セルフサービス(Self-service)とは、サービス形態の一種である。
Self:自己、自分の、自分で、自分の為に…といった意味がある。
概要
本来、店舗/施設従業員が行うサービス・作業を客側が行うもの。
客側も手間が増える反面、選択肢・自由度が増えて金額的にもお得になる場合も多い。
- 一定の設備・道具・材料・面積や、使用法・警告などを用意しておくことが前提となる。
- 一定の金額または他のサービス料金に含まれ、その範囲内で自由にできるものが多い。
- 元々が無料で誰でも勝手に使えるものには用いられない場合が多い。(公園の設備など)
ただし、不慣れな利用者の質問への回答や補佐が必要な場合もあるなど万能ではない。
食べ放題・回転寿司なのに選べる物自体がない、貸出物品が不足・破損しているなどは致命的である。
メリット
- 従業員の負担軽減。
- サービスの質は低下するが、安価であれば客側も納得しやすい。(費用対効果)
- 券売機・自動販売機など、機械を通す場合も多い。(自動化)
- 近年はセルフレジのような清算を自分で行える設備も普及している。
客側のメリット
- 手間は増えるけど、このくらいなら別に苦にならないし安くなるなら…と納得しやすい。
- 調味料も広義のセルフサービスになる。
- 利用者は希望の商品や料理・飲料を選択し、自分好みの調理・盛り付けや組み合わせが可能。
- 自作パソコン、DIY・組み立て家具など、材料費だけで組み立て料金が請求されない。
極論
コンビニ・スーパー | 商品選択・袋詰め | レジで精算を待てばよい |
無人販売所 | 商品選択・清算 | 生産者は商品を置いておくだけ |
自動販売機 | 商品選択 | 勝手に選んで買ってくれる (広義のセルフサービス) |
ファーストフード | 配膳・片付け・味付け(調味料) | スタッフは調理等に専念できる |
回転寿司 | 商品選択・配膳 | 勝手に取って食べてくれる |
漫画喫茶 | ドリンクバー・書籍選択 | 書籍を置いとけば勝手に読んでくれる |
焼肉店 | 調理 | 勝手に焼いて食べてくれる |
食べ放題 | ドリンクバー・料理選択 | 自由に選んで食べてくれる |
キャンプ場 | 準備・設営・撤収 | 用品レンタル、場所の貸し出しなど |
(他にもあれば追加してください) |
セルフサービスが無かったら
- コンビニ・スーパーの中を店員が駆け回る必要がある。
- 食べ放題・ドリンクバーなどは、店員を呼んで、来るまで待つ、注文して、用意して、配膳して…といったタイムロスが大きい。大人数が同時に注文すればオレンジジュースひとつ届くのに何分もかかる。
- ※一部の食べ放題など、高額品は容易に浪費されないようこの方式が取られる場合もある。
デメリット
客自身が行う=従業員の目が離れることでトラブルも起こりやすい。
- 客が不便なく利用できるよう、一定の設備に初期投資が必要な場合も多い。
- 完全なセルフサービスにはなりづらい。
- マナー・ルール・法律を守らない奴が出やすい。
また、その他の問題として
- 「セルフサービスなんだからワンオペでも大丈夫だろ」といったブラック企業の存在もある。
- 需要を見誤るなど軌道に乗らなければ、人的コストを節約できるセルフサービスだろうが大赤字になってしまい倒産するかもしれない。場違いな場所に自動販売機を置いても儲からないのと同じである。
- 自作パソコンなど、知識ゼロの方が組み立てようとしても混乱するなど本末転倒。
対応策
後払いでなく先払い制にする、利用状況の見回りや返却品の点検を行う。
悪質な利用者に対し、「してはいけませんよ」なんて声掛けによるマナー向上など啓発活動は意味を全く持たないため、各所に監視カメラなどの設置・記録なども必要となる。(設置・記録している旨をデカデカと書いてやるなど)
「お客様は神様です」ではないし、事前の悪用対策は必須である。
施設・店舗側は警告・退店命令・出禁といった権限を持っている点も忘れずに。
【弁護士監修】客を選ぶ権利は法律に存在する? 入店拒否・出禁が違法になる場合とは。|弁護士保険の教科書Biz|企業向けお役立ち法務メディア (bengoshihoken.jp)
いざというときはためらわず通報すること。
関連項目
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