スクウェアとは、かつて存在したゲーム会社である。2003年にエニックスと合併し、スクウェア・エニックスとなった。
概要
詳細はWikipediaを参照。
ファミコン中期までは地味なメーカーだった。初ミリオンセラーはゲームボーイ版『魔界塔士 Sa・Ga』。ミリオンソフト数はSFCでは7タイトルと任天堂の10タイトルに次ぎ、そしてスクウェア参入によりシェアトップの一因となったプレイステーションでも7タイトルとこれもサードパーティトップであり、最も人気のあるソフトメーカーのひとつだった。
FC参入
もともとパソコンソフトメーカーだったスクウェアは、1985年に『テグザー』でファミコンに参入。ただこれはオリジナルの作品ではなく、他社(ゲームアーツ)作品の移植である。ファミコンのスペックの問題でオリジナルより劣化した要素があり、芳しい評価は得られなかった。
のちに1986年に任天堂からディスクシステムが出るが、その際にスクウェアは「DOG」というブランドを立ち上げる。
このブランドで計11作品がリリースされたが、その中には、最近多用しているムービーのように女の子の行動を見ているだけの『アップルタウン物語』や、『FF3』で有名なナーシャ・ジベリのプログラムにより、ファミコンながら3D技術を駆使しているシューティング『とびだせ大作戦』(とびだせメガネという名の3Dメガネ付き)といった異質なソフトもあった。
任天堂との共作といえば、1996年3月にスーパーファミコンで発売された『スーパーマリオRPG』が有名だが、なんとそれが初めてではなく、1987年12月にディスクシステムで発売された、実在アイドルが出演した『中山美穂のトキメキハイスクール』が先であった(ソース)。すなわち、同年同月に発売された『ファイナルファンタジー(第1作)』と並行して制作されたということである。この作品も異質で、テレフォンサービスでゲームのヒントがわかるというサービスも実施された。
『ファイナルファンタジー』発売後は多くの新規RPGソフトを作り上げ、そのどれもが大ヒットを起こし、『ドラゴンクエスト』有するエニックスと対を成す、日本隋一のRPG開発会社として多くの人に知られるようになる。
ちなみに『FF3』までのスクウェア内製ソフトの音楽作曲のほとんどを、植松伸夫が担当している。
最大の制作費用
スクウェアはPSに参入して以降、あまり人気がなかった海外にもファンが増え、ワールドワイドで見れば『ファイナルファンタジー』シリーズは販売本数で『ドラゴンクエスト』シリーズを上回るほどになった。しかし、調子に乗ったスクウェアは2001年に映画制作にも手を出してしまう。製作費157億(PSのFFシリーズは1作当たり30億ほど)という巨額のお金を投入したハリウッド映画『ファイナルファンタジー(映画)』である。
興行成績は先行上映したアメリカでは制作費の1/5程しか収入を得られず、日本でも10数億の収入にとどまり、『ハリウッド映画中最も赤字を作った作品』というレッテルを貼られてしまう。
ゲーム部門では好調だったのにもかかわらず、スクウェア本体の経営がこれにより悪化し、『ファイナルファンタジーVII』をはじめとするスクウェアのゲームソフトがプレイステーションの普及に最大の貢献をしたことと、プレイステーション2の売り上げにはスクウェアのソフトが必要不可欠であることから、SCEが救済した(当初は絶縁状態であった任天堂に救済を求めたが、任天堂がスクウェアのオンライン事業に懐疑的であった事が関係し交渉は決裂に終わっている)。
そして合併へ
上記の映画の件や関連会社であるデジキューブの不振、そしてトップブランドであったFFのみを注力し、それをPSにのみ販売するという当時では異常な開発体制から多くの幹部クラスの社員が抜け、それらの事件に重なるようにFFⅩの延期を余儀なくされゲーム部門までが赤字となってしまう。その責任を負う形で社長であった鈴木尚、副社長の坂口博信が辞任し、和田洋一が新社長を勤めるようになる。末期のスクウェア内部は幹部社員の大量退社・人手もいないのに次々と新事業に手を出す等ボロボロの状態で、収入が得られず資金のみを放出するような危険な経営をしていた為これを整頓。多くの負債を生んだ・負債になりかねない部門を切り捨てるようになる(デジキューブを手放したのはその一環である)。同時に過去のイザコザから絶縁状態であった任天堂との関係も、交渉の末スクウェア社長が直接任天堂社長に謝罪するという形で解消され、開発費が比較的抑えられ利益が見込める任天堂携帯機への参入が許されるようになった。この参入に伴い、退社した社員が新たに設立した子会社と連携しソフトを開発したり等、関係を良好な物に戻している。
その中で進めていたオンライン事業「PlayOnline」の中心企画であった「ファイナルファンタジーⅪ」に勝機を見出し、強く推し進めるようになる。結果FFⅪは国産CSオンラインRPGとして初の大ヒットを収めスクウェアは創立史上最高益を叩き出し、経営が安定するようになった。
会社が安定し次に会社を大きくする計画を立てる最中、RPGではライバル会社とされていたエニックスから合併の申し出が届く。スクウェアでは上記のような事件があったのと同時期に、エニックスでは出版部門のお家騒動やゲームがドラクエ以外ヒットしない・開発期間の長期化等の問題が発生し、ドラクエ発売の有無で株価が極端に増減する会社として非常に芳しくない状況であった。スクウェアが開発に強くエニックスはパブリッシング専門の会社であった事、スクウェアが欧米に強い事に対しエニックスはアジア方面に強い事、そしてFFとDQでの食い合いが発生しない状況を作るが可能となる等、互いの弱点が補えるのを感じ取った和田氏はこれを受諾。2003年にエニックスと合併しスクウェア・エニックスとなった。この合併にはエニックスを母体に合併されているためスクウェアの救済と見る人が多いが、上記の流れからエニックスの救済と見る人も増えている。
ニコニコ大百科に記事がある作品
- 『ファイナルファンタジー』シリーズ
- サガシリーズ
- 『クロノトリガー』
- 『クロノクロス』
- 『ラジカルドリーマーズ』
- 『聖剣伝説』シリーズ
- 『Secret of Evermore』(制作は北米子会社の「スクウェアソフト」。日本では未発売)
- 『半熟英雄』
- 『パラサイト・イヴ』シリーズ
- 『フロントミッション』シリーズ
- 『スーパーマリオRPG』 (任天堂と共同制作で、発売は任天堂)
- 『ライブ・ア・ライブ』
- 『ゼノギアス』
- 『トレジャーハンターG』
- 『バハムートラグーン』
- 『ルドラの秘宝』
- 『TOBAL2』
- 『ブシドーブレード』
- 『アインハンダー』
- 『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』
- 『レーシングラグーン』
- 『デュープリズム』
- 『ベイグラントストーリー』
- 『キングダムハーツ』シリーズ
- ファイナルファンタジー(映画)
- 『水晶の龍』
- 『バウンサー』
関連動画
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ゲーム動画・その他
関連人物
- 板鼻利幸
- 伊藤賢治
- 伊藤裕之
- 岩尾賢一
- 植松伸夫
- 金田伊功
- 亀岡慎一
- 河津秋敏
- 菊田裕樹
- 北瀬佳範
- 木村祥朗
- 小泉今日治
- 坂口博信
- 崎元仁(正確に言うと、所属していたのは子会社のスクウェアサウンズ。他にも同様の人物がいるかもしれない)
- 笹井隆司
- 下村陽子
- 関戸剛
- 高橋哲哉
- 田中謙介
- 田中弘道
- 谷岡久美
- 時田貴司
- 鳥山求
- ナーシャ・ジベリ
- 野島一成
- 野村哲也
- 浜渦正志
- 光田康典
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関連項目
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