ジュリックとは、メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場するモビルスーツである。
概要
MSM-06「ジュリック」は一年戦争末期にロールアウトしたMSMシリーズの最終型である。
ジオンのMSMシリーズには幾つかの開発プランが存在したが、中でもMSM-03「ゴッグ」やMSM-07「ズゴック」は当初の予想以上に優秀であった。このため上層部はゴッグとズゴックの量産を優先させたわけだが、裏では他の水陸両用機の開発計画が凍結に追い込まれていた。
ジュリックも凍結されていたプランの一つであり、基礎設計は0079年3-4月頃に完成していたが製作承認が下りた時期はその5ヶ月後(6ヶ月後説もある)。1,2号機の完成は11月上旬(或は12月上旬)までずれ込む事になる。
設計ベースはゴッグで、改良済みの新型熱核反応炉を搭載、腕部2基と腹部8基の計10基ものメガ粒子砲と頭部フリージーヤードミサイルが装備されている(8基のメガ粒子砲は一斉発射は不可能)。また、反応炉の冷却システムの性能向上で陸上稼働時間も大幅に伸びている。
腕部のアイアンネイルを収納して水中航行モードを取ることで、最大速度67ノットでの航行も可能。
製造機数は2機、もしくは5機という説がある。2機は連邦が確認した数、5機は資料(発注記録)の記述らしく正確な製造数は不明。
開発の遅れから少数生産に終わったが、軍部は正式採用を予定していたことが明らかになっている。
機体の行方
ジオンの記録では1号機は試験中に失われたとの事。
また、南米で連邦軍GM2個小隊と交戦したグリーンカラーのジュリックも存在する。
小説『MSV-R ザ・トラブルメーカーズ』では戦後に残存機が登場。水中に沈んだユーコン級の物資(宝)回収にジュリックが用いられ、マサ・オーカーが搭乗した。製造数は恐らく3機以上だったのだろう。
雑記
ラフデザインを担当した片貝文洋氏いわく、デザインのオーダーが「ゴッグの派生機をゴリラ風に」だったらしい。初見でゴリラのイメージを持った人は全面的に正しい。
片貝氏も明らかに悪ノリで水中用の水亀形態と陸上のゴリラ形態をデザインしたが、流石にこの時代で可変MSは設定的に危ないから無しになった。
連邦は特異な形状を見てジャブロー攻略用の特務MSと思っていたようだ。
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関連項目
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