スルースキルとは、和製英語で、無視・聞き流すことのできる能力(スキル)のこと。スルー力ともいう。
ちなみに、和製英語なので英単語の「through」には無視・聞き流すといった意味は無い。
概要
人は困難な事象にに遭遇したとき、それに対して全力で挑もうとすることがしばしばあるが、時には華麗に無視して事なきを得たほうがいい場合もある。それを的確に判断し、実行する能力を総合してスルースキルと呼ぶ。鈍感力と言い換えてもよいが、判断を要するという意味ではある種の敏感力ともいえる。
無視・聞き流しは荒らしや論争などを食い止める最善の手とされるが、それを行うのは案外難しい。それをそつなくこなす人間をスルースキルを持つ、またはスルースキルが高いと評価する。
一般的に社会経験の少ない子供はスルースキルが低く、「場」が荒れやすい傾向にある。事なかれ主義という言葉が存在するように、日本人は平均的にスルー力が高いと考えられるが、2ちゃんねるやニコニコ動画においても、この能力が欠ける人間が負の発言に対し感情的に反応してしまう事例が少なくない。そうでなくても「パソコンやスマホから匿名で書き込める」という環境自体が、人間の理性的な行動や判断を著しく低下させてしまう作用をもたらすものであるため、一般社会では一応常識的に振る舞えてもネット社会では平気で燃料投下や炎上行為を際限なく繰り返す…といった事態に陥っても何ら不思議なことではないのである。
ウェブコミュニティ上・現実社会関係なく、多様な価値観を持っている方々が集まるのが当たり前の環境では、何かを成し遂げるには世渡り上必須の能力といえる。
twitterでは
twitterの場合、自分のツイートが他人に無視されることが多い。自分のツイートを無視されてもなにごともなかったかのように無視できる能力が必要である。
なぜなら、自分自身のつぶやきもそうだが、挨拶など他人にリプライを送って他の人には返信されているのに自分には返信が返ってこず無視された・・・ということがよくあるからである。フォロワーの多い有名人にリプライするとなおさら無視されることが多い。
だが、ここで「無視された!有名人様はどうせ無名の俺を見下しているんだ!」と切れたらスルースキルの低い証拠である。心の中ではそのような負の感情が発生したとしても、ツイートしないことがスルースキル向上の始まりである。無視されたからといって、相手は悪意を持って無視しているわけではない可能性もあるからである。
フォロワーの多い人は全員にリプライ出来るほど暇のある人かもしれないし、実際に面識のある人同士だけでツイートしあいたい内輪だけのツールとして使っている人かもしれない。あるいは、暇はあるけどたまたまその時都合が悪くて返信できず、後で忘れてしまった、ということもあるかもしれない。または単に返信するネタが思いつかなかったり、丁度疲れてて返信する気力がもうなかった、ということもあるかもしれない。
それでも何回リプライしても自分のツイートを無視されて交流を持てないなら?そっと「フォロー解除」ボタンを押すか、無視する人のツイートをこちらも無視すればよいのである。
スルーしないスルースキル
一般的な愉快犯的荒らしなどについては、無闇に反応して場が荒れるのに貢献してしまうことのないようにスルーすることがある程度重要視されているが、時と場合によっては何もかもただスルーするべきではない例もまた存在する。
例えば対象が意図的に誤った情報や認識を定着させようとしている場合や、それに類する空気・雰囲気の形成自体を目的としている場合などにおいては、スルーという行為は黙認即ちそれに同意するという行為にすらなりかねないため、それを認めないためには相応の対処を行う必要性が発生してくるのである。
しかし、その場合において無闇に感情的な反応を起こさないための一定のスルースキルが必要となる事には変わりはないと言える。
関連動画
関連項目
- スルー / スルー検定 / 華麗にスルー
- 煽り耐性
- 馬耳東風
- そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね
- え?なんだって?
- あ、そうなんだ で?それが何か問題?
- ・・・それはよろしいのですが
- 荒らしへの対処法 / 荒らしに反応するのも荒らし
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