ジュンク堂書店(ジュンクドウショテン)とは、神戸・三宮に本社を置く日本の書店チェーンである。
国内最古の株式会社としても知られる丸善と合併し丸善ジュンク堂となっており、その子会社でもある。
紀伊國屋書店、三省堂書店、丸善、旭屋書店などと並ぶ大型書店の一つ。
概要
創業地神戸は1995年の阪神淡路大震災で大きな被害を受けたが、年内に続々と再開。1997年の池袋店(現・池袋本店)オープン後は出店が加速し、2012年には年間売上高が500億円を超えるに至った。
「ジュンク堂」という名称は、創業者・工藤恭孝の父「工藤淳」(同じく書店経営者)を姓名逆さにしたもの。(『さよなら絶望先生』の「久藤准」はこの逸話に基づく命名だろう。)
ジュンク堂の戦略
ジュンク堂は色々と国内書店界に革命を起こした店舗としても知られている。以下が主に挙げるジュンク堂の戦略である。
- 巨艦主義。ジュンク堂はとにかく巨大な店舗面積で知られており、池袋店、梅田店、福岡店など2000平米に及ぶものから、1000平米の店舗でも全国で20近くもある。だが、だからといって蔵書が多いかといえばそうではなく、従来の書店とは一線を画し、通行スペースを多くとっており、蔵書の割に圧迫感の少ない開放的なスペースを意識している。
- 図書館を意識した書棚。ジュンク堂の書棚はそれまで書店の書棚といえば、小学生でも手に取れるような高さというのがセオリーであったが、ジュンク堂は図書館ばりの高さがある。また、これが蔵書に対し広いスペースを取れる理由にもなっている。
- 専門書特化。ジュンク堂が特に力を入れているジャンルは専門書類であり、学術的なものからホビー的なものまで幅が広い。そして、それらの蔵書の方が利益率が高いのと、次に挙げる理由でも客がわざわざ訪れてくれる効果を狙っている。
- 一等地は狙わない。ジュンク堂は駅から少し歩く、他なら敬遠するような場所を好んで選ぶ、いわば1.5等地を選ぶ傾向があるという。これは客層が圧倒的な蔵書に惹かれて、多少不便な場所であってもわざわざ足を運ぶ価値があると思わせているからである。また、ジュンク堂の購買客は目的買いが多いことでも知られる。
- 座れる読書用の椅子とカフェ常備。ジュンク堂が始まりというわけではないが、ジュンク堂は必ず客が自由に座って読書ができるよう椅子を設けていることが多い。
丸善の戦略
ジュンク堂に対し、丸善は創業明治9年という国内屈指の老舗企業である。そして拡大戦略を続けるジュンク堂に対し、丸善の戦略は以下の特徴がある。
- 洋書に強い。丸善最大の特徴であり、洋書なら丸善というぐらい有名。通販でないと買えないような洋書も丸善なら置いていることがあったりする。
- 文房具に強い。洋書と並ぶ丸善の強みであり、文房具店を併設していることが多いのが特色。
- 専門書が多い。ジュンク堂より人を選ぶような専門書を置いていることが多い。
- 絶版書籍を置いていることが多い。他社なら返本してしまうような絶版書籍も引き取らずに置いていることがある。
丸善の有名な店舗としては梶井基次郎の檸檬で有名な京都店[1]や丸の内本店などがある。
2012年6月25日、紀伊國屋書店チャンネルと同日オープン。チャンネル運営者は株式会社HON。
関連動画
関連生放送
関連商品
関連項目
- 丸善
- 紀伊國屋書店
- 三省堂書店
- 宮脇書店
- 旭屋書店
- くまざわ書店
- 書店一覧
- Ingress - 2015年からコラボを組んでおり、日本国内の丸善・ジュンク堂書店・文教堂書店がポータル登録されている。
- コンテンツラッシュ - 店舗に設置されているブロマイドの自動販売機。
外部リンク
脚注
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