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ジュリスベル・グラシアル(Yurisbel Gracial Garcia, 1985年10月14日-)とは、キューバ出身のプロ野球選手(内野手、外野手)である。
概要
無所属 | |
---|---|
ジュリスベル・グラシアル Yurisbel Gracial Garcia |
|
基本情報 | |
国籍 | キューバ共和国 |
出身地 | グァンタナモ州グアンタナモ |
生年月日 | 1985年10月14日 |
身長 体重 |
187cm 95kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投右打 |
守備位置 | 内野手、外野手 |
プロ入り | 2009年 |
経歴 | |
国際大会 | |
代表チーム | キューバ |
WBC | 2017年 |
プレミア12 | 2019年 |
プロ野球選手テンプレート |
4歳から野球を始める。祖父が軍人だったこともあり、中学から大学まで軍の学校に通いながら野球をしていた。大学を卒業後は軍に入隊しコマンドー部隊に所属していたが、野球との両立が難しくなり、23歳で除隊し野球一本の道を選ぶ。
2009年-2010年シーズンから、キューバ国内リーグのココドゥリロス・デ・マタンサスでプレー。2017-2018年シーズンまでの9年間で、打率.307、74本塁打、98盗塁をマーク。2017年の第4回ワールド・ベースボール・クラシックにはキューバ代表として出場、二塁手もしくは三塁手で6試合中5試合にスタメン出場し、2次ラウンドの日本戦では菅野智之からホームランを放った。
2018年の開幕前に、マタンサスからの派遣という形で福岡ソフトバンクホークスに入団した。背番号27。
ソフトバンク時代
2018年は外国人枠の関係で開幕二軍で迎える。デニス・サファテの離脱で4月19日に一軍昇格したが、5月24日の埼玉西武ライオンズ戦で牽制の帰塁時に左手薬指を骨折して戦線離脱した。その後、8月にアルフレド・デスパイネの離脱で一軍復帰すると、5番もしくは3番でクリーンナップに定着。牧原大成とともに打線の救世主となり、ポストシーズンでも高打率をマークして、チームの後半戦の追い上げと2位からの下剋上日本一に貢献した。最終的には54試合の出場で打率.292、9本塁打、30打点。
オフにはキューバ政府との契約交渉が難航して一時は保留者名簿から外れたが、年明けに再契約した。
2019年は5番・レフトで開幕スタメン入りしたが、4月5日の千葉ロッテマリーンズ戦で左脇腹を痛め戦線離脱。5月3日に一軍復帰すると、前年以上に快調に打ちまくり、柳田悠岐不在の打線の中核を担ってチームを牽引した。7月半ばにキューバ代表として国際大会に出場するために3週間ほどチームを離れたこともあり、規定打席には届かなかったものの、103試合で打率.319、28本塁打、68打点と好成績を挙げる。長打率.595、OPS.960は共に規定リーグ1位の森友哉を上回る数字で、長打率は規定打席不足分を凡退で換算しても森を上回ったため正式にリーグ1位認定を受けた。
クライマックスシリーズでは、西武とのファイナルステージ4試合で3本塁打を放ち2年連続の下剋上に貢献。巨人との日本シリーズでは、第1戦で決勝の逆転2ラン、第3戦で同点ソロ、第4戦で決勝の先制3ランと4試合で3本塁打を放つ活躍で日本シリーズMVPを受賞した。
2020年は3月にアルフレド・デスパイネと共に東京五輪予選に出場するためキューバに戻ったが、新型コロナウイルスの影響で予選が延期になった上、そのまま来日できなくなる。7月20日にようやく来日、隔離と調整を経て8月18日に一軍昇格。2番から6番まで様々な打順に入り、10月からは4番に定着。69試合で打率.277、10本塁打、35打点を挙げ、優勝に貢献した。
2021年は開幕から開幕から4番もしくは3番を務めて打線の中核を担っていたが、5月7日の西武戦で帰塁時に右手を痛め、右手薬指の剥離骨折+中指と薬指の側副靱帯損傷で戦線離脱。結局復帰できないままシーズン終了となり、37試合の出場に留まった。オフには一時はデスパイネと共に退団との報道も出たが、無事にデスパイネ共々残留した。
2022年は99試合の出場で打率.271、7本塁打、30打点だった。オフに自由契約となった。
2023年は第5回WBCキューバ代表に選ばれ、ソフトバンクでのチームメイトだったデスパイネ、リバン・モイネロと共に出場した。
プレースタイル・人物
クリーンナップを打てる強打者でありながら、同時に投手と捕手以外の全てのポジションを守れるユーティリティプレイヤー。登録は内野手で本職は三塁手だが、三塁には松田宣浩がいることもあり、日本では主に外野手(基本的に左翼手、たまに右翼手)で出場している。
外野の守備はそれほど上手い方ではないため、リードした試合終盤では代走・守備固めを送られることが多い。しかしキューバで通算98盗塁を記録しているように決して鈍足というわけではなく、相手の隙を見て盗塁やセーフティバントを仕掛けることもある。
ホームランを打った際には、ベンチ前で高谷裕亮をシャドーボクシングでボコボコにするパフォーマンスをするのがお約束。これは来日直後、怪我で離脱してリハビリ中に一緒にボクササイズをしたトレーナーに感謝の意味でシャドーボクシングのパフォーマンスを行っていた。そのパフォーマンスに高谷裕亮がのっかり、偶然その場面をモニターで抜かれたところを五十嵐亮太に大受けしてしまい、続けてくれと言われたことがきっかけである。2020年に高谷が離脱した際にはウラディミール・バレンティンをボコボコにしていた。また、高谷がホームランを打った際には逆にボコボコにされる。
2019年の故障からの復帰時にはデスパイネとリバン・モイネロのはからいで、球場に「ロッキーのテーマ」が流された。ちなみに、精悍で若々しい顔立ちのためそう見えないが、実はデスパイネより年上。
非常に真面目で練習熱心で、工藤公康監督からは「練習しすぎだから休め」と諫められるほど。常に全ポジションの練習をして試合に備えているとか。憧れの選手はアントニオ・パチェコ。
チーム内での愛称は「ジュリ」。活躍するとファンからは「グラシアス」と讃えられるほか、水道修理業者のクラシアンと名前が似ているため、「暮らし安心グラシアル」とか言われることも。
成績
- (2022年終了時点)
年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
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2018年 | ソフトバンク | 54 | 202 | 185 | 29 | 54 | 6 | 1 | 9 | 30 | 1 | 0 | 1 | 15 | 1 | 34 | 8 | .292 | .347 |
2019年 | 103 | 410 | 373 | 61 | 119 | 17 | 1 | 28 | 68 | 4 | 4 | 4 | 22 | 7 | 84 | 10 | .319 | .365 | |
2020年 | 69 | 276 | 256 | 30 | 71 | 12 | 0 | 10 | 35 | 2 | 0 | 1 | 16 | 3 | 62 | 2 | .277 | .326 | |
2021年 | 37 | 150 | 138 | 19 | 42 | 6 | 0 | 5 | 15 | 2 | 0 | 0 | 11 | 1 | 27 | 4 | .304 | .360 | |
2022年 | 99 | 386 | 347 | 24 | 94 | 13 | 2 | 7 | 30 | 1 | 0 | 2 | 33 | 4 | 75 | 8 | .271 | .339 | |
NPB:5年 | 362 | 1424 | 1299 | 163 | 380 | 54 | 4 | 59 | 178 | 10 | 4 | 8 | 97 | 16 | 282 | 32 | .293 | .347 |
通算守備成績
機構 | 守備位置 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
NPB | 一塁手 | 2 | 28 | 2 | 2 | 1 | .938 |
二塁手 | 2 | 2 | 3 | 0 | 1 | 1.000 | |
三塁手 | 7 | 7 | 5 | 2 | 0 | .857 | |
外野手 | 283 | 397 | 8 | 8 | 2 | .981 |
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関連項目
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