転↓。
正体は、前作の事件の生存者として救助された、エドワードという少年。
しかし、前作にはもちろん彼のような人間は登場していない。彼は、救助されてから今に至るまでショックで記憶を失っており、その素性が殆どわかっていないという設定であったが、前作でジェニファーと共に巻き込まれた人物である可能性は低い。
彼の出自に関しては謎が多く、ここからは殆ど憶測に立脚するものだが、ではその正体は誰かと言えば、初代シザーマンと同一(ボビィ・バウロス)ではなく、ボビィの兄であるダン・バロウズである可能性が高い。 ダンはボビィの双子の兄で、器官の異常により巨人のように肥大化した赤ん坊の姿で前作に登場した。超能力を操ることができ、屋敷の中の怪現象は彼の仕業であるとされた。
彼はジェニファーを追い回すうちに灯油を被り、炎に包まれて焼死したはずだった。が、ボビィとは違って生存しており、救助されて記憶を失った振りをしつつ、ジェニファーへの復讐を企んだ、というのである。
かなり矛盾点の多い推測だが、今作中でシザーマンはサイコキネシスを披露しており、それが前作のダンの超能力と酷似しているというのが大きな理由である。
終盤、バロウズ屋敷を訪れた一行の中から、ハリスを操ってジェニファーを連れ去さらせ、彼を惨殺した上で、正体を明かす。
地下洞窟に逃れたジェニファーを追い詰めるものの、彼女によって魔像が鍵になっていた巨大な謎の扉が開かれ、周囲のもの全てを吸い込み始める。
巻き込まれたエドワードはジェニファーにしがみ付いてあがくが、最期は短剣で刺されて力尽き、扉の向こうへと永遠に消えた。
こうして、ジェニファーを襲ったシザーマンは、永遠に葬られた。
クロックタワー3
製作がカプコンのシナリオチームに移行したことで、かなりゲームの内容が変わり、シザーマン自身も大きくその性質を変えている。
というか、ファンの間では『3』のシザーマンはシザーマンとして認められていない節すらある。
道化のような格好をした、ルディとジャニスという兄妹。
けたたましい声で喋り、『2』までのシザーマンの面影は一切無い。
鋏というより刃物全般に執着している。
バロウズ公爵(『2』までとは別人)に拾われた孤児で、兄妹揃って彼に仕えてきたが、既に当時から異常性を発揮しており、近隣の住民を惨殺していた。
魔のモノの配下として復活後は主人公・アリッサを付けまわし、彼女の幼馴染・デニスを、巨大ギロチンのある拷問部屋に監禁して彼女を脅迫する。
ギロチンで被拷問者が真っ二つになるのをみてこの上なく喜びはしゃぎまわるという残忍さを見せるが、アリッサの神木の矢に貫かれてジャニスは死亡し、ルディはアリッサに襲い掛かっているところを、デニスの機転によってギロチンの餌食にされた。
再び魂だけの存在となった後も、兄妹揃って笑いをあげつつ、ギロチンと共に消滅した。
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関連項目
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