ジムⅡとは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』等に登場するモビルスーツである。
概要
リニアシート・全天周モニターの導入、スラスター・ジェネレーター・電子機器類の刷新、光学センサーユニットの増設など、旧式化したジム系を戦後の技術水準に近付けるべくリファインしている。ビームスプレーガンは非Eパック式のビームライフルに変更されており、火力も大きく向上している。
以上の2種だが、細分化すると実はこの限りではなかったりする。
RGM-79R(前期仕様)
ジムⅡ計画で近代改修されたリニューアル機。ジム・カスタムが量産に不向きな設計の為、残存型の近代改修がクローズアップされた。基本的に残存機からの改造組が主となっているが、新規生産機も存在する。
ベース機はジム前期生産型という説が主流。…だったのだが、書籍『マスターアーカイブ』の解釈では前期生産型(A型)~後期生産型(C型=ジム改)までの戦中モデルがベース機とされる。『Zフィルムブック』でジム寒冷地仕様がベースと主張された事もあったが、この説は書籍『オフィシャルズ』で信憑性に欠けると言われていた。
ただ、やはりどれもが一から設計された機体ではない上に一年戦争時の型落ち品を使用しているため、総合的なスペックはハイザックにも劣る。
『AOZ』の批評だが、アナハイム社や接収したジオン系MSの台頭、性能と価格の費用対効果、改造の所要時間や手間を考えると、ジムⅡ計画は決して最良の手段とは言えなかったとの事(ジムⅡの採用背景に新規MS開発に消極的な連邦上層部と部品製造メーカーの癒着説も囁かれるくらいである)。
さらにジムⅡ初期型はリニアシートすら未導入で単なるジム改の性能向上機に過ぎなかったらしい。しかし当時のジム系ブラッシュアップとしては最高峰の性能を持っていたのは確かであり、リニアシート導入後の仕様は瞬く間に各部隊に普及した。当時としてはジムⅡ計画でも充分だったのだと思われる。
『Zガンダム』のグリプス戦役期には既に旧式化し、新型機に性能面で遅れを取っていた。初代から続く雑魚キャラ路線だが、このせいでジムⅡも同じ道を辿ることになってしまっている。
ちなみに初代ジムは、現在は雑魚キャラ路線の脱却に成功しつつある。そしてジムⅡも同じようにグリプスで新規生産されたティターンズ主導開発の「RGM-179」の追加設定によって、ある程度見直されつつある。
第一次ネオ・ジオン戦争以降はRGM-86「ジムⅢ」へ順次アップデートされ、そうでない機体は一線から退いて基地防衛に徹したり、もしくは退役したとも言われている。
エゥーゴカラー
緑・白の塗装がエゥーゴ機だが、中にはネモと同色の機体も存在する。これは当時の作画ミスから生まれた彩色である。しかし新訳(劇場版ゼータ)、ガンダムイボルブ、アナハイム・ラボラトリー・ログ等ではもう一つのエゥーゴカラーとして登場しており、公式設定となったようだ。
エゥーゴ側ではこのジムⅡの後継機も兼ねる新型機「ネモ」が開発されている。
RMS-179(後期仕様)
ジムⅡのグリプス生産機。後期生産型とも呼ばれる。正規部隊やティターンズ兵が搭乗した。
全パーツが新造の上、T3部隊で運用された「ジム改高機動型」のデータもフィードバックされ、79R型と比べると高水準を保っている。ちなみに調達や編成の都合上、79R型と同じく従来のジム系からのアップデート例もあったと言われるが、それらに関しては不明である。
基本的にはジムⅡのため他機に劣ると思われるが、「新規製造機としてのRMS-179」の性能の低さに言及した資料はあまり見られない。『AOZ』や『プリズマティック・モビルズ』では、グリプス戦役前期の基準とはいえ安定性の面で高く評価されている。漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』によると、「RX-78系(ハーフガンダム)よりジムⅡの方が遥かにマシ」との事である。
ラプラス紛争時にも一部基地の防衛用として配備されている。
ジムⅡセミ・ストライカー
ジムⅡの簡易的なジム・ストライカー仕様。
セミストライカーは通称である。既存機のカスタム機であり型式番号にも変更はない。
トリントン基地に配備されたジムⅡの両肩部と左前腕部に増加装甲を施し、白兵戦兵器「ツイン・ビーム・スピア」を装備している(前腕部シールドはガンダリウム合金製)。
パイロットに合わせて一定の近接モーションに特化したOSの書き換えが行われ、1.8秒のアドバンテージを実現しているが、非常に癖が強く、他のパイロットでは立ち上がることすら困難らしい。相当DEADな奴なのだろう。
劇中ではイフリート・シュナイドと交戦し、コックピットにヒートダートを喰らって撃破された。
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関連項目
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