シリーズ構成とは、主にアニメ・特撮において、脚本を統括する役職。
東映の特撮作品では「メインライター」がこれにあたる。単に「構成」ということも。
概要
アニメや特撮においては、ひとつの作品に何人もの脚本家が参加するのが普通であるため、シリーズ全体の脚本を統括し、脚本面の監督を務めるのがシリーズ構成である。ひとりの脚本家が全話を担当するような作品ではクレジットされないこともある。またほとんどの作品に役職としてシリーズ構成が置かれるようになったのは90年代からで、80年代以前のアニメにはあまり見られない。
全体のストーリー構成やエピソードの配置などをし、他の脚本家の脚本のチェックなどをしながら、自身も主となって脚本を執筆する。漫画や小説などの既存作品の場合は、部分的ではなく元から全体的にアレンジという前提を除き、どのエピソードをどこからどこまで、1話にいくつ・何割組み込むかという基礎設計も兼ねる。各監督職同様に作品のストーリー面の全体的な善し悪しを決める重要な役職であるが、仕事の範囲は作品や人によってまちまちであるというのが実際のところである様子。
ある程度実績のある脚本家が務めるのが普通ではあるが、監督が兼任したり、アニメ化作品においては原作者がシリーズ構成を努めることもある。また水島努と横手美智子や、元永慶太郎と上江洲誠のように、特定の監督の下に同じ脚本家が毎回のようにシリーズ構成としてつくことがある。
放映が複数年に渡るような長期シリーズでは、シリーズ構成は途中で交代することも多い。また商業的理由や体調不良などのトラブルで急遽シリーズ構成・メインライターが交代した場合などは、交代前と交代後で作風が大きく変化することがあり、作品の評価もそれに伴って急上昇したり急降下したりすることがある(たとえばアニメなら『蒼穹のファフナー』、特撮なら『仮面ライダー剣』や『仮面ライダー響鬼』など)。
関連項目
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