スワンプマン単語

スワンプマン
  • 8
  • 0pt
掲示板へ

スワンプマンとは、

  1. スワンプマン(Swampman) - 哲学上の思考実験、およびその思考実験に登場する存在。以下のほとんどがこの概念に影を受けている。
  2. スワンプマン - クトゥルフ神話TRPGユーザー制作シナリオ沼男は誰だ?」に登場する存在。
  3. スワンプマン - 共同創作サイトSCP財団日本支部」で創作されたSCPSCP-916-JP」のタイトル
  4. 像のスワンプマン(英語版では「Swamp Mirrorer」) - カードゲーム遊戯王OCG」のカード
  5. スワンプマン(英語版では「Swamp Man」) - ゲームソフトバイオハザード7 レジデント イービル」のDLCEnd of Zoe」に登場する敵キャラクター

本記事では上記のうち1.について記載する。

内容

あなたは死んだ!

あなたは沼を訪れていたが、突然があなたに直撃! あなたは死んでしまったのだ。

だが、そのとき不思議なことが起こった

による衝撃・高熱・電流が、あなたの足元の沼の泥に作用し……に撃たれる寸前のあなたと分子レベルで寸分違わぬ、「新しいあなた」がそこに生み出されていた。

つまり、あなたは死から復活した! ブラボー!おお・・・ブラボー!!

復活したあなたは、先程までのあなたと全く同じの状態を持つので、ちゃんとあなたの人格・記憶も復活している。そして、今後もそれまでと同じようにあなたの人生を続けていくだろう。

一方、元のあなたの遺体は、復活したあなたに気づかれないままに沼に沈んでいった。

 

さて、この「復活したあなた」――沼(スワンプ)から生まれたので「スワンプマン」と呼ぼう――は、に撃たれた元のあなたと同じ人物」だと言えるだろうか?

概要

哲学ドナルドデイヴィッドソンが、1987年の論文『Knowing One’s Own Mind』内で言及したのが初出。類似のアイディアの先駆者は他にも複数居たが、喩えとして面かったこともあってこの「スワンプマン」のアイディア・名称が最も広まっている。

ちなみに、本記事冒頭の文章ではわかりやすくするためには人に直撃し、足元の泥がスワンプマンに変化したという筋書きにしている。しかしドナルドデイヴィッドソンのオリジナルの文面では、は沼の中の枯れ木に落ちた。当人はその枯れ木の近くに立っていたので落の巻き添えで死に、そして枯れ木が人のレプリカたるスワンプマンに変身した……という筋書きになっている。

ワンプ(swamp)は「沼」「湿地」、マン(man)は「人」「男」を意味するので、「スワンプマン」は日本語で「沼人」「沼男」などと訳されることもある。ドナルドデイヴィッドソンは男性であり、自分を登場人物としてこの喩え話を展開したのでオリジナルのスワンプマンは「沼男」でよいだろう。しかし女性にもこの話を適用したい場合は「沼人」の方がよいかもしれない。

バリエーション

細かく条件を変えて考えてみるのも思考実験醍醐味の一つ。様々な条件で考えてみよう。

「あなた」ではなく、「あなたの大切な相手」であった場合は?

あなたの大切な相手(家族人、親友……)とともにが荒れ気味の日に沼に行き……そしてがあなたの大切な相手に当たり、スワンプマンが生まれた。

このスワンプマンはあなたの大切な相手と頭の先から足の裏まで、内の分子構造一つに至るまで寸分たがわない。あなたとの大切な記憶もちゃんと備えている。さあ、あなたはどのような態度をとるだろうか?

  1. 大切な相手と同一の存在である。危うく死ぬところだったね!と冷や汗をかきつつ笑いかけた。
  2. 同一人物ではないものの、大切な相手の双子のきょうだいのようなものである。亡き大切な相手を悼んで悲嘆にくれつつも、スワンプマンのこともにはできないと考える。
  3. スワンプマンも人間と全く同じ物理構成をしているのだから人間ではある、だが自分とは関係がい他人である。亡き大切な相手を悼んで悲嘆にくれつつ、関係のスワンプマンはあくまで他人として扱う。
  4. の怪物である。悲鳴をあげて逃げ出した。

雷があなたを外れた!

あなたの普段の行いがよかったのか、はあなたに当たらなかった!

そしてによる衝撃・高熱・電流が、沼の泥に作用し……あなたと分子レベルで寸分違わぬ、「新しいあなた」がそこに生み出されていた。

あなたが二人になってしまったが、この二人は同一人物と言えるだろうか。

さらにがどんどん落ち始めた!沼はあなただらけだ!大量のあなたは全員「あなた」だろうか?

雷は『二回』落ちたッ!

があなたに直撃して、あなたのの右半分も含めた、右半身は吹き飛んだ!

しかしが作用した泥があなたの右半身を忠実に再生し……元の右半身があった部位に時にぴったりくっついた。あなたはに帰った。

それからしばらくして、あなたはまた沼に来た。

そして案の定、またが落ちて、今度は左半身に同じことが起きた。あなたはに帰った。

半分ずつの交換なのであなたの意識は連続しており、途切れていない。「同じあなたと呼べるか」という点についてのあなたの判断は、が一回落ちた通常の場合と変わらないだろうか?

これがが「十回」の場合はどうだろう?「回」だったら?「千回」であったら?

少しずつあなたのの構成要素が別の物質由来に置き換わって、ついに元の物質がひとつも残らなかったとき、構造が保たれているために意識や記憶などが変わらなかったとしても、あなたは「元のあなた」と同じあなただと言えるだろうか?

テセウスの船」の記事も参照されたい。

類似の議論

関連動画


動画生時間1:20ごろから「スワンプマン」の概念についての説明があり、登場人物らが感想を話し合っている。

関連静画

関連項目

【スポンサーリンク】

  • 8
  • 0pt
スマホ版URL:
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%9E%E3%83%B3

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

スワンプマン

7 ななしのよっしん
2019/06/22(土) 10:47:45 ID: pESuRF15Bv
あらゆるものは、原子が集まり離れての結果にすぎない。今この間の、この私を構成するその原子の状態は、次の間には、もう完全に一致することはないだろう。ということは、私は常に変化しているのだ。三前の私は『三前の私』であり、それは今の私ではない!
8 ななしのよっしん
2019/06/22(土) 11:28:07 ID: 068zr33Vu9
もしかして:アビサル・ディジョン
9 ななしのよっしん
2019/07/15(月) 16:15:17 ID: fgSetyFvHG
>>6
そう、「意識が乗り移った」のだとすると、それは意識的に全に同一の存在。
けど、「記憶、思考共に、寸分なく同一の別個体が生まれた」ってのがこの命題

この表現の違いは、この命題る上で混同すると、全く意味合いが変わってくる。
「乗り移った」って表現は、その入れ物が複数であっても、意識の連続性を保してしまってる。
異なる地点に発生した、自分と寸分違わぬ個体が、果たして「本当に意識が乗り移った個体なのか?」そこに対する懐疑が、この命題本質と言っても良い。
10 ななしのよっしん
2019/07/31(水) 04:13:18 ID: YgRuvbeD/0
「命は地球より重い」とかいいつつ、結局大事なのは社会的な穏や

入れ替わろうが社会的に問題なければその人はその人として扱うだけや
社会的にその人と認定しうる」ならそれでいいわな

「生きて何かを残す、託す」っていうのは、自分の死後も社会的に自分を生かす、残すっていうことと同義や
なら別の個体に自分の記憶や意思が引き継がれてもそれは自分を残すこととなんら変わらん
自分が「引き継がれる」なら自分がどうなってもあと腐れなんてないわな

増殖した場合にどうなるかは知ったことかよ
客観的には全員保護して個別に宜しくなるよう対応するやろ
主観的に言うなら、必要なら自分以外の自分を全部排除するし必要なら自分以外の自分と仲良く共存するだけや
11 ななしのよっしん
2019/08/26(月) 19:52:55 ID: RbLVTASRoH
この先宇宙がどんどん進展していけば、原子の離合集散は数え切れないほど起こることになり、その中で「ある男と全く同一の原子構造を持った男が発生する」可性はゼロじゃない
もしスワンプマンに意識の同一性があるのならば、宇宙が進展していった先で同一の原子構造を持つ人間の意識はどうなっていくんだ?
12 ななしのよっしん
2019/08/28(水) 01:19:01 ID: pbrg1o4Rie
>>11
生まれた直後以外は「他人の似」止まりになるだろうね。
その二人が同じ時間に存在する場合、同じ思考をするかというと違うし、お互いを偽物だと認知することもないからね
13 ななしのよっしん
2019/09/04(水) 09:52:24 ID: 8ULBrHPwEA
>>11
環境がまるっきり一緒じゃないならやっぱり他人やで
双子もそうやろ?

太陽が二つあるかもしれないし重力が半分かもしれない、
モテモテかもしれないしバナナの皮を踏んですっころぶかもしれない
ゴミが入って決定的チャンスを逃すかもしれない
そこまで全く同じという事がまずない以上は、やっぱり他人
14 ななしのよっしん
2019/09/07(土) 16:35:16 ID: RbLVTASRoH
>>13
でも、例えばタイムトラベルなんかの議論では、過去改変で自分の周りの環境がどれだけ変化しようが自己同一性は保たれることが自明のように扱われてるよね
君の論が正しければ、過去が変わった間にその当人の意識は消失するとも考えられるわけだが、それは正しく思えるか?
15 ななしのよっしん
2019/09/23(月) 08:56:21 ID: fgSetyFvHG
>>14
>でも、例えばタイムトラベルなんかの議論では、過去改変で自分の周りの環境がどれだけ変化しようが自己同一性は保たれることが自明のように扱われてるよね
>君の論が正しければ、過去が変わった間にその当人の意識は消失するとも考えられるわけだが、それは正しく思えるか?

実際、それを踏まえてる作品の方が多くない?
過去変して未来を変えれば、存在が消滅する作品もあれば、パラレルワールド変されなかった先にある未来変された未来が同時に存在する)とすることで存在を保つ作品もある。
それらの作品の存在が、「過去改変で自分の周りの環境がどれだけ変化しようが自己同一性は保たれることが自明のように扱われて」ないことの明にもなってる。

で、同じような議論に「ワープ」がある。
ワープは、間的に別の地点に「移動」する技術とされてるけど、実質的には「元の場所にあった存在を消滅させて、別の地点に同一の存在を生成する技術」と見做す事もできる。
例えば、体の半分だけをワープさせて、ワープ前とワープ後でそれぞれ生を施したら、ワープ前の固体とワープ後の固体、「本人といえるのはどっちか?」ってのは、スワンプマンと同じ命題だな。

(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
16 ななしのよっしん
2020/01/04(土) 19:48:20 ID: yZU8iAu7Ky
沼男はいないようです

急上昇ワード