この項目では、植物のスイセンについて記述しています。ゲーム実況プレイヤーのスイセンについては、スイセン(実況プレイヤー)の記事をご覧ください。
スイセン(水仙)とは、観賞用に植えられる多年草の一種である。
概要
【分類】(クロンキスト)ユリ目ユリ科スイセン属/(APG)クサスギカズラ(アスパラガス)目ヒガンバナ科スイセン属
【学名】Narcissus spp. (学名の由来)ギリシア神話に登場する同名の美少年より/ギリシャ語の「麻痺させる」からとも
単にスイセンといった場合、ニホンズイセン(N. tazetta var. chinensis)を指すことが多い。
冬から初春にかけて白色の花を咲かす、典型的な球根植物である。セイヨウスイセンは4月に開花。全草(特に鱗茎)に毒成分のリコリン・シュウ酸カルシウムなどを含むが、葉がニラと、鱗茎がノビルと似ており誤食事故が起こる。
スイセンの日本三大群生地は淡路島・灘黒岩水仙郷(兵庫県南あわじ市)、房総半島・保田(千葉県鋸南町)、越前海岸(福井県福井市・越前町・南越前町)である。爪木崎(静岡県伊豆市)の群生地も有名である。越前海岸を擁する福井県では、スイセンを県の花に制定している。
属名は、オウィディウスの「変身物語」のエピソードにある、呪いにより水鏡に映った自分自身に恋してしまい、それを見つめ続けたまま死んでスイセンになってしまったナルキッソス(ナルシス)に、水辺でうつむきがちに咲くスイセンを喩えたもの。このことから、スイセンは「うぬぼれ」や「自己愛」などの花言葉を持つ。
スイセン属に含まれるラッパスイセン(N. pseudonarcissus)は、花が黄色で、内花被片がラッパのように突き出ているのが特徴。リーキとともにウェールズの国花とされ、国章にも取り入れられる。また、ドイツなどいくつかの国での復活祭(イースター)では、ラッパスイセンは卵やうさぎとともに重要なシンボルである。
2008年5月にミャンマーに未曾有の被害をもたらしたサイクロン「ナルギス」の名称は、ウルドゥー語で「スイセン」を意味する女性名からとられた。
スイセンの名を持つ人物
関連項目
- narcissu(ナルキッソス)…ステージななの同人ゲーム。スイセンが物語上重要な意味を持つ。ナルキッソス(ナルシス)とエコーの物語を題材とし、スイセンで知られる淡路島を舞台としている。タイトルはスイセンの属名から自殺(suicide)の頭文字"s"を除いたものとされる。
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