ザンナビ(ZanNavi,잔나비)とは、シンウーが販売するヨーヨーの名である。
概要
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シンウーの、「初めてのヨーヨーはうちで! 2番目は他で買え!」「ああパクリさ! 文句あるか! どうせパクるんならコンセプトまでパクり尽くしてオリジナルを超えるぜ!」という路線を決定づけた機種。
ラバーリムのついたワイドバタフライタイプのボディ。
サイズAボールベアリングと凸型スペーサー、ゴムリングによるギャップ調整機構。
カウンターウェイトに使えと言わんばかりに付属しているゴムボール。
ゴム製レスポンスシステム。
韓国語で「猿」を意味するという「ザンナビ(잔나비)」というネーミング。
ダンカン・フリーハンドをパクってラバーリムをつけただけにしか見えない。
参考にしたかどうかは不明だが、ダンカン・スローモンキーとも丸かぶりである。
当時のプレイヤーに、「これはフリーハンドのパクりか」と聞いたら、十中八九「そうだ」と答えるだろう。それほどまでに、このヨーヨーのパクりっぷりは明らかだった。
しかし同時に、「初めて買うヨーヨーは何がいいか」と聞いたら、十中八九「ザンナビ」と答えるだろう。
それほどまでに、このヨーヨーのポテンシャルも明らかだったのだ。
このヨーヨーは、徹頭徹尾初心者に向いた機種としてデザインされていた。
このコンセプトも、もちろんフリーハンドからパクったものである。
パクってパクってパクり尽くして、ついに初心者向けヨーヨーとして、オリジナルを超えてしまったのだ。
ラバーリムは、手にあたっても痛くなく、カウンターウェイトやオフストリングにも使える。
レスポンスシステムは分厚いゴム。遊び倒してもちょっとやそっとでは削れない。
そして何より、売価2000円という低価格(当時、ダンカン・フリーハンドは2500円、スローモンキーは3300円)。
何でも一通り出来て、安い。初心者におすすめしない理由がない。
複雑なトリックをすると分厚いレスポンスが邪魔に感じられるが、それが気になるなら初心者卒業である。本家本元・フリーハンドを買えばよい。
フリーハンドは、誰にでも扱いやすいヨーヨーを目指して作られた。
「誰にでも」ということは、上級者にも使えるものでなければならない。
ザンナビは、上級者を最初から切り捨て、ヨーヨーのヨの字も知らない人のために特化したデザインとなっていた。
ヨーヨーショップはそのポテンシャルに早いうちから気づいており、「初めてのプレイヤーや、昔ハイパーヨーヨーをやっていたプレイヤーにおすすめ」として盛んに宣伝した。
とはいえ、ダンカンからクレームが来たら言い訳のしようがなく、当初韓国国内のみの販売であった。
ところが、 フリーハンドの生みの親であるスティーヴ・ブラウンがこのコンセプトを絶賛。ダンカンから正式に国外販売許可が出ることになった。
ヨーヨーにカウンターウェイトをつけるのはダンカンの特許なのだが、これも特例として認められた。
ザンナビは「3」まで発売され、その度に「パーツをひっくり返すだけで戻り具合を調整できる機能」など、初心者に優しいギミックを追求していった。
こうして、このヨーヨーは「パクリ元から認められるパクリ」というある意味最高の栄誉をうけ、2000年代を代表する初心者向け機種としての役割を全うした。
数多のプレイヤーがザンナビでヨーヨーを始め、ザンナビを卒業してほかのヨーヨーに走り、後輩プレイヤーを「昔使ってたザンナビあげるから!」とヨーヨーの道に引きずり込んだのである。
なお、2010年には、今度こそフリーハンドにそっくりな見た目の「シンウー・ファントム」が発売されてた。
しかし、「ザンナビ」でシンウーの路線が理解されていたことと、公式に「フリーハンドをオマージュした」とアナウンスがあったことから、大きな問題にはなっていない。
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関連項目
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