CV:山崎たくみ(アニメ版)、松尾銀三(劇場版第1作)[1]
概要
牙とドレッドヘアー[2]が特徴的なセイウチをモチーフにした獣型超人。ヘラクレス・ファクトリー(H・F)第1期生。愛らしいぬいぐるみのような顔立ちをしているが、作中ではキン肉万太郎とギャル不人気No.1を争っていた。アイルランド出身だが、なぜか東北訛りで喋っており、一人称は「オラ」。[3]
格闘技術、格闘理論は一流でH・Fではガゼルマンに次いで2位という優秀な成績で卒業している。身体能力が高く、見かけによらず俊敏で高度な技をこなせるテクニシャンという実力派・・・・のはずなのだが、作中での戦績は思わしくない。潜在能力は高いのだが、人一倍優しく、お人好しな性格が災いして実力を発揮することができないというまるでアンドロメダ瞬のような弱点を抱えていた。
d.M.p編以降は万太郎のことを「アニキ」と呼んで慕っており、舎弟となっている。ただし悪影響も受けており、夜遊びを繰り返しTeam AHOにカウントされている。もっとも他のアホ3人と違い、真面目なセイウチンは人知れず人助けや不良の更生をしていた。家事が得意なこともあり、万太郎の身の回りの世話までしており、わがままで気分屋の万太郎をまるで嫁のようにサポートしていた。H・F次席のやることでは・・・。
家族構成は母親のスージー(おがぁ)と妹のドロシー。父親のロバートは幼い頃に海難事故によって他界している。ちなみに、みんなセイウチンと顔がそっくりである。
不遇の扱いを受けてきたセイウチンだが、究極の超人タッグ編ではネプチューンマンの洗脳によって獣性が解放され、目つきが狂暴になり、牙とドレッドヘアーが急速に伸びる。さらに「グロロ・・・」というどっかの超人閻魔のような不気味な唸り声を出して言葉をほとんど発しなくなる。性格そのものも凶悪になり、飛んできた鳩を捕まえて生きたまま食べたり、仲間である新世代超人の顔の皮を剥ぐという残虐行為をおこない、剥いだ顔の皮を食べようとしたり、その生き血を飲むなど非道の限りを尽くしていた。
プロフィール
作中での活躍
d.M.p出現を聞きつけて日本武道館に駆けつけ、テルテルボーイとの戦いで消耗した万太郎に代わってMAXマンと戦うことになる。序盤は優位に立つが、優しさにつけこまれて騙されたことで劣勢になると、必殺技「ビッグブーツ・インパクト」を喰らって腰を砕かれ敗れる。ダウンした後、黒いスプレーで背中にn.W.od.M.pと書かれてしまう。だが、万太郎にMAXマンの必殺技を見せることでその後の万太郎の勝利に貢献していた。この行動によって万太郎との友情が芽生え、万太郎の舎弟となる。
「H・F一期生・二期生入れ替え戦編」では、万太郎たちと一緒に毎日夜遊びに興じるようになってしまう。そのことが超人委員会から問題視され、二期生との入れ替え戦に出場することを命じられる。
1回戦Aブロックでクリオネマンと対戦。「ニューセイウチン」となったことを宣言したセイウチンは、これまでと違うシビアで情け容赦ないファイトを見せ、攻勢に出る。しかし、クリオネマンが本領を発揮し始めると劣勢になる。さらにクリオネマンに毎日遊び呆けていたことを暴露され、観戦に来ていた母親から「いっそのこと死んでしまえ」とまで言われてしまう。だが、遊んでいた間にも、人助けや不良少年の更生と社会貢献をしていることが判明する。しかし、無情にもクリオネマンは、応援に来ていたその元不良少年をソーラー・エナジーヒートで粛清しようとする。彼を庇ったセイウチンは火だるまにされ重傷を負う。さらに、クリオネマンの罠にかかって体内に取り込まれ、最後はx・y・zクラッシュを喰らって敗北。
準決勝前には筆談で万太郎にメッセージを送り、決勝では一期生の仲間たちと共に万太郎の応援に駆け付けた。万太郎の勝利で駐在超人の座に復帰するも、懲りずに夜遊びに興じていた。
「火事場のクソ力修練編」では、北海道駐屯超人の任務としてノーリスペクトの1人、フォーク・ザ・ジャイアントを拘束していたが、フォークの串刺し昆虫採集を喰らって負傷。その後登場することはなかった・・・。
「超人オリンピック ザ・レザレクション編」では、シャークマンをSTFで倒し、作中初勝利を飾ってアイルランド代表の座を勝ち取るが、第2競技の「だるま落としでドン!」に失敗し、失格となる。その後は、万太郎たちの戦いを観戦していた。
「悪魔の種子編」では、与那国島に出現したジェネラル・パラストに向かうが、キッドたちと同様バリアの中に入ることができず、またしてもたいした活躍の場は与えられなかった。
ハンゾウvsゲッパーランドの試合を見守った後、万太郎たちと巌流島で合流。ケビンマスクと喧嘩別れした万太郎の特訓を食事係や特訓用のロボットアームの操縦という形でサポートした。
究極の超人タッグ編
時間超人の陰謀によって消滅の危機に立たされたケビンマスクを救うため新世代超人たちは、20世紀の世界にタイムワープすることになり、セイウチンも参加することになる。しかし、救出作戦は失敗に終わり、新世代超人たちは究極の超人タッグに出場することになる。出場に向けチェック・メイトからパートナーに誘われるが、不甲斐ない戦績で自信を無くしていたセイウチンは自分はみんなの身の回りの世話をするために参加したという理由で断りを入れる。そのとき、タイムマシーンに密航していたネプチューンマンが突如現れ、タッグパートナーになることを要請される。最初は拒否するが、万太郎の心ない言葉をきっかけにパートナーを受諾。万太郎たちの元を去り、ネプチューンマンと行動を共にする。
だが、ネプチューンマンの目的はケビンの救出ではなく、コンプリート・バルブを手にして完璧超人を再興することだった。ネプチューンマンにイギリスの童話を聞かされることで内に秘めた獣性が解放され、狂暴な完璧超人へと変貌する。さらに、セイウチンを心配して後を付けてきたチェック・メイトを「オプティカル・ファイバー・クロスボンバー」によって顔の皮を剥がす残虐行為によって倒してしまう。こうして、ネプチューンマンとのタッグ「ヘル・イクスパンションズ」が結成される。
入場式で万太郎たちの前に姿を見せたセイウチンは、もはや別人となっていた。無惨な姿となったチェック・メイトの姿が露わになったことでイクスパンションズの本性が公となる。間引きバトルロイヤルでは、万太郎とカオスのマッスルブラザーズ・ヌーボーに襲い掛かり、「アニキ」と呼んで慕っていた万太郎にも敵意を向けていた。万太郎を庇って飛び込んだ火の玉飛爺隊(バリアフリーマン&イリューヒン)をオプティカル・ファイバー・クロスボンバーによって顔の皮を剥がして退場させる。
本戦に入ると、1回戦第4試合でジェイドとスカーフェイスのスーパー・トリニティーズを対戦。この試合でもかつての優しいセイウチンをダブらせて攻撃をためらうジェイドに対して情け容赦のない攻撃を見せる。悪行超人時代のラフ殺法を繰り出すスカーフェイスに対しては劣勢となるが、これはスカーの攻撃パワーを吸収することで完全な獣性に目覚めるためのネプチューンマンの作戦のうちだった。スカーの必殺技のアルティメット・スカー・バスターに耐えると、獣性を100%解放しスカーを攻め立てる。ジェイドの新技ブロッケンの帰還により1度はダウンするが、2度目のときには擬態によって自身の正義超人の頃の姿を見せて騙すことにより回避し、マスク・ジ・エンドによってジェイドの目を潰してしまう。さらに、オプティカル・ファイバー・クロスボンバーによってジェイドを庇ったスカーフェイスの顔の皮を剥がしてKOする。だが、ジェイドに対するオプティカル・ファイバー・クロスボンバーの際は「お母さんと妹を大切にな」という言葉によってわずかに残った良心が反応してしまい、ヘルメットを飛ばすのみとなった。試合には勝利したものの、ジェイドの顔の皮を剥がすことに失敗したことをネプチューンマンに咎められる。
2回戦では、ウォーズマンとマイケルのヘルズ・ベアーズと「アニマル・チェンバーデスマッチ」で対戦。ネプチューンマンと2人がかりで同じ獣性を持つマイケルを攻撃し、クロスボンバーによってマイケルの正体がマンモスマンであることを暴く。だが、ケタ違いのパワーを持つマンモスマンに圧倒され、さらに21世紀ウォーズマンの厳しい攻撃の前にグロッキー状態になる。また、悪逆非道なファイトに観客からのブーイングを受け、観客席にいる若き日の両親の姿を見たことで試合に集中できなくなる。ヘルズ・ベアーズの猛攻に防戦一方となったセイウチンは、正義の心を取り戻させようとするウォーズマンの説得と観客の罵声から自分を庇う両親の姿、さらには自分が顔の皮を剥いだ新世代超人の仲間たちの言葉によってようやく洗脳が解け、正義超人としての心を取り戻す。
洗脳は解けても才能を引き出してくれたネプチューンマンとのタッグは継続し、あくまで正義超人としてのファイトであらためてウォーズマンに挑む。だが、実力が格上のウォーズマンには流石にかなわず、最後はパロ・スペシャルによって両腕を破壊され、これまでの悪行のみそぎを受けつつ敗北する。ところが、突如マンモスマンがウォーズマンを裏切り、ネプチューンマンと新星(ノヴァ)・ヘル・イクスパンションズを結成。謀反のオプティカル・ファイバー・クロスボンバーからウォーズマンを庇い、今度は自分が顔の皮を剥がされてしまい、贖罪を受ける。
その後、死亡したカオス・アヴェニールが残したピラリアの花粉によって他の犠牲者たちと一緒に剥がされた顔の皮が元に戻る。決勝戦の後、あらためて蛮行に及んでしまった仲間たちに謝罪をする。
Vジャンプ版
本編同様に万太郎のことを「アニキ」と呼んで慕っている。第1話から登場し、ガゼルマンとテリー・ザ・キッドを倒していたプリプリマンと戦うが敗北。試合後もプリプリマンに痛めつけられるが、この行為が万太郎の闘志に火を付けることになる。
d.M.Pによって洗脳されたH・F2期生との戦いでは、おでん巨塔1階ダイコンリングでバス・ザ・シャワーと対戦。風呂好きが災いして不用意にバス・ザ・シャワーの体の風呂に入りピンチを招くが、薬草の湯でやせ細った体が回復し、サーモンスプラッシュで勝利している。
超人一等祭にはアイルランド代表として出場するが、予選で敗退。
必殺技
シングル技
- STF(ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロック)
- うつぶせの相手の片脚を両脚で挟み、ことにより、固定して足首と膝を極めて、そのまま覆いかぶさると同時にフォイスロックで顔面を締め上げる。
実際のプロレスでも見られる技であり、蝶野正洋が第一人者として知られる。 - メガトン・ドロップキック
- セイウチンの重量級の体から放たれる重たいドロップキック。
- サーモンスプラッシュ / ダブリンのつむじ風
- 相手の肩口に乗り両足で首をロックし、そのまま後方に反転し、相手と背中を合わせるように上半身を反らして、 相手の両足首を両手で掴んだまま相手を脳天からマットに叩きつける。
初披露はクリオネマン戦だが、ヘルズ・ベアーズ戦でマンモスマンを相手に使用した際に「ダブリンのつむじ風」というブロッケン一族のパクリのような技名が付いた。
Vジャンプ版では「サーモンスプラッシュ」という技名になっており、バス・ザ・シャワーを倒している。 - サイクロン・オーシャンキック
- 前方に回転しながら片足のつまさきで鋭い蹴りを繰り出す。ずんぐりした体格からは想像できないセイウチンの身のこなしが伝わる技である。
- 海象滝のぼり(セイウチ・リバース・フォール)
- クリオネマンの体に取り込まれたセイウチンが、 母の助けによって投げ込まれた巨大な魚を利用して 滝を登るかのように脱出した技。
なお、同じような技をアニメオリジナルでラーメンマンが「黄河滝昇り」という技名で使用している。 - セイウチ・トゥース
- 巨大な牙による噛み付き攻撃。魔道に落ちた際に頻繁に使用していた。マンモスマンのビッグ・タスクと互角に渡り合えるほどの威力を持つ。
- マーダー・バイト
- 身体を丸めた状態で縦に 回転しながら、その勢いのまま相手に噛み付く。
- ニードル・ファー
- 全身の毛を逆立てることによってトゲのようにし、相手を貫く。
- 北極熊捕獲落とし
- 膝を相手の背中にあて頭を右手、左足を肩で押さえながらジャンプし、そのままリング目がけて落下する。究極の超人タッグ編でウォーズマンを相手に使用。
タッグ技
- オプティカル・ファイバー・クロスボンバー
- ヘル・イクスパンションズによる必殺のツープラトン技。マグネットパワーを封印されたネプチューンマンが21世紀の光ファイバーの原理を用いて復活させたクロスボンバー。
技を受けた相手はマスクだけでなく顔の皮までも剥がされており、威力と残虐性は通常のクロスボンバーを上回っている。
なお、セイウチンはネプチューンマンによって左の牙に光ファイバーを埋め込まれている。 - マスク・ジ・エンド
- 相手の頭を両足で挟みこみ、その頭を軸に回転することにより徐々に相手のマスクを削り取っていく技。その様子がリンゴの皮むきのように見えるため、「アップル・シェイバー」とも呼ばれる。元々はヘル・ミッショネルズの技だが、ヘル・イクスパンションズが再現しており、ジェイドの目を潰している。
- イクスパンション・タービン
- セイウチンが相手に噛みついた状態で相手を回転させた所に、ネプチューンマンが相手の首めがけてギロチンドロップを決める。
- フライング・セイウチ
- ネプチューンマンがセイウチンの牙を掴みリバース・フルネルソンで投げ、そのまま相手に投げつける。
- ランペイジ・ホイール
- セイウチンがジャーマン・スープレックスで投げ、ネプチューンマンがヘッドシザーズで頭から叩きつける。
- へッジホッグボール
- ニードルファーによりハリネズミのようになり丸まったセイウチンをネプチューンマンが左腕に絡み付け、相手に投げつける。
タッグ
キャラクターソング
関連動画
関連項目
脚注
- *本来は松尾銀三が演じるはずだったが、TV版が始まる前に松尾が急逝したため、後任として山崎たくみが演じることになった。劇場版第1作はTV版に先行して上映されたため松尾が演じている。
- *ドレッドヘアーになったのはH・F一期生・二期生入れ替え戦編から。ちなみに鼻ピアスを付けていた時期もある。
- *登場当初はまだキャラが定まっておらず一人称は「ワシ」だった。また、アニメ版での一人称は「僕」。
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