この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
ジャック・ザ・リッパーとは、小説『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァントである。
なお、記事ではこれ以降ジャック・ザ・リッパー、あるいは単にジャックと表記する。
サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。
概要
19世紀のイギリスで発生した連続猟奇殺人事件の犯人。
昼と夜の性質を併せ持つ、矛盾だらけの少女。
その性格は純粋だが、同時に惨忍。あどけない口調だが、頭の回転は速い。
理性はあるが、精神的に破綻している。他人の悪意に対しては残酷に応じるが、好意には脆い。
そして露出度が高いくせに恥ずかしがり屋で、昼間には出歩こうとしない。
母に対する強烈な憧れを持ち、マスターが女性の場合、問答無用で「おかあさん」と呼ぶ。
世界的に有名なイギリスの連続殺人犯(シリアルキラー)。
短めの銀髪とアイスブルーの瞳を持つ、あどけない少女。
概要にある通り服装は露出度高め。
背中が大きく開いた上着はともかくとして、紐パンのみの腰回りは目のやり場に困る。
キャス狐「まさに露出狂ですね」
メルトリリス「もっと際どく攻めてもいいんじゃないかしら」
背中には複数のナイフを装備しており、またレッグホルダーには小型ナイフやメスを収納している。
伝説
ジャック・ザ・リッパーは1888年8月31日から約2ヵ月間に、少なくとも売春婦5人を殺したと目される殺人犯の通称である。
猟奇殺人鬼の知名度ランキングがあれば、おそらく世界トップに輝くだろう。
確たる証拠は死体以外殆ど残さず、人種や性別すら謎に包まれている。
天才とも愚者とも、貧民とも王族に繋がる人物とも推理されたが、はっきりとはしていない。
また、劇場型犯罪の祖とも呼ばれ、署名入りの手紙と臓器の切れ端を新聞社に送り付けたことでも有名である。
ただ、それらが本物かどうかは定かになっていない。
そして年を越して犯行はパタリと止んでしまい、新たな証拠が生まれないまま迷宮入りしてしまう。
つまり、ジャック・ザ・リッパーについては、結局"何も分かっていない"のである。
後述するが、そういった表沙汰にならないまま事件が収束してしまったのはFateの世界における特殊性が関係していることになっているようだ。
ステータス
- 真名:ジャック・ザ・リッパー
- クラス:アサシン
- 出典:史実
- 地域:イギリス
- 属性:混沌・悪 副属性:地
- 性別:女
- 身長体重:134cm・33kg
- スリーサイズ:B69/W49/H71
- 武装:ナイフ、黒いメス
- パラメータ
筋力:C | 耐久:C | 敏捷:A | 魔力:C | 幸運:E | 宝具:C |
保有スキル
霧夜の殺人:A | 暗殺者ではなく殺人鬼という特性上、加害者の彼女は被害者の相手に対して常に先手を取れる。ただし、無条件で先手を取れるのは夜のみ。昼の場合は幸運判定が必要。 ジャック・ザ・リッパーの被害者は、状況から全員が無警戒に襲われたと考えられている。 |
情報抹消:B | 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶・記録から、彼女の能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。 たとえ戦闘が白昼堂々でも、カメラなどの機械の監視でも効果は変わらない。 これに対抗するには、現場に残った証拠から論理と分析により正体を導き出さねばならない。 |
精神汚染:C | 精神干渉系の魔術を中確率で遮断する。この精神汚染はマスターが悪の属性を持っていたり、彼女に対して残酷な行為を行ったりした場合、段階を追って上昇する。魔術の遮断確率は上がるが、ただでさえ破綻している彼女の精神は、取り返しのつかないところまで退廃していく。 |
外科手術:E | 血まみれのメスを使用してマスターおよび自己の治療が可能。見た目は保証されないが、とりあえずなんとかなる。 120年前の技術でも、魔力の上乗せで少しはマシ。 ジャック・ザ・リッパーの犠牲者は特定の臓器を摘出されるなど、解剖学的知識を要する殺され方をしていた。 |
気配遮断:A+ | サーヴァントとしての気配を断つ、隠密行動に適したスキル。完全に気配を断てば発見することは不可能に近い。 ただし、攻撃態勢に移ると気配遮断のランクが大きく落ちてしまう。 この欠点は"霧夜の殺人"によって補われ、完璧な奇襲が可能になる。 |
狂化:C | バーサーカーとして召喚された場合、このスキルを得る。幸運と魔力を除いた能力値をランクアップさせるが、言語能力を失い、複雑な思考ができなくなる。 バーサーカーになった彼女は夜のみに行動し、常時"暗黒霧都"を発動させ、魔力のある者をかたっぱしから狙っていく。 |
ステータスは敏捷が高いことを除くとアサシンクラスらしく平凡的だが、多数のスキルがそれを補っている。
闇夜に紛れて殺人を繰り返しただけあって、保有するスキルもそれにちなんだものが多い。
特に「霧夜の殺人」と「情報抹殺」は、暗殺において高い効果を発揮するスキル。
アサシンクラスが持つ特性「気配遮断」は、攻撃動作に移るとその効果を大幅に弱めてしまう性質を持つが、その弱点を夜ならば確実に、昼ならば幸運判定によって先手を取れる「霧夜の殺人」が補ってくれる。
どのような状況下での戦闘であろうと、戦闘終了後にその時の記憶・記録を抹消する「情報抹消」はサーヴァントの情報が重要な聖杯戦争において大変有用。奇襲がメインとなるジャックにおいては、その機会を得るためにも重宝する能力と言えよう。
……とはいえ、マテリアル(設定資料)によるとそれらの宝具・スキルを全部投入してやっと歴代ハサンと同格の攻撃能力であるらしく、暗殺対象たるターゲットに対しては無類の強さを発揮するが、遭遇戦には極めて弱い。
またランクは低いが「外科手術」を持ち、簡易的な治療行為が可能。
短編小説版ではこれでマスターの命を救った。
「狂化」はバーサーカーで召喚された時に得る、クラス別能力。
アサシンで召喚された場合は、このスキルは適用されない。
宝具
- 解体聖母(Maria the Ripper)
- ランク:D~B
種別:対人宝具
レンジ:1~10
最大補足:1人
通常はランクDの4本のナイフだが、条件を揃えることで"当時ロンドンの貧民街に8万人いたという娼婦たちが生活のために切り捨てた、娼婦にすらなれなかった子どもたち"の怨念が上乗せされ、凶悪な効果を発揮する。
条件は3つ。"時間帯が夜であること"、"相手が女性(または雌)であること"、"霧が出ていること"。
すべての条件が整っている時に宝具を使用すると、対象の身体の中身を問答無用で外に弾き出し、解体された死体にする。条件が整っていない場合は単純なダメージを与えるに留まるが、その際も条件がひとつ整うたびに威力が跳ね上がる。
この宝具はナイフによる攻撃ではなく一種の呪いであるため、遠距離でも使用可能。
この宝具の効果を防ぐには、物理的な防御力ではなく、呪いへの耐性が必要となる。 - 暗黒霧都(The Mist)
- ランク:C
- 種別:結界宝具
レンジ:1~10
最大補足:50人
霧の結界を張る結界宝具。魔力で発生させた霧そのものが宝具である。
"人払い"とはいうものの、魔術師ではない者が無理に結界の内側に留まった場合、数ターン後に死亡する。
魔術師ならばすぐに死ぬことはないが、ダメージを受け続ける。
英霊ならばダメージは受けないが、敏捷が1ランクダウンする。
霧のなかにいる誰かに効果を与え、誰に効果を与えないのかは宝具の使用者が選択可能。
霧によって方向感覚が失われるため、脱出するにはランクB以上のスキル"直感"、もしくは何らかの魔術行使が必要になる。
産業革命以降、大量排出されるようになった膨大な石炭の煤煙が、1950年代に硫酸の霧となってロンドンに大災害を引き起こした。"暗黒霧都"は、その"死の霧"を再現する宝具である。
条件付きで対象を解体する宝具と、霧の結界を生み出す宝具を持つ。
「解体聖母」は条件さえ揃えば非常に強力。
基本的に"夜"に行われる聖杯戦争であることと、自身の持つ宝具に霧を生み出す宝具がある点から条件のうち2つまでは狙い易いが、対象の性別に関しては相手次第ということになる。
もう一つの宝具「暗黒霧都」は、上記した通り結界宝具。
単純な人払いに限らず、行動阻害、対象が人間ならばダメージ発生、さらに「解体聖母」の条件準備、と用途は広い。
Fate/Apocrypha小説版
"黒のサーヴァント"の一騎として登場。
クラスはアサシン。マスターは六導玲霞。新宿で生活していた娼婦で、魔術師としての才能を持たない一般人。
本来のマスターは別であり、ユグドミレニアのとある魔術師(相良豹馬)がジャックを召喚するはずだった。
玲霞はジャック召喚のための生贄として捧げられが、召喚されたジャック自身が彼女を選んだことで命を救われる。
ジャックにより魔術師から令呪を移植され、正式なマスターとなった玲霞は、ジャックの望みを叶えるために聖杯戦争への参戦を決意する。
玲霞のことを「おかあさん(マスター)」と呼び慕っており、玲霞もそんな彼女を我が子のように可愛がっている。
マスター自身の精神が破綻気味であるためか、「精神汚染:C」を持つジャックとも普通に会話が可能。
一人称は「わたしたち」。これはジャックの正体からきているものと思われる。
一般人であるマスターゆえに、サーヴァントへの魔力供給が行えていない。
そのためジャックは、人間の魂から魔力を補給する『魂喰い』をすることで必要な魔力分を得ている。
消化の都合もあってか、基本的に悪人の心臓を喰らって魔力補給を行っている。
形こそ"黒の陣営"に当たるが、両陣営から完全に独立した行動を取っており、実質的に両者から敵対されている。
それは彼女たちも同じであり、両者のマスターを殺害し聖杯を獲得しようと孤立した戦いを繰り広げている。
なお、2011年冬に発売されたTYPE-MOONエース Vol.7に付録された小説版「Fate/Apocrypha」第一話にも、二人ともに登場している。舞台設定に違いがあるため、決定稿とは細かな設定に違いが生まれている可能性がある。
(第一話においてジャックを召喚しようとした魔術師は「相良豹馬」というホスト兼業の男だったが、決定版でも彼がジャックを呼び出したかは不明である)
これについて、小説版第二巻にてジャックを召喚した魔術師が「相良豹馬」であることが判明。おおよその経緯についても第一話のものと変わっていない模様である。
Fate/Grand Order
☆5(SSR)のサーヴァントとして登場。 Fateシリーズ他媒体生まれのアサシンクラスとしては最高レア。
ちなみに、歴代ハサンで☆5なのが現状では初代様のみである。
やはりというか、☆5という過酷な廃課金レーベル故にお迎えするのは茨の道。ピックアップ無用の常設☆5なのが唯一の救いか。それゆえにロリコンホイホイな見た目も含めて「描いたら出る」理論で彼女のファンアートが量産されているため、本作の参戦で知名度はぐっと上がった。
また、ぐだ男だろうと「おかあさん」と呼んでくるので苦笑いするしかないのだが……そして人は決意する。俺がママになるんだよ! と。カルデアに召喚された場合、奇しくも同年代のサーヴァントや母親がわりとも言えるメンバーに囲まれ、存分に子供らしく振る舞っている模様。
ゲーム内性能
イベント「ほぼ週間サンタオルタさん」にて実装された恒常星5アサシン。
Quick3枚のアサシン型コマンドカード配分だが、このQuickがなんと5HITすることにより他のキャラのQuickの倍のスター生産力とNP回復量を誇る。
さらに「情報抹消:B」により強化や敵の無敵状態を剥がしたり、「外科手術:E」によるHP回復を担えるなど、サポートも充実。宝具についている女性特攻も倍率が高く、一つ抜けた火力を出してくれる。
レアリティ以上の価値を有するQuick主体型パーティにおけるアタック特化鯖と言っていい一騎。
欠点はクリティカルが出ないときの攻撃力。ArtsチェインとかBusterチェインを繰り返していると途端に彼女の強みが消えてしまう。できればQuickカードの多いメンバーと組ませてやりたい。それ以外は割と融通の利く本人の人間性に反して聞き分けの良い子なので自由度は高い。
Apocrypha/Inheritance of Glory復刻時モーション更新。
- キャラクター性能
HP (Lv1/Lv90/Lv100)
1862/12696/13909ATK (Lv1/Lv90/Lv100)
1786/11557/12651COST 16 コマンドカード Quick/Quick/Quick/Arts/Buster 所持属性 サーヴァント、地属性、混沌属性、悪属性、人型、女性
子供、ヒト科 - スキル
保有スキル 霧夜の殺人:A
(CT8→6)自身のQuickカードの性能をアップ[Lv.](1T)
&回避状態を付与(1T)情報抹消:B
(CT7→5)敵単体の強化状態を解除
&クリティカル率をダウン[Lv.](3T)外科手術:E
(CT6→4)味方単体のHPを回復[Lv.](500→2500) クラススキル 気配遮断:A+ 自身のスター発生率をアップ アペンドスキル EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対アーチャー特攻[Lv.] - 宝具
解体聖母(マリア・ザ・リッパー) カード種別:Quick ランク:D D+ 自身に[女性]特攻状態を付与(1T)〈OCで効果UP〉
+敵単体に超強力な防御力無視攻撃[Lv.]自身に[女性]特攻状態を付与(1T)〈OCで効果UP〉
+敵単体に超強力な防御力無視攻撃[Lv.]▲
余談
『Fate/strange Fake』に、バーサーカーのサーヴァントとして切り裂きジャックが登場している。
ジャック・ザ・リッパーとは名前こそ同じであるが、存在自体はまったくの別物である。
Fake(バーサーカー)ジャックは、正体不明の切り裂きジャックの伝説から生み出された「狂気の象徴」であり、
Apocrypha(アサシン)ジャックは、「数万以上の見捨てられた子ども達の怨念」というものである。
(反転終了)
これらより、両者とも現存した切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)ではない可能性がある。
本物のジャックは誰なのかは、現在でも分かってない。
なお、この二人のジャック・ザ・リッパーについてApocrypha作者の東出氏とFake作者の成田氏で擦り合わせが
行われ、「通常の召喚を行うとApocryphaのジャックが召喚されるが、バーサーカーのクラスで召喚した場合のみFakeのジャックが召喚される」という設定にされた。
「正体不明の狂気の殺人鬼」に「狂化のクラス」をかけた場合のみ、抽象的な狂気の殺人鬼のイメージそのものが英霊化するということだろうか。
なお、Apocryphaのジャックは少なくともApocryphaの世界においてはジャック・ザ・リッパー本人であるらしいことが小説版3巻において判明(その真相は秘密裏に当時の魔術師が討伐していたため、逮捕・死亡が表沙汰にならなかったから)。
また、Fakeのジャックは作品の設定などから分かるとおり並行次元の存在であり、ApocryphaのジャックがFakeの世界でもジャック・ザ・リッパー事件の真犯人であるかは不明(Fake世界でジャックのマスターになった男が、Apocrypha世界にもほぼ同一人物のまま存在していたりするが)。
関連動画
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関連項目
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