(株)スルッとKANSAIとは、近畿地方を中心とした鉄道・バス事業者による乗車カード(SFカード)の協議会、およびその主体会社、そして乗車カードの名称である。
本部所在地は大阪府大阪市中央区南船場3-11-18 郵政福祉心斎橋ビル8階にある。
最新情報
スルッとKANSAIカードは2018年1月31日の、ラガールカード・らくやんカード・パストラルカード・レジオンカード・モノカード・レールウェイカードは2019年9月30日の最終列車・最終バスをもちまして自動改札機・車内カードリーダーでの取扱は終了致しました。
これに伴い、スルッとKANSAIカードは2018年2月1日より、ラガールカード・らくやんカード・パストラルカード・レジオンカード・モノカード・レールウェイカードは2019年10月1日より今後5年間をメドに全額払戻を実施しています。払戻手数料は一切かかりません。
払戻はカード裏面に記載されている発行事業者でのみ実施します。
払戻場所や条件等については各事業者の公式HPをご覧下さい。
概要
阪急電鉄が1989年から導入していた磁気プリペイドカードの「ラガールカード」を元にしており、導入当初は日本国有鉄道・JRグループのオレンジカードと同じく自動券売機・精算機にのみ対応していた。1992年に阪急線内全線で自動改札機の通過が可能に。1994年には能勢電鉄が「パストラルカード」として導入・相互利用を開始。そして1996年より阪急・阪神電鉄系の関西私鉄・公営事業者において共通サービスが導入されたのが創始である。1999年に南海電鉄と京阪電鉄等、2001年に近畿日本鉄道が参加したことで関西大手私鉄を網羅することとなった。
2004年にはポストペイ型交通系ICカード「PiTaPa」を導入。これには静岡鉄道や岡山電気軌道なども参加しており、スルッとKANSAIの加入事業者は関西圏に留まるものではなくなった。
2008年に同様の仕組みによる関東の交通系磁気カードであるパスネットが、2011年には名鉄や名古屋市交通局によるトランパスが販売終了する中、スルッとKANSAIエリアではプリペイド型交通系ICカードの導入がされず、磁気カードが存続していた。
2011年より順次近鉄・京阪・南海・大阪市交通局などがJR西日本の発行する「ICOCA」の販売を順次開始することとなり、それを事実上の代替とする形で2017年3月31日販売終了、2018年1月31日の営業終了をもってより自動改札機・カードリーダーでの利用が完全終了。
なおICOCAの販売予定がない阪急・阪神・北大阪急行・能勢電鉄では、2017年4月1日より4社限定の磁気交通カード「阪急阪神能勢北急レールウェイカード」が導入されたが、2019年2月28日販売終了し同年9月30日自動改札機での運用を終了。これにて1989年のラガールカードから続いた関西圏私鉄公営鉄道共通磁気プリペイドカードの長い歴史に幕を下ろした。
カードの種類
一般カード
その他加盟社
後述の事業者はスルッとKANSAIに加盟しているが、スルッとKANSAIカードは使用不可、PiTaPa等ICカードは利用できる。
- 水間鉄道
- 静岡鉄道・しずてつジャストライン
- 岡山電気軌道
- 西日本ジェイアールバス
- 奈良交通・エヌシーバス
- 江若交通
- 神姫バス・神姫グリーンバス・神姫ゾーンバス・ウエスト神姫
- 下津井電鉄
- 中鉄バス
- 両備バス
- 阪堺電気軌道
- 三重交通・三交伊勢志摩交通・三重急行自動車・八風バス
- 本四海峡バス
企画チケット
- 全国通年発売版3day・2dayチケット
近畿2府4県・三重県以外の旅行代理店などで販売されている連続2・3日乗り放題のチケット。 - 関西駅売限定版3dayチケット
加盟社局の主要駅で販売されている連続3日乗り放題のチケット。 - 大阪周遊パス
大阪市内全域と堺市・尼崎市の一部の公営交通・私鉄と観光施設の入場が一日乗り放題のチケット。
2016年9月末に全国版の販売終了、同年10月末に利用終了した。さらに関西限定版は同年12月11日に販売終了、同月25日に利用終了した。
キャラクター「スルッとちゃん」
チャームポイントの緑のトンガリ帽子をかぶり、緑のワンピースを着ている魔法少女で、カードの上に腰かけている。
年齢は8歳のロリ、星座は牡羊座、血液型はAB型、まほうの国出身である。好きな食べ物はチョコレートケーキ。
趣味はお出かけ、占い。性格はとにかく新しいもの好きで好奇心旺盛で、社交的で何事も熱中しやすい。口癖は「お出かけしよーよ」、など公式サイト内の「スルッとちゃんのお部屋」で紹介されていた。
PiTaPaのキャラクターとしては使用されていない。交通系ICカード相互利用の際の記念カードには風船が代わりに描かれていた。さすがに運営は相互利用開始イベントで風船を出すわけにはいかないと思ったのだろうか、スルッとちゃんを出張させていた。その後、忍者をモチーフとした知名度が低く、一時戦力外通告されそうになった「ぴたまる」が別に制定された。
廃止後の代替プリペイドカード
スルッとKANSAIカードが廃止後に各社が導入する(または、すでに切り替わっている)プリペイドカードを紹介する。
- ICOCA:大阪市高速電気軌道、南海電気鉄道、泉北高速鉄道、京都市交通局、山陽電気鉄道、山陽バス、神戸市交通局、北神急行電鉄、神戸新交通、大阪高速鉄道、神戸電鉄、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道、阪神電気鉄道
- hanica:阪急バスグループ、阪神バスグループ
- Itappy:伊丹市交通局
- なっち:南海バスグループ(りんかん除く)
- らんでんカード:京福電気鉄道
和歌山バスグループ・南海りんかんバスの磁気カードリーダーはバスカード専用になる予定であり、ICカードを2018年の共通カード発売終了時点で導入する予定がない。
阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄・北大阪急行電鉄については、2017年4月1日より4社のみでの磁気式共通カード「阪急阪神能勢北急レールウェイカード」を発売する予定である。また、ラガールカード・らくやんカード・パストラルカード・レジオンカードについては先の4社のみで共通利用終了以降も利用可能だが、先述のとおり2019年阪神線のICOCA販売をきっかけに終息方向へ。
そもそも、なぜ4社はICカード時代に磁気カードを導入するのかというと、磁気定期券・回数券の乗り越しで利用されるニーズがまだあるから。(阪急電鉄の広報担当)スルッとKANSAIカード対応の改札機に2枚重ねで下車することができ、乗り越し精算機を利用せずに済むことができる。PiTaPaの場合ではそうはいかない。だったら尚更ICOCA定期でいいのでは?一枚ですむのに・・・
関連動画
関連項目
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