スコティッシュ・プレミアシップ(Scottish Premiership)とは、スコットランドのサッカーリーグのトップディビジョンである。略称はSPFL。
2021−22シーズンから2025-26シーズンまで、スポンサー名を冠してシンチ・プレミアシップ(cinch Premiership)と呼ばれる。
概要
海外プロサッカーリーグ | |
---|---|
Scottish Premiership | |
基本情報 | |
加盟国 | スコットランド |
大陸連盟 | UEFA |
創設 | 1992年 |
参加チーム数 | 12チーム |
最多優勝 | セルティックFC |
リーグレベル | 第1部 |
下位リーグ | スコティッシュ・チャンピオンシップ |
プロサッカーリーグテンプレート |
2013年にスコティッシュ・プレミアリーグと、スコティッシュ・フットボールリーグを統合して発足。2013–14シーズンの創設以来、12のクラブが所属している。
1998年、イングランドのプレミアリーグに倣い、スコティッシュ・フットボールリーグ (SFL) の上位10クラブによって前身であるスコティッシュ・プレミアリーグが発足。しかし、2000年代後半に入るとリーグは国際的な競争力を失い、レンジャーズFCの破産による降格やスポンサーの撤退もあってリーグ自体が地盤沈下した状態にあった。そこで、抜本的な構造改革がおこなわれ、新たなリーグとして設立された。
前身の時代からセルティックFCとレンジャーズFCの2強状態が続いており、SFL時代の1985-86シーズン以降は40年近く2強がリーグ優勝を独占している。むしろ、2強とそれ以外のクラブの財政格差が激しく、そのことがリーグの競争力を失わせている。一方、セルティックとレンジャーズも近年ではUEFAチャンピオンズリーグでは1勝を挙げるだけでも苦労しているような状態で、リーグ全体のレベルは5大リーグはもちろんポルトガルやオランダなどよりも低いとされている。
Opta Analystに基づくデータによれば、セルティック、レンジャーズを除き、J1と同格かそれ以下という結果が示されており、2強にとって「ぬるま湯」状態が続いているという指摘もされている。
スコティッシュ・プレミアリーグ時代からリーグをシーズン途中で分割するスプリット方式が採用されており、第1節から第33節までは3回総当たりで戦い、この段階で決定された順位によって「トップ6」、「ボトム6」の2グループに分割。第34節以降は各グループ内で1回の総当たり戦を行い、全38試合の合計勝ち点で最終順位を決定する。シーズン終了時に最下位となったクラブはスコティッシュ・チャンピオンシップ(2部リーグ)へ降格し、チャンピオンシップの優勝クラブがプレミアシップへ昇格する。11位のクラブは、チャンピオンシップの2位-4位のクラブ間で行われるプレーオフ勝者との入れ替え戦を戦う。
日本ではSPOTV NOWが独占配信している。ただし、配信は毎節1試合のみとなっている。
2024-25シーズンの所属クラブ一覧
(太字は記事のあるチーム)
チーム | 本拠地 | 前年度順位 | 備考 |
---|---|---|---|
アバディーンFC | アバディーン | 7位 | |
セルティックFC | グラスゴー | 1位 | UEFAチャンピオンズリーグ予選出場 |
ダンディーFC | ダンディー | 6位 | |
ダンディー・ユナイテッド | ダンディー | ※1位 | 昇格組 |
ハーツ | エディンバラ | 3位 | UEFAヨーロッパリーグ予選出場 |
ハイバーニアンFC | エディンバラ | 8位 | |
キルマーノックFC | キルマーノック | 4位 | UEFAカンファレンスリーグ予選出場 |
マザーウェルFC | マザーウェル | 9位 | |
レンジャーズFC | エディンバラ | 2位 | UEFAヨーロッパリーグ予選出場 |
ロス・カウンティFC | ディングウォール | 11位 | |
セント・ジョンストンFC | パース | 10位 | |
セント・ミレンFC | ペイズリー | 5位 |
前年までプレミアリーグに所属していたリビングストンFCはフットボールリーグ・チャンピオンシップへ降格。
主なダービーマッチ
- オールドファーム : セルティックFC vs レンジャーズFC
- エディンバラ・ダービー : ハーツ vs ハイバーニアンFC
- ダンディーダービー : ダンディーFC vs ダンディー・ユナイテッドFC
クラブ別優勝回数
前身のスコティッシュ・フットボールリーグ、スコティッシュ・プレミアリーグ時代を含んだ優勝回数
優勝回数 | チーム | 優勝年度 |
---|---|---|
55回 | レンジャーズ | 1890–91, 1898–99, 1899–00, 1900–01, 1901–02, 1910–11, 1911–12, 1912–13, 1917–18, 1919–20, 1920–21, 1922–23, 1923–24, 1924–25, 1926–27, 1927–28, 1928–29, 1929–30, 1930–31, 1932–33, 1933–34, 1934–35, 1936–37, 1938–39, 1946–47, 1948–49, 1949–50, 1952–53, 1955–56, 1956–57, 1958–59, 1960–61, 1962–63, 1963–64, 1974–75, 1975–76, 1977–78, 1986–87, 1988–89, 1989–90, 1990–91, 1991–92, 1992–93, 1993–94, 1994–95, 1995–96, 1996–97, 1998–99, 1999–00, 2002–03, 2004–05, 2008–09, 2009–10, 2010–11, 2020–21 |
54回 | セルティック | 1892-93, 1893-94, 1895-96, 1897-98, 1904-05, 1905-06, 1906-07,1907-08, 1908-09, 1909-10, 1913-14, 1914-15, 1915-16, 1916-17,1918-19, 1921-22, 1925-26, 1935-36, 1937-38, 1953-54, 1965-66,1966-67, 1967-68, 1968-69, 1969-70, 1970-71, 1971-72, 1972-73,1973-74, 1976-77, 1978-79, 1980-81, 1981-82, 1985-86, 1987-88,1997-98, 2000-01, 2001-02, 2003-04, 2005-06, 2006-07, 2007-08, 2011-12, 2012-13, 2013-14, 2014-15, 2015-16, 2016-17, 2017-18, 2018-19, 2019-20, 2021-22, 2022-23, 2023-24 |
4回 | アバディーン | 1954-55, 1979-80, 1983-84, 1984-85 |
ハーツ | 1894-95, 1896-97, 1957-58, 1959-60 | |
ハイバーニアン | 1902-03, 1947-48, 1950-51, 1951-52 | |
2回 | ダンバートン | 1890-91, 1891-92 |
1回 | ダンディー・ユナイテッド | 1982-83 |
キルマーノック | 1964-65 | |
マザーウェル | 1931-32 | |
サード・ラナーク | 1903-04 |
スコティッシュ・プレミアシップ発足後の優勝回数
優勝回数 | チーム | 優勝年度 |
---|---|---|
10回 | セルティック | 2013-14, 2014-15, 2015-16, 2016-17, 2017-18, 2018-19, 2019-20, 2021-22, 2022-23,2023-24 |
1回 | レンジャーズ | 2020–21 |
日本人選手
2005年に中村俊輔がセルティックFCに移籍し、初の日本人プレイヤーとなった。主力として活躍してリーグ戦3度の優勝を経験。2006-07年シーズンにはリーグMVPに選出され、クラブのレジェンドとして今日に至るまでサポーターから支持をされている。
その後目立った日本人選手の活躍は無かったが、2021年に横浜F・マリノスの監督を務めていたアンジェ・ポステコグルーがセルティックFCの監督に就任すると古橋亨梧、前田大然、旗手怜央ら多くの日本人選手を獲得。特に古橋は2022-23シーズンの得点王となっただけでなく、リーグ、選手協会、記者協会、クラブがそれぞれ選出する最優秀選手賞を獲得し個人タイトルを総なめした。
スコットランド1部リーグでプレーしたことのあるおもな日本人選手一覧
※太字は2024-2025シーズン現在在籍中の選手(成績は2024年8月1日現在)
選手 | 所属チーム | 所属期間 | 成績 |
---|---|---|---|
中村俊輔 | セルティック | 2005 - 2009 |
128試合29得点 |
水野晃樹 | セルティック | 2008 - 2011 |
11試合1得点 |
川島永嗣 | ダンディー・U | 2015 - 2016 |
16試合0得点 |
食野亮太郎 | ハーツ | 2019 - 2020 |
20試合3得点 |
古橋亨梧 | セルティック | 2021 - |
93試合54得点 |
前田大然 | セルティック | 2022 - |
79試合20得点 |
旗手怜央 | セルティック | 2022 - |
65試合13得点 |
井手口陽介 | セルティック | 2022 - 2023 |
3試合0得点 |
小林友希 | セルティック | 2023 - 2024 |
5試合0得点 |
岩田智輝 | セルティック | 2023 - 2024 |
37試合1得点 |
小田裕太郎 | ハーツ | 2023 - |
20試合3得点 |
田川亨介 | ハーツ | 2023 - 2024 |
14試合2得点 |
檀崎竜孔 | マザーウェル | 2023 |
3試合0得点 |
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