スバル・レオーネとは、富士重工業が1971年~2001年に製造をしていた乗用車及び商用車である。
概要
車名の由来はイタリア語で雄ライオンの意味で転じて「勇者」を表す。この名称は日本のみである。レガシィやインプレッサが登場をする前のスバルの基幹車種でもあり、フラッグシップカーでもあった。バリエーションも4ドアセダン、2ドアクーペ、5ドアステーションワゴン及びライトバンと幅広いラインアップが存在をしていた。駆動方式は基本はFF仕様であるが、初代モデルのバン仕様には日本初の乗用車型の4WD車としても知られ、スバル車=4WDのイメージはここが元祖である。
1992年に4ドアセダンが廃止をされると、商用モデルとしてライトバン仕様のみとなり、1994年には当時提携をしていた日産自動車の商用モデルでもあるADが供給をされ、日産との提携が切れた2001年まで供給がされていた。
初代モデル(1971年~1979年)
1971年に登場。従来存在をしていたffー1と併売をする形で登場。当初はガソリン1400㏄モデルでボディは2ドアクーペのみの登場であった。
1972年に2ドア&4ドアセダン及び5ドアエステートバンと廉価版の1100cc仕様が追加をされると、ff-1は廃止となりレオーネが後継車種となった。また後に5ドアエステートバンに日本初の乗用車型4WD仕様が発売される。同年には2ドアクーペにスポーツバージョンも登場をし、量産車初の4輪ディスクブレーキも採用される。
1973年に2ドアモデルにハードトップが追加。2ドアクーペよりもリアウインドーが立てられて後席の居住性がアップされる。また同時に華やかなデザインにアレンジされ、インパネも専用デザインとなる。同年にマイナーチェンジ。
全グレードの前後デザインをリファインをし、インパネもハードトップと同じ形状となる。廉価版の1100㏄が1200㏄にパワーアップがされ、バンの上級グレードには前輪ディスクブレーキが採用された。
1975年にマイナーチェンジ。4ドアセダンに4WDが追加され、世界初の4ドアセダン型の4WD車として登場をする。同時に日本車のFF車では初の3速AT仕様も上級グレードに設定される。
同年には排ガス規制に対応をするため、排気量を従来の1200㏄が1400㏄に、従来の1400㏄が1600㏄になる。
1977年にマイナーチェンジ。ボディサイズのアップがされる。4ドアセダンと2ドアハードトップに北米仕様のバンパーや派手な内外装にしたグレード「グランダム」も登場をする。
世界初を謳った機構が多く採用をされたモデルとしても知られ、TVCMも派手に行われた。例えば、登場をした時には当時大ヒットを飛ばしていた歌手・尾崎紀世彦にCMソングを歌わせたり、1977年に登場をしたグレード「グランダム」が追加されると、俳優・西郷輝彦を起用をしていた。
二代目モデル(1979年~1984年)
1979年に初のモデルチェンジ。丸みを帯びたスタイリングとなり、ボディサイズも拡大された。エンジンは従来の1600㏄の他に1800㏄も新に登場をする。ボディスタイルは、4ドアセダン、2ドアハードトップ、5ドアのバン、新に用意された3ドアでボディをショートにしたスイングバックも用意された。スイングバックのみに1300㏄エンジンも用意された。4WD仕様もセダン、スイングバック、バンに用意された。セダンの最上級グレードには、スバル車初のパワーステアリング、パワーウインドー、オートエアコンがメーカーオプションとして用意された。
1981年にマイナーチェンジ。4ドアセダンの1800㏄とハードトップのフロントデザインを変更。後日にはスバル車初の5ドアのステーションワゴン仕様の「エステート」が追加される。装備もセダンの上級グレードと同等であった。
後に日本初の4WDとATの組み合わせも登場。1800㏄の4ドアセダンと5ドアのエステートに用意された。
1982年にセダンとエステートに日本初の水平対向エンジン+ターボエンジン+4WD仕様が設定される。ミッションはAT仕様のみとなる。
その後は積極的に4WD仕様の設定に熱心となり、スバル車=4WDのイメージが強くなるが、FF仕様は影が薄くなっていく。
イメージキャラクターには、歌手・岩崎宏美が起用をされたが、4ドアセダンに4WD+AT仕様が追加された時にはプロ野球選手・原辰徳が起用された。後にこの二人はスバルのキャンペーンにも登場をする。
三代目モデル(1984年~1994年)
1984年にモデルチェンジ。この代でスバルオリジナルのレオーネの最後のモデルとなる。最初が4ドアセダンのみであったが、後に5ドアのツーリングワゴンとバンが追加される。ボディも大型化がされ、直線基調なデザインで空力性能もアップされた。1800㏄のカムシャフトがOHV方式からOHC方式に進化をし高速回転化が可能となった。
1985年に小変更。一部グレードにサンルーフ装着車が登場。同時に3ドアクーペを追加。
1986年に3ドアクーペにシリーズ初のフルタイム式の4WDが追加。後にセダンやワゴンにも追加をされる。バンと廉価グレードには従来型のパートタイム式4WDが設定される。
1987年に4速AT仕様が追加され、4WDと相まってライバルに後れを取っていた部分が追いついた。
1988年にバンをいすゞ自動車にOEM供給が開始。名称もジェミネットⅡとなり、1993年まで販売された。
1989年にレガシィが登場をしたため、バリエーションを縮小をし1600㏄のみとなり、セダンとバンのみとなった。
1992年にインプレッサが登場をしたため、セダンの生産は終了。この時点で商用ブランドとなる。
1994年に日産自動車からADバンの供給が開始されてバンの生産は終了。
TVCMは登場をした1984年のバージョンでは、レオーネが走っている後方にあるビルが爆破がされて崩れるというインパクトがあるものであった。
四代目バン(1994年~1999年)
五代目バン(1999年~2001年)
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関連項目
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