シード権(Seed)とは、競技において有力者に与えられる権利のことである。
概要
大会において、有力者に序盤の試合を免除し、上位の試合から参加する権利が与えられることがある。
序盤の試合で有力候補者と新人が当たらないようにするため、有力候補者同士が序盤でつぶし合うことを防ぐためなどの目的があるが、強者に対する一種の特権となっている。
試合免除ではなく、組み合わせを変えて有力者同士当たらないようにする場合もある。
勝ち抜き形式の試合で行われることが多いが、総当たりやスイスドロー方式でもシード権や不戦勝が与えられることがある。
各競技におけるシード権
高校野球
高校野球の全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)の地区予選大会では、事前の春季地区大会での上位チームに一回戦免除のシード権が与えられる。
また、このシード権を持っていると、トーナメント表において他のシード権を持っているチームと別の山に割り振られることが確定するため、1回戦2回戦から優勝候補チーム同士がぶつかることが回避でき、より勝ち進みやすくなっている。
駅伝
箱根駅伝などの大会では、成績上位チームに対して翌年の本大会予選会を免除される権利(=翌年の本大会に確実に参加できる権利)が設けられている。各大会においては、シード権をめぐる数々のドラマが生まれている。
代表的な大会における規定は下記の通り(2020年現在)。出雲駅伝(大学男子)やニューイヤー駅伝(実業団男子)など、かつてはシード権が導入されていたものの現在は廃止された大会も存在する。
ラグビー
W杯において第7回以降では予選リーグで3位以内に入った場合に獲得し、次回大会の地域予選が免除される。なお開催国もシード権を持っている扱いとなるが、第7回以降で適用された例はなく、地域の枠が拡張される形となる。強いて言えば2011年までわずか1勝しか挙げられず、2019年に開催国となった日本は前評判から相当危ぶまれていたと思われるが、2015年に予選リーグで強豪スプリングボクスを破るなど3勝を挙げて自力でシード権を確保し世界を驚かせている。
ちなみに全国高校ラグビー選手権やかつての全国社会人ラグビーフットボール選手権においても前回優勝チームに長らくシード権が与えられ予選が免除されていたが、平成初期までにいずれも廃止されている。
マジック:ザ・ギャザリング
プレインズウォーカーポイントに応じて、予選スイスドローでBye(不戦勝)が得られる。
Byeになったゲームは(3マッチ勝負の)2勝0敗0引き分けで勝った扱いになる。
ヨーヨー
全国大会・地域大会・世界大会では、下位の大会で上位に入賞すると、上位の大会でシード権を得られる。
例えば、全国大会での優勝者は、世界大会ではワイルドカード・予選を免除され、準決勝からになる。
詳しいシード権については、ヨーヨー大会動画リンクの記事を参照。
カブトボーグ
第23回ボーグバトル全国大会に出場した天野河リュウセイは、試合前ビッグバンに大口を叩いた結果、東ブロックトーナメント参加者全員と連戦を組まれることになる。
詳細については、逆シードの記事を参照。
関連項目
関連リンク
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