シボレー・カマロとは、アメリカのシボレー社の販売するスペシャリティーカーである。
概要
命名の由来は古いフランス語で「友達」を意味する「CAMARADE(カマラード)」からである。
ライバルであるマスタングや同じブランドのスポーツモデルのコルベットと並んでアメ車の代名詞としてその名が知られている。車体コンポーネンツをかつて存在したポンティアック・ファイヤーバードと共有していた。
初代(1967年~1969年)
初代は僅か3年間の製造であったが、Z28やSS、RSといった名称がすでに登場している。製造年数の短さなどからマニアから人気が高く、なかなかの高値が付いている。車体は2ドアクーペとオープンモデルが存在している。
2代目(1970年~1981年)
1970年に登場したこのモデルはキープコンセプトながらも大型化されており、また主要コンポーネンツは初代の流用が多い。このモデルは登場から生産終了まで12年間の長きにわたって製造が行われており、スタイルの変遷も大きいのが特徴である。初期モデルはフロントグリルが大きく、見た目のインパクトが大きかったので4代目でもマイナーチェンジ後にこのスタイルを取り入れた。
後期モデルでは排ガス規制と併せて行われた安全対策の結果、初期のスチールバンパーはプラスティック製の5マイルバンパーに変更し、見た目の印象が大きく変わった。パワーも大きく下がり、一時期はハイパフォーマンスモデルのZ28がラインナップから消えてしまった事があった。またカリフォルニア仕様と言われる低公害仕様のエンジンも存在している。
3代目(1982年~1992年)
1982年に登場したこのモデルは初代に見られたうねりの効いたデザインや曲線的な基調から一転、直線基調のヨーロピアンデザインを取り入れたモデルとなった。リアのテールランプは2代目の後期モデルのものをリファインしたものになっている。この頃から、割合に日本でも人気が出てきており、たまに見かける事もある。珍しくエクステリアに変更が少ないモデルでもある。
このモデルではZ28の上位モデルとしてIROC-Zと言われるレースカテゴリーをつけたスポーツモデルが登場している。このモデルでは特撮の「ウインスペクター」のウインスコードに採用された。
なお、正規輸入車と本国仕様はサイドミラーに違いがあり、正規輸入モデルは導入当時の日本の基準に合わせる為に商用車的な四角いデザインである。コルベットも同様な仕様となっている。
4代目(1993年~2002年)
1993年に登場したこのモデルは直線基調ながらも、角の取れたデザインとなった。このモデルは日本でも導入数が多いモデルとなった。このモデルが発売になった当時、円高が進行した為に一時期はエントリーモデルで300万円を切り、またハイパフォーマンスモデルのZ28が330万円で買えるとあって、人気を博した。タマ数が多く、現行モデルを別とすれば、中古車市場でもその数を見かける事が多い。
例によって、ドアミラーの形状が正規輸入車と本国仕様とでは形が異なり、本国仕様は車体と一体感を重視したデザインとなっているが、その形状や大きさが日本の基準と適合しなかったので正規輸入車は車体デザインと乖離したやや大型のものになっている。このモデルはウルトラマンティガの劇用車として登場している。
途中、2代目のフロント周りにヒントを得た顔つきになったりと変遷が多かったが、2000年代に差し掛かると折からのスペシャリティーカー離れやGM自身の経営不振が原因となって、2002年に惜しまれつつ生産終了となった。同時に車体コンポーネンツを共用していたポンティアック・ファイヤーバードも同じ道をたどった。
5代目(2009年~)
およそ7年のブランクを挟んで2009年に登場したこのモデルは近年のアメ車の潮流であるレトロモダンを取り入れ、初代のデザインをオマージュしている。コンセプトカーのデザインをほぼそのまま踏襲し、いかにもアメ車という存在感の強さが特徴である。トランスフォーマーの映画にも登場している為に知名度が高い。
初代をイメージしながらも最新のテクノロジーを駆使してワイルドでありながら、クレバーな走りも可能としている。
銀幕を飾ったカマロ
- ウインスコード(特警ウインスペクター)
主人公のファイヤーこと香川竜馬専用のパトカーである。 3代目モデルがベースとなっており、ミラーの形状から正規輸入車を使用したと思われる。当初は回転灯と側面に「WSP」と書かれているのみのシンプルなデザインであった。竜馬がファイヤーに「着化」するにはこの車が必要であり、割合に出番が多い。途中で死神モスの手によって大破するも新たにファイヤースコードとして復活。SPカードをカードリーダーに差し込む事で「着化」をし、真っ赤な車体に身を包む。ファイヤーの装甲と同じクラステクターを身に包み、あらゆる攻撃にもびくともしない。また消火用の装備のケミカルディスチャージャーやレーダー装置などを装備する。エンジンはジェネシスベルリネッタV8トライターボとタービンエンジンを併用するというドラッグカーもびっくりな装備がある。なお、着化時に前の装甲の部分がボンネットから出てくる構造であり、フロントのエンジンの存在がどうなっているかはお察し下さい。ちなみにエンジンの名称である「ベルリネッタ」はカマロのグレードの一つである。 - シャーロック(ウルトラマンティガ)
平成ウルトラマンの最初の作である「ウルトラマンティガ」における地球防衛組織GUTSの車両である。黄色い車体に身を包み、リアにはスクロール砲という大砲が備えてある事が大きな特徴である。時速291km/hであり、800km/hと書かれている資料もある。前記の通り、円高が進んでアメ車が非常にお手頃価格となった為に特撮でも多くその姿を見かけることになった。またオンロード用のシャーロックに対してオフロード用のデラムは同じくシボレーのブレイザーが採用された。 - バンブルビー(トランスフォーマー)
映画版のトランスフォーマーにおいては当初は2代目シボレー・カマロ、その後5代目カマロがベースとなった。アニメ版と変わらず大活躍をしている。この映画が放映された当時はまだ5代目は市販されていなかったので、実際の車両はカマロではなかったという逸話がある。この劇用モデルをベースとしたトランスフォーマー仕様が販売された事もあった。黄色と黒のストライプが大きな特徴である。
関連動画
やはりトランスフォーマー人気が高いのでそれに絡んだ動画が多い。
関連商品
関連コミュニティ
シボレー・カマロに関するニコニコミュニティを紹介してください。
関連項目
- 0
- 0pt