セブンペイとは、コンビニエンスストアのセブン-イレブンで使うことができるキャッシュレス決済サービスだった。
概要
セブン&アイHDの傘下、株式会社セブン・ペイが提供するバーコード式プリペイド決済サービス。2019年7月1日にサービスを開始したが、直後に不正利用事件が発生し、同年9月30日にサービスを終了した。
特徴・使い方
入会費、年会費は無料。手持ちのスマートフォンに「セブン-イレブン アプリ」をダウンロードし、店頭レジ、セブン銀行ATM、クレジットカード、nanacoポイントからセブンペイにチャージする(後に下記の事件の影響により、全てのチャージが停止される)。支払う際には、「セブン-イレブン アプリ」に表示されるバーコードを店員に見せ、バーコードスキャナーに読み取らせて支払いは完了となる。
利用可能店舗は、開始当初はセブン-イレブンのみで、順次拡大予定とされていた。
また、セブンペイの決済音は音楽プロデューサーのヒャダインが手掛けた。セブンペイの決済音についてヒャダイン氏は、
この度、個人的に一番使っているセブン‐イレブンを中心に使える決済音を担当できる、ということで思わず笑顔になる、少しウキウキするような決済音を心がけました!
毎日聞くものだからこそシンプルでかつハッピーに。ぜひ永く愛される決済音になってほしいと願っております。
とコメントしている。
株式会社セブン・ペイ
株式会社セブン・ペイ [非上場] スマートフォン決済サービスの提供 本社所在地:東京都 千代田区 二番町4番地5 親会社:株式会社セブン&アイ・ホールディングス [東証1部:3382] |
株式会社セブン・フィナンシャルサービスと株式会社セブン銀行による共同出資で設立された株式会社。2018年6月14日設立。資本金150万円。本社所在地は東京都千代田区二番町4番地5。[1]
本記事のセブンペイの運用事業を全面的に行っている。
セブンペイ不正利用事件
2019年7月1日にサービスが開始したが、サービス開始直後から不正利用が頻発した。2019年7月2日夕方に利用客から株式会社セブン・ペイへの問い合わせがあり、事件が発覚した。
2019年7月4日に株式会社セブン・ペイおよびセブン&アイ・ホールディングスは記者会見を開き、2019年7月4日6:00AM時点の推計で、不正利用件数900件、被害金額5500万円との説明を行った。
この記者会見では当時の社長が二段階認証関連の質問に対して言葉そのものを知らなかったのか回答に詰まり、セブンペイの経営陣はセキュリティに詳しくないのでは?と批判を浴びることになった。
(なお、「SMSってTwitterのことですか?」と言うSMSをSNSを取り違えた発言はしておらず、5ちゃんねるでネタとして書かれたものが本当に言ったものとして拡散されてしまった模様[2]。)
この影響で7payへのすべてのチャージ機能を停止。新規登録の受付も停止した。また、セブン-イレブンで行っていた割引キャンペーンも中止した。さらに、不正利用対応専門の緊急ダイヤルを設置した。
騒動発覚後、警視庁は7payを不正に利用したとして2019年7月4日に出し子とみられる中国籍の男性2名を詐欺未遂容疑で逮捕。取り調べに対し男は、「(通信アプリで)できるだけ多く買うように指示を受けた」と話し、容疑を認めている。[3]
電子たばこのカートリッジなど25千円相当を不正に購入したとして、北海道警は中国籍の夫婦2人を詐欺容疑で逮捕。2人共「他人のIDだと思わなかった」と容疑を否認している。[4]
電子たばこのカートリッジなど95千円相当を不正に購入したとして、福岡県警は中国籍の男2人を不正アクセス禁止法違反と詐欺の疑いで逮捕。2人共容疑を否認している。[5]
これらの不正利用事件を受けて、7payのサービスを9月末をもって廃止した。[6]
なお、7pay廃止後の残高払戻は利用者からの申出が必要で、すでに退会済みの利用者には払戻されない。[7]期日までに申出がない場合は払戻されない。
その後セブン-イレブンは代替としてアプリにPayPay決済機能を搭載している。
関連動画
関連リンク
関連項目
脚注
- *新会社設立のお知らせ (セブンペイ)
- *「SMSってTwitterのことですよね」 セブン・ペイ記者会見で「社長が勘違い発言した」とするデマ拡散 (ねとらぼ)
- *7pay、容疑者繰り返し決済か (ロイター通信)
- *他人名義のセブンペイ使い買い物か 詐欺容疑で逮捕 (朝日新聞)
- *詐欺容疑などで中国人2人逮捕 セブンペイ不正利用 (日本経済新聞)
- *「7pay」9月末で終了へ (NHKニュース)
- *7pay残高の払戻しについて
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