ストロンチウム(Strontium)とは、花火の原料、赤色を形成する元素である。
概要
- 原子番号は、38、元素記号は、“Sr”、分類は、アルカリ土類金属。
- 元素の発見地「ストロンチアン(Strontian)」に由来する。
- 発見:1808年、スコットランドの Strontian 地方特産のストロンチアン石から電気分解によって単離することに成功した。
- 利用例:花火の赤色部分、警戒用信号灯、テレビのブラウン管、コンピュータのディスプレイに使用するガラスの原料(SrCO3)、真空管の電子ゲッター、磁石、スピーカーなど
花火とそれぞれの色
色 物質 赤色 塩化ストロンチウムSrCl2や
硝酸ストロンチウムSrNO3
シュウ酸ストロンチウムSrC2O4青色 塩化銅CuCl2、硫酸銅CuSO4など 黄色 シュウ酸ナトリウム、氷晶石、ウルトラマリン
出典:図解入門 よくわかる最新元素の基本と仕組み―全113元素を完全網羅、徹底解説
ストロンチウムの同位体
- 90Sr は、核爆発で生成され、半減期 29年でベータ崩壊していく。
- 90Sr は、周期表で真上にある同じアルカリ土類金属にあるカルシウムとイオン半径が近く、生体内ではカルシウムイオンと置換しやすい。
- 90Sr が体内に入ると、カルシウムでできている骨に吸収され、長期にわたって造血作用を阻害する。また、ガンや白血病の原因となる。
- 89Sr は、骨腫瘍の治療に用いられている。
- 天然に存在する88Sr は、全く危険がない。
関連項目
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