ストラットとは、テクモ版キャプテン翼シリーズに登場するキャラクターである。
名前の元ネタは元イタリア代表サルヴァトーレ・スキラッチ。「トト」の愛称で知られた選手で、Jリーグのジュビロ磐田に在籍した事もある(1994-1997年)。
概要
キャプテン翼4から登場したイタリア人のストライカー。
ゲームの副題「プロのライバルたち」の一人であり、このゲーム全体がストラットの挫折からの復活を描く成長物語であるとも言える。
プロ入りした翼が出会う最初のチームメイトであり親友、そして選択ルートによってはラスボスを務める。
(このため同じイタリアチームにいるジノ・ヘルナンデスもラスボス経験者の一人となった)
長い金髪を後ろでまとめており、顔が判別しづらい翼世界の中で有り難い外見的な特徴になっている。
必殺技は周囲を宇宙空間に変えるメガロゾーンシュート。どういう原理でそうなるのかは不明。
プロ入り後のキャラはそういう原理不明の超能力が多い気がする。聖闘士星矢が混ざってないか……。
前歴
翼と同世代の選手であるが、翼よりも先にプロ入りを果たしており、イタリアの強豪チーム・ACミランで活躍していた。
しかし練習中に親友バンビーノに大怪我を負わせてしまい、自責の念に呵まれて逃げるようにチームを後にして、イタリアからも出国。作中より2年前のことであった。(つまり、この事件が起きなければキャプテン翼2のイタリアユースにストラットとバンビーノが加わっていた可能性が大きい。ただでさえ難しいゲームだったのがますます苦しい展開になっていたのだ)
イタリアから逃亡したストラットは、ブラジルのサンパウロFCに拾われ、キャプテンナンバーである背番号10を預けられる。しかし精神的に余裕が無い状態で、乱暴なプレイスタイルで周りに当たり散らすかと思えば、親友を傷つけたスライディングタックルを使う事を極度に恐れてミスを犯すなど、プレイに精彩を欠いていた。
前シーズンではメオンに負け、コインブラに勝つという謎の戦歴を辿っている。
そうしたところに、ユニバーサルユースを制した大空翼が入団してきた。キャプテン翼4の物語はここから始まる。
作中の活躍
翼が入団してきた時、ストラットはサンパウロの背番号10を付けていた。この背番号は渡さないと翼に強く当たるが、翼は試合中のストラットの行動を見て過去に負い目を感じていることを見抜き、檄を飛ばしてトラウマから解放させる。過去を振り切ったストラットは本来のプレースタイルを取り戻し、翼とも和解。背番号10を翼に譲った。
この時、ふがいない失点を喫したGKレナートに向けて「なんだ、貴様! ゴールに突っ立ってるだけでキーパーをやろうってか!? ポストの方がまだマシだぜ!!」との暴言を放っている。
暴言は暴言なのだが、ゲーム中のレナートの弱さとスーパー・グレート・ゴールポストの威力を一言で言い表した絶妙の表現であり、プレイヤーからは「確かにストラットの言う通りだ」と納得されてしまい、「テクモ版キャプ翼三大迷言」として語り継がれている。ニコニコ動画でも森崎、レナート、ジュスト、ブルノらが失点すると、この言葉がよくコメントされる。
その後、ラテンアメリカカップでは「その国のチームに参加していれば国籍不問で出場可能」というルールのようで(現実では当該国の国籍がなければ出場できない)ブラジル代表として翼・コインブラ・ストラット・カルロスというとんでもないメンバーで出場する。……が、オルミーガや日向に全員まとめて蹴散らされる。どう考えてもあいつらおかしいぞ
イタリアに残してきた恋人ミアータがブラジルまでやってきて、イタリアに戻ってきて欲しいと懇願される。ストラットは同じセリエAで活躍していたゲルティスと友人だったらしく、ミアータはゲルティスからストラットの居場所を聞いてきたのだった。
ヨーロッパ遠征編では古巣のACミランと戦うことになってしまう。ただでさえ顔出ししづらい相手だったのに、なんと再起不能にしたと思っていた友人バンビーノがリハビリを経て復帰していた。バンビーノは、過去を苦にして全力で戦えないストラットを叱咤し、二人は友情を取り戻す。ここでストラットはミラン復帰を決め、翼とは別れる事になった。
その後はルート分岐によって、イタリア代表となったり、ACミランの一員として翼と対戦する。
味方の時はガッツ消費が大きすぎてなかなか使えなかったメガロゾーンシュートも、敵の場合はガッツ無限なので恐ろしい事になる。
メガロゾーンシュートを覚えないまま敵になってくるルートもあるので、その時は楽な相手になる。
試合後は、翼にセリエAに移籍する事を勧め、翼も承諾してイタリアでのプレーを決める。こうして物語はキャプテン翼5へと続いて行く。
「適当なチームを紹介してやる」とか言ってたが、まさかそれがレッチェじゃあるまいな……。
キャプテン翼5
引き続きACミランに所属している。
日向小次郎と対決する機会があり、「世界最高のストライカーになるだろう」と日向を高く評価する。
ところが本作では、前作のラスボスであるACミランが異常な冷遇を受けており、
- 新しい敵キャラのシニョーリにダブルハットトリックで惨敗。
- 翼のいるレッチェの初戦の相手としてほとんどザコ扱いで敗戦。
- 結局その後ゲーム中で再戦する事はなく、ラスボスチーム・カンピオーネに10-0で大敗。
しかもその試合は相手のエース・アルシオンは出場していない。
……と、信じられないような酷い扱いだった。
メガロゾーンシュートも、前作の「高威力だがガッツ消費が大きすぎるのが問題」という超必殺技から、「ガッツ消費が抑えられたが威力も減った」という凡庸な性能になってしまった。
後半ではイタリア代表として日本と戦うが、特にイベントは用意されていない中ボスの一人になってしまった。
せめて翼との特殊会話ぐらい付けようよ……。
本作ではテクモオリジナルキャラに削除・冷遇の嵐が吹き荒れて大いに物議を醸した作品となったが、ストラットもまた例外では無かった。
関連動画
関連項目
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