スクラップド・プリンセスとは、榊一郎のライトノベル。 富士見ファンタジア文庫刊。イラストは安曇雪伸。
世界を破滅させるという「廃棄王女」とされ、禁忌の存在として命を狙われ続ける少女と、それを守る姉弟の逃亡の旅と家族の絆、廃棄王女との秘密を描く物語。 略称「すてプリ/棄てプリ」。
概要
双子として生まれたことにより、託宣により「世界を滅ぼす猛毒」とされ、廃棄王女となったラインヴァン王国王女・パシフィカは、カスール家で秘密裏に匿われ、カスール家の姉弟と共に育てられ明るい元気な少女に育った。
シャノン・ラクウェルの二人の姉弟に守られ逃亡の旅を続けながら、廃棄王女と呼ばれる自らの謎に迫っていく。
『ドラゴンズ・ウィル』でデビューした榊一郎の初シリーズにして出世作。元々はドラゴンマガジン誌上で行われた読者投票による連載権争奪戦「龍皇杯」の第1回優勝作である(ちなみに同じ回にあざの耕平『Dクラッカーズ』が参加している)。文庫1冊分のエピソードを全6回前後で掲載する形式で連載が続き、奇数巻が書き下ろし、偶数巻が連載の文庫化という形でシリーズが続けられた。
その後、シリーズが終盤に入るとストーリーは雑誌連載の方に集約され、2002年11月号をもって連載終了。2003年10月に文庫最終巻となる13巻が発行され、シリーズは完結した。なお本編の他に読み切り短編や外伝的なエピソードを集めた『サプリメント』5巻が発行されている。
シリーズ開始当初は『スレイヤーズ!』『魔術士オーフェン』のような富士見ファンタジア文庫の主流であるライトファンタジー色の強いコミカルな作風であったが、徐々にシリアス色が強まるとともにSF的な設定が見え隠れするようになり、シリーズの終盤に至ってファンタジーの皮を被ったSF作品であったことが判明している。
メディアミックス
アニメ
2003年にボンズにより制作され、WOWOWで放送された。全24話。
アニメ版は雑誌連載の完結後の放映だったこともあり、原作からコメディ色がかなり薄れたものの、ストーリーは概ね原作に忠実で、大きな逸脱や破綻もなく綺麗にまとまったことで、原作読者、アニメからの視聴者ともに好評を得た。
漫画
2作品あり、いずれも角川書店刊行。
TRPG
黒田和人(グループSNE)により、ソードワールドシリーズをベースに、富士見書房からTRPG「スクラップド・プリンセスRPG」が刊行されている。ルールにおいては、戦闘の代わりに交渉、論争という手法をメインに置いた作りとなっている。
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関連項目
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