ジャンケンマンとは、
本記事では1.について扱う。
概要
1985年にサンワイズ社から発売されたメダルゲームである。サンワイズ社倒産後は、アズロネット社に権利が譲渡された。その後については後述。
ルールは簡単。コインを一枚入れてジャンケンに勝てばルーレットが回り、ルーレットの止まった先の数字分だけメダルがもらえる……という、本当にそれだけのゲームである。しかしそのシンプルさゆえ、地方の百貨店等に多く設置され、そして多くの子供達がこのマシンの虜になった。
下の絵のリンク先に本機を再現したゲームがあるので興味がある人はやってみよう。リンク先ではコイン挿入口をクリックするとスタート。
確率の罠
実際の筐体で遊んだことのある人、もしくは上のゲームをやって頂いた人は分かるかもしれないが、メダルは次々とマシンに吸い込まれ、減る一方である。期待値ではメダルは増え続けるはずなのに。何かがおかしい。
要するにこのマシンは、「機械相手といえど、ジャンケンであるならば、勝ち・あいこ・負けは等しく1/3の確率で出るはずである」という人間の思い込みを利用したゲームなのである。つまり、このマシンのジャンケンは、明らかに負けに偏るように確率が設定されている。
しかし子供は愚かなのでその事実には気付かず、挙句、「負け続けてるからそろそろ勝つだろ」「同じボタンを押し続ければいつかは勝つだろ」的な「ギャンブラーの錯誤」までも犯してしまうのである。
ちなみに、確率設定は機種ごとに数種類あり、店側で選択することができる仕様になっている。
バリエーション
前述通りその分かりやすさと沼っぷりから人気製品となった為、数々の機種が製造された。
- ジャンケンマン(初代)
元祖。この時はルーレットは存在せず配当は2枚で固定されているが、勝った時にダブルアップができ勝つたびに枚数が2倍になる。最大32枚。
後発機種と比べると乱数設定が甘いらしく、特定のタイミングで操作すると確実に勝てるという裏技があったらしいことが各所で報告されている。 - Newジャンケンマン
マイナーチェンジ版。パネルのデザインが変わっているが、ルールに変更はない。 - ジャンケンマンフィーバー
先程紹介した機種がこちら。ダブルアップが廃止された代わりにルーレットで配当が決まる。最大20枚。 - ジャンケンマンジャックポット
フィーバーの続編。あたりの最大枚数が50枚に増加している。 - ジャンケンマン かったらあげる!
メダル機からプライズ機になった派生版。勝った場合、メダルの代わりにカードが1~2枚排出される。 - ジャンケンマンバブルス
ジャンケンではなくスロットゲーム。筐体にパトランプが付いており、大当たり時に点灯する。 - ジャンケンマン7
ジャンケンに勝つと7セグLEDのスロットが回り、揃った数字に応じたメダルが貰える。ジャンケンに勝ってもスロットが外れる場合がある。 - ジャンケンマン福引き
プライズ機。100円で3プレイでき、ジャンケンに勝つと福引の要領でレバーを回してカプセルが排出される、という独特なシステムを持つ。後述の機種と違って最低1個の獲得が保証されているらしい。 - 元祖ジャンケンマン
プライズ機。複数の景品から1種を選び、2or3戦中1勝すると景品獲得というシステム。 - ジャンケンマン21
元祖ジャンケンマンに似ているが、勝つとルーレットでポイント数を抽選し、合計5ポイント貯まると獲得となった。権利がアズロネットに移ってから発売された。
その後
前述した通り、サンワイズ倒産以降はアズロネットが変わってサポートを行っていたが、やがてサポートが打ち切られアズロネットの公式サイトが閉鎖され、その後の権利の行方は不明となっていた。
2020年5月、バンダイから本機のサウンドを収録したおもちゃ『ガシャポンサウンド ジャンケンマンJP』がガシャポンで展開された。更に、翌年にはプレミアムバンダイにて『ヒカルナルプレミアム ジャンケンマンJP
』が発売、こちらは実際にメダルを入れてジャンケンで遊べる仕様が再現されている。両作とも、権利表記は「EXCEL CORP.」となっている。
関連動画
関連項目
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