スクラップとは、
- 鉄やアルミニウムなどの金属製品の廃棄物や、金属製品の製造過程で出る廃金属のこと。
- 新聞などを切り抜いてノートに貼り付けること。実際にスクラップしたものはスクラップノート・スクラップブックとも呼ばれる。
- スクラップ&スクラップ - 政治活動家外山恒一の演説で飛び出したフレーズ。
- 遊戯王OCGに登場するモンスター群の総称
以下、4.について記述する。
概要
2010年4月17日発売のパック「DUELIST REVOLUTION」で登場した「スクラップ」と名のついたカード群。
モンスターは全て地属性であり見た目が廃棄家電や廃材品で出来てるために初見だと機械族だと誤解されやすいが種族はバラバラである。このカード群の種族はそのモンスターのモデルとなっている生物に関する種族である(キマイラ:獣族、ドラゴン:ドラゴン族など)
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エクシーズとシンクロの両方を扱うテーマだったために初心者向けに向いていたためか遊☆戯☆王ファイブディーズ TAG FORCE6では初期デッキの一つとして採用された。
ちなみに前作では遊星の衣装替えver(ポンチョ遊星)が使用していた。恐らく彼の使うジャンクデッキとスクラップが(本来の意味で)似ているからだろう。
主なモンスター:チューナーモンスター
チューナーは6体存在し、「スクラップ・マインドリーダー」を除き、共通して以下の効果を持つ。
このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
「スクラップ・○○」以外の自分の墓地に存在する
「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。
スクラップと名のついたカードの効果によって破壊することで、墓地から同じくスクラップをサルベージすることが出来る。【スクラップ】では基本的にこの効果で、墓地から次々とスクラップを回収し、後述の「スクラップ・キマイラ」の効果による墓地からの蘇生でシンクロモンスターやエクシーズモンスターを展開していくというコンセプトのデッキであるといえる。攻撃されれば壊れてクズ鉄となるが、クズ鉄故に回収が可能、ということを表現しているのだろう。
当然ながら自身もスクラップであるため、自身の効果で破壊されても、効果の発動をすることが出来る。
現在は以下の6体が存在している
- 厳しい縛りがついているが唯一の自己蘇生効果を持っている☆1「スクラップ・マインドリーダー」
- 攻撃力は500とかなり低いがダイレクトアタックと回収を行える☆2「スクラップ・ワーム」
- ゴーレムから蘇生してドラゴンになったり、ドラゴンが破壊された時の優秀な壁になる☆3「スクラップ・ゴブリン」
- 他の「スクラップ」が場に存在していなければいけないという条件があるが、このテーマでは貴重な召喚権を消費せずに墓地のスクラップを回収できる☆4「スクラップ・オルトロス」
- キマイラと同じレベルであるためにエクシーズからドラゴンのシンクロまで幅広くこなせるこのデッキの核である☆4「スクラップ・ビースト」
- 手札自己要因になるがキマイラから釣り上げればツインドラゴンを召喚できる☆5「スクラップ・ソルジャー」
主なモンスター:シンクロモンスター
構築にもよるが、基本的にこのデッキで最も重要なのは「スクラップ・ドラゴン」を使いこなすことである。
名称 | スクラップ・ドラゴン |
種類 | シンクロ・効果モンスター |
基本情報 | 星8/地属性/ドラゴン族/攻2800/守2000 |
素材 | チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 |
効果 | 1ターンに1度、自分及び相手のフィールド上に存在するカードを1枚ずつ選択して 発動することができる。選択したカードを破壊する。 このカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、シンクロモンスター以外の 自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。 |
自分と相手のカードを破壊する効果と、破壊された時に「スクラップ」を蘇生させる効果を持つ。
一見、自分のカードを破壊するということはデメリットのようにも見えるが、対象は自分が決めることが出来るため必要の無くなった魔法や罠、破壊されることで効果が発動するカードなどを破壊することで被害を最小限にすることが可能。
蘇生効果はタイミングを逃さないため、安心して利用できる。しかも相手の効果ならば戦闘破壊、魔法や罠による破壊を問わず、効果が発動する。たとえ「神の宣告」や「神の警告」などのカウンター罠で召喚自体が無効化されようと強制効果により墓地からモンスターを呼ぶことができる。
ただし相手によってコントロールを奪われた場合、このカードとこちらのカード1枚を破壊された挙句、効果の発動が出来ずに墓地に送られてしまう。また除外やバウンスにも非常に弱いため、その手のカードも苦手である。
しかしレベル4以下のスクラップを蘇生することができる効果を持つ「スクラップ・ゴーレム」を蘇生することにより、次のターンのシンクロ召喚へと繋ぐことが出来るため、相手によって効果を無効化されない限り、スクラップ・ドラゴンは非常にシンクロしやすい。【スクラップ】において、1回のデュエルでスクラップ・ドラゴンを使い切ることはよくあることである。
だがその場合は、スクラップのサルベージ効果で墓地のスクラップシンクロモンスターを選択することで、そのモンスターをエクストラデッキに戻すこともできる(シンクロは手札に加えることが出来ないため、エクストラデッキに戻る)
効果の使い勝手の良さから【スクラップ】以外でもエクストラデッキに採用されている率が高いカードでもあり、デュエリストに最も使われているスクラップモンスターであろう。
2010年7月17日発売のパック「STARSTRIKE BLAST」にて「スクラップ・ドラゴン」の上位種的な存在である「スクラップ・ツイン・ドラゴン」が登場した。どこか某サイバー流を思い出す名前のような気がしないでもない。
名称 | スクラップ・ツイン・ドラゴン |
種類 | シンクロ・効果モンスター |
基本情報 | 星9/地属性/ドラゴン族/攻3000/守2200 |
素材 | 「スクラップ」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 |
効果 | 1ターンに1度、自分フィールド上に存在するカード1枚と相手フィールド上に存在する カード2枚を選択して発動することができる。選択した自分のカードを破壊、選択した 相手のカードを手札に戻す。 このカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、シンクロモンスター以外の 自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。 |
「スクラップ・ドラゴン」と似た効果を持つが、こちらは召喚条件に多少の縛りが加わった。しかし基本的に【スクラップ】はスクラップのチューナーを用いることが前提なので、他のデッキで使いづらくなっただけという声が多い。
また相手に対する破壊効果がバウンス(フィールド上のカードを手札やデッキに戻すこと)に変わっており、対象も2枚選択することが出来るようになった。バウンスは破壊とは違い、相手にまたそのカードを使うことを許してしまう。しかしモンスターは墓地からの再利用が出来ず、罠や速攻魔法も次のターンまで使用出来なくなるため、戦局によっては破壊よりも優位に働く場面も多々あるだろう。
自分フィールド上に攻撃反応型の罠や強力なモンスターが存在しているのにそれを全て戻され、なおかつ3000の攻撃が襲ってくると考えれば、自ずとこのカードの強さが分かるだろう。
2010年11月13日発売のパック「STORM OF RAGNAROK」にて「アトミック・スクラップ・ドラゴン」が登場した。某サイバー流的に「ツインの次はエンドだろ」と考えていた人間は、まさかの「アトミック(原子力)」に驚くことになった。
名称 | アトミック・スクラップ・ドラゴン |
種類 | シンクロ・効果モンスター |
基本情報 | 星10/地属性/ドラゴン族/攻3200/守2400 |
素材 | 「スクラップ」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター2体以上 |
効果 | 1ターンに1度、自分フィールド上に存在するカード1枚と相手の墓地に存在する カードを3枚まで選択して発動することができる。選択した自分のカードを破壊し、選択した 相手のカードをデッキに戻す。 このカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、シンクロモンスター以外の 自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。 |
1枚破壊、2枚バウンスと来たら3枚除外ではないかと期待していた【スクラップ】使いを涙目にするために生まれてきたかのようなモンスター。しかもシンクロ素材の縛りが一層厳しくなり、そのレベル、召喚難易度に見合った効果が無いと、【スクラップ】使いには概ね不評であった。
しかし効果だけ見れば非常に強力であり、昨今の墓地依存のデッキに対するメタとしては十分な働きをしてくれる。「ゾンビキャリア」を初めとした墓地に存在することに意義のあるモンスターなどをデッキに戻すだけでも、十分な痛手となるためである。
だがメリット以上に召喚条件が厳しい。「スクラップ・キマイラ」の効果を使用することで比較的簡単に素材を持ってくることが出来るが、その場合は他のシンクロ素材がスクラップでなければならないため、細かいレベル調整をスクラップだけで行わなければならない。とはいえスクラップの低レベルモンスターはほぼチューナーであり、キマイラの効果を使用したということは通常召喚権を使用していることになるため、非常に難しい。何よりも素材縛りのせいでこのモンスターを出せる状況は大体他のドラゴンのシンクロ召喚ができる場合であるのがほとんどである。
どうしても召喚したいのであれば「スクラップ・ゴーレム」+スクラップチューナー+αが理想か。また「スクラップ・ブレイカー」や「スクラップ・デスデーモン」の登場により、このカードのシンクロ召喚の方法もバリエーションが増えたといえる。
2010年8月17日の海外版パック「Duelist Revolution」に「Scrap Archfiend」として収録、海外先行発売され、2011年9月17日発売の「EXTRA PACK Volume 4」にて「スクラップ・デスデーモン」として収録された。
名称 | スクラップ・デスデーモン |
種類 | シンクロモンスター |
基本情報 | 星7/地属性/悪魔族/攻2700/守1800 |
素材 | チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 |
効果 | なし |
「大地の騎士ガイアナイト」と「ナチュル・ガオドレイク」に続く3枚目の効果を持たないシンクロモンスター。効果を持たない故に使いどころが難しいカードだが、【スクラップ】では「スクラップ・キマイラ」の効果で「スクラップ・ゴブリン」を特殊召喚することで即シンクロ召喚に繋ぐことが出来る。墓地にゴブリンしか存在しない時やスクラップの補助カードを使用する際には重宝することもあるかもしれない。
また素材に縛りの無いレベル7のシンクロモンスターの中で最も攻撃力が高く、その点でも他のレベル7シンクロモンスターと差別化して使用することが出来るだろう。
なお、英語版カード名の「Archfiend」についてだが、海外では「Demon(悪魔の意)」という名称は特定の宗教との結びつきがあると問題になっているため、「Archfiend(高位の鬼の意)」という名称に置き換えられている。なぜ日本版にわざわざ「デス」の文字が付与されたのかは謎である。
主なモンスター:リンクモンスター
新マスタールールではEXデッキからモンスターを並べるためには、リンクモンスターが必要になった為、スクラップリンクモンスターも2018年11月23日発売のLINK VRAINS PACK 2に「スクラップ・ワイバーン」として、収録された。
名称 | スクラップ・ワイバーン |
種類 | リンク・効果モンスター |
基本情報 | リンク2/地属性/ドラゴン族/攻1700 【リンクマーカー:左/下】 |
素材 | 「スクラップ」モンスターを含むモンスター2体 |
効果 | このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分の墓地の「スクラップ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。 その後、自分フィールドのカード1枚を選んで破壊する。 (2):このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、フィールドの表側表示の「スクラップ」モンスターが効果で破壊された場合に発動できる。 デッキから「スクラップ」モンスター1体を特殊召喚する。その後、フィールドのカード1枚を選んで破壊する。 |
スクラップを蘇生し自分フィールドのカードを破壊する効果と、スクラップが破壊された場合にスクラップをリクルートしフィールドのカードを破壊する効果をもつ。
(1)と(2)を組み合わせるだけで墓地のスクラップモンスターがいることを条件にデッキからスクラップ1体をリクルートし、スクラップ・ゴーレムの効果等に繋げた上で。1枚の除去ができる。
スクラップには他のカードの助けとなるカードが多数存在する。全部だと長いので簡略化して紹介。
効果モンスター
- 召喚に成功した時、墓地から「スクラップ」のチューナーを蘇生し、即シンクロに繋ぐことができる「スクラップ・キマイラ」
- 1ターンに1度、墓地から自分か相手の場へレベル4以下の「スクラップ」を蘇生することができ、そのままシンクロ素材にしたり、相手の場にゴブリンを送り付けてかかしやフェーダーの対策・サーチャーを送り付けてのモンスター除去など幅広い使い方がある「スクラップ・ゴーレム」
- 「スクラップ」が効果で破壊された時に墓地から蘇り、特殊召喚された時にの自分の場にある「スクラップ」以外のモンスターを除去する擬似ライトニング・ボルテックスの効果を持った「スクラップ・サーチャー」
- 魔法、罠、モンスター効果が発動した場合、効果処理後に強制的に破壊されるが攻撃力が高く、自身の効果でデッキから「スクラップ」と名の付いたモンスターを墓地に送れる「スクラップ・シャーク」<くやしい…!でも…感じちゃう
- 召喚に成功した時、自壊するが墓地のスクラップを回収するというチューナー特有の効果を持っている「スクラップ・コング」<くやしい…!でも(ry
- 相手フィールド上にモンスターが存在する時に特殊召喚が可能という非常に緩い召喚条件を持つが、成功時に自分フィールド上のスクラップを破壊する「スクラップ・ブレイカー」
- 他の「スクラップ」を破壊するが、墓地にスクラップを送れる「スクラップ・ハンター」
魔法カード
- デッキからスクラップチューナーをサーチし、手札に加える通常魔法「スクラップ・エリア」
- 墓地のスクラップを蘇生する代わりにバトルフェイズを行えなくなる永続魔法「スクラップ・オイルゾーン」
- デッキからスクラップを墓地に送ってカードを1枚ドローした後、選択した「スクラップ」を破壊する効果をであり、場合によってはチューナー共通のサルベージ効果を発動させたり、貴重なチューナーモンスターが奈落の落とし穴で除外される前に墓地へ送るなど幅広い利用法がある速攻魔法「スクラップ・スコール」
- 墓地から3枚のスクラップを選び、その中から相手に選択された1枚を特殊召喚し、他の2枚を除外する「ポンコツの意地」
- 場のスクラップを1体破壊することで、他の全てのスクラップの攻撃力を1000上昇させる速攻魔法「スクラップ・ポリッシュ」
- 場のスクラップが破壊された場合にデッキからスクラップを何でもリクルートでき、微量ながら「スクラップ」の攻撃力上昇も行う待望の新規カード「スクラップ・ファクトリー」
罠カード
- 守備表示で存在するスクラップの守備力を2000ポイントアップする通常罠「スクラップ・カウンター」
- スクラップモンスターが破壊された時にフィールド上の全ての表側表示の魔法、罠カードを破壊する通常罠「スクラップ・クラッシュ」
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