スタニスラフスキー・システムとは、ロシア(のちにソ連)の俳優・演出家コンスタンチン・S・スタニスラフスキーによって提唱された演劇理論である。
概要
「身体・精神・感情」を同時に使い、登場人物の自然で無理のない、論理的な一貫性(内的動機)に従った動きを表現する、イマジネーションや創造的意識・即興性の重視、舞台全体のトータルな演出、等々と言った要素を含む、広範な概念であり、しばしば完成したもの、定型的なものではないことが強調される。
初期においては演出家としてのスタニスラフスキーの独裁的とも言える演出プラン重視が見られた時期もあったが、のちには出演者・演出・脚本が一体となって討議を行ない、演技の詳細を検討する「ラウンド・テーブル分析」が取り入れれた。
古典的な演劇に対置されるリアリズム演劇の実践的な理論として広く影響を与えたが、ソビエトの公式演劇理論に指定されたこともあって、冷戦終結まで西側世界でえられる情報には限定された部分もあった。
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