シビュラシステムとは、PSYCHO-PASS サイコパスに登場するものである。
概要
サイマティックスキャンにより読み取った生体力場を解析し、人間の心理状態や職業適性や深層心理などを分析数値化することで、従来は目に見えなかった心の健康状態を診断し、適性や能力に見合った職業を提案し、趣味嗜好に沿った新しい娯楽を提示するなどして、人々がより充実した幸福な人生を送れるよう支援する生涯福祉支援システム。
数値化という誰の目にも明らかなバロメーターが出たことで、心の健康を保つために効果的なセラピーやサプリメントなど明らかに結果が出るメンタルケアが発達し、職業適性診断により労働者と雇用者のミスマッチが解消されて失業者はほとんどなくなり、犯罪者や犯罪を犯しかねない状態の人間(潜在犯)は街頭スキャナによりすぐに把握できるようになったため治安は改善した。
これにより計測された数値をサイコパス(PSYCHO-PASS)と呼び、傾向と状態の善し悪しを視覚化した表層的なバロメーターを色相と呼ぶ。精密な数値の計測は分析に多大な処理能力が必要らしく、定期診断などでスキャンしたデータをネットを経由し首都圏各地に設けられたサーバーによるクラウドコンピューティングで解析する必要がある。色相の診断は携帯スキャナなどの簡易な機械でも可能であり、市民のメンタルケアに役立てられている。
公安局の監視官や執行官が持つ拳銃「ドミネーター」で読み取ったデータは、シビュラシステムの処理に割り込みを掛けて最優先で分析され犯罪係数を即座にはじき出す。その性質上シビュラシステムとのリンクは必須のため電波の届かない場所で使うために、有線接続のためのコードが付いた無線中継器などの装備も描写されている。
(以下ネタバレ注意)
実際の所、シビュラシステムのサーバーは分散型と謳われているが、厚生省本部ビル「ノナタワー」地下にその中枢が存在している可能性が高いことを、劇中でチェ・グソンが指摘し、実際に確認している。
その正体は、数百にも及ぶ人間の脳を機械的に並列CPUとして運用したもの。処理の高速化だけでなく、脳の機能も多角的に拡張された物となり、実質複数の特定の人間が管理するシステムとも言うべきものだった(その意味ではある意味分散型でもある)。CPUとしての運用だけでなく、厚生局局長である禾生壌宗…という役割として入れ替わりで統率者を演じていることで、その実態に対し「集積データとCPU(機械)判断の代理人」がいるというように見せかけている。
素体はシビュラシステムでも計測が不可能な「免罪体質」の人間が選ばれており、様々な出来事に対して罪の意識を感じない彼らの視点から持って、「素体ごとの思想や判断はあるにせよ、ある意味では判断を下すと言うことへの罪意識や感情バイアスに流されない、複数の協議の上での公平な判断」がされていた。作中でこの存在を知った物は、前述のチェ・グソン、執行官の縢秀星、免罪体質者の槙島聖護、監視者の常守朱。内、グソンと縢は秘密保持のため抹殺( 縢 に至っては、存在そのものを抹消するためシビュラシステムで強制的にデコンポーザーモードのドミネーターで分解される)。システムに組み込もうと壬生が誘いこんだ槙島はこれを拒否し逃亡、常守においては槙島確保のためと彼女の持つ素質を見込み公開している。続編においては監視者の霜月美佳が単独で事件調査を行った際にうっかり免罪体質に間接的に関するNGワードを拾ってしまったため、駒としての利用と今後のモデルケース紹介実験として強制公開している。
(以上ネタバレ終了)
総じて、シビュラシステムに社会生活を委ねることで、「法」という存在が形骸化しており、サイコパスシリーズにおいてはシビュラの安寧した社会か、法での自治が争点となっている。
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関連項目
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