『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 (英: The Legend of Zelda:Ocarina of Time) とは、任天堂がNINTENDO64向けに開発・発売したゲームソフトである。略称は時のオカリナ、時オカ。(ヘーイ!)
概要
日本では、1998年11月21日にN64版で発売された「ゼルダの伝説」シリーズ初の3D作品。
直接の続編に、本作の様々なものを流用し「パラレルワールド」として全く違う世界を描いたムジュラの仮面がある。
時系列上もシステム的にも後の3Dアクションとしての「ゼルダの伝説」の原点となったソフトであり、近作を開始地点とする時間軸に他作品(特に3D)の「ハイラル世界」が置かれている(ただしWii用新作「スカイウォードソード」は、本作より更に前の時代とされている)。
ジャンルはアドベンチャーゲームとされているが、Wiiのバーチャルコンソールではアドベンチャー・アクション・RPGで登録されている。
本作は北米などでも好評を博し、海外では605万本、国内では115万本を売り上げ、アドベンチャーゲームとして世界最高の売り上げを記録し、ギネスブックにも登録された。
また、ファミ通のクロスレビューで史上初の40点満点を獲得。海外でもIGNの識者による2006年度のランキングでは堂々の1位を獲得するなど、国内外問わず人気が非常に高い。
また、ケバいヒロインであるゼルダ姫(大人)よりも、両時代のリンクやゼルダ姫(子供)、ルト姫やマロン、幼馴染のサリアなどの方がキャラ人気が高く、少なからぬプレイヤーをその道に堕とした罪作りなソフトでもある。
本作のシステム
本作で造られたシステムは、どれも3D世界を冒険する際の煩わしさを解消するものであり、謎を解きながら迷宮を走り回るのに必要なあらゆるシステムが実装されている。そして、本作のシステムが後の3Dのゼルダ作品全ての基礎となっている。
3D空間
前作まではSFCの性能から2Dの見下ろし型でマップを描画していたのに対し、本作はN64の3D表現能力を最大限に利用すべくスーパーマリオ64に続いてシリーズ初の3Dマッピングを採用した。
スーパーマリオ64のノウハウを生かした広大なハイラル平原と、時間の経過によって昼夜や背景が切り替わるシステムが好評を博した。
当然ダンジョンも3D空間で表現されるようになり、謎解きの難易度は大きく高まった。また敵も三次元的な動きでリンクに襲い掛かる。3Dスケールならではの素早い動きで翻弄するスタルフォス、徹底的な待ちガイル戦術を敷くダークリンク、ひたすら不気味なデドハンド、高い攻撃力と耐久力そして耳に残る力強いCVが持ち味のアイアンナックなどが有名。また上空から不意打ちをしてくるコウモリのキース・カラスのグエー、武器や防具を食べる(取り戻すのに失敗すると買い直し)ライクライク、金縛りで動きを封るリーデッド、捕まるとダンジョン強制退出のフォールマスターなど、前作に出現する敵も3Dとなったことで一味違う能力を持っている。(ヘーイ!)
ボスも増えており、特に前作にもあった「ボスの攻撃を逆に利用して攻撃する」ボスは都合3回出現する。
しかし後述するシステムにより、こうした3D空間に移行しても快適に操作できるようになっている。
Z注目
3Dゼルダ最大の特徴と言えるシステムで、視点の移動が激しい3Dの世界でも見たいものを見つづけることができる、3Dゲームに革命をもたらしたと評された画期的なシステムである。(ヘーイ!)
まず、コントローラーのZボタンを押すとリンクは動きを止め、その方向を注視したまま動くようになる。そこで敵やNPCなどが画面内に入るとナビィが黄色になって飛んでいき、再度Zボタンを押すまでリンクがそれに『注目』し続けるするようになる。
この状態になるとリンクは丁度剣道やボクシングの試合時のように自動的に注目したもののほうを向いて行動する状態になり、カメラもリンクの視点に追従するようになる。それに伴ってスティックの上下が注目対象への前進/後退となり、宙返りで攻撃を回避するアクロバット避けができるようになり、矢やフックショットなど遠距離武器も自動的に注目した対象に照準を合わせるようになる。(ヘーイ!)
これによって、戦闘中敵とリンクの両者がどれだけ激しく動いてもカメラは常に両者を映し、また遠距離攻撃は勝手に当ててくれるため、当時の3Dゲームによくあった「ヘタに横や後ろに移動すると視点が回り込んでしまい敵が視界から外れる」「遠距離武器の照準を合わせるためにいちいち止まる必要がある」というような問題がきれいさっぱり解消された。
その結果、Z注目を使うことで初心者でも激しい剣闘を繰り広げることが可能となり、矢や爆弾などの遠距離武器もいちいち照準を合わせることなく使うことができるようになった。これがこのシステムが革命をもたらしたとされる大きな理由である。
ただし、Z注目を使うために敵に近づくとほとんどの敵はリンクに気づいてしまうため、矢などで気づかれずに先手を取りたい時はZ注目を使わずに射る必要がある。
尚、敵にZ注目している時にC▲ボタンを押すとナビィが敵の特徴や弱点を説明してくれる。
「社長が訊く」によると、ナビィという存在自体がZ注目のために作り出されたキャラクターなのだという。
アクションボタン
神々のトライフォースから継承、進化したシステム。
Aボタンは決まった役割を持たず、その時々で行える動作が切り替わるようになっている。
通常(走っている時)は「アタック」、人がいれば「しゃべる」、扉や宝箱なら「あける」と状況に応じて適切に表示が変化し、ボタン一つでその行動を取ってくれる。戦闘中は横っ飛びやジャンプ斬り用のボタンとなる。
これによって様々な仕掛けに対してワンボタンで適切な行動を取る事ができる。
Cアイテム
これまでのゼルダの伝説のシステムを踏襲、発展させたもの。(ヘーイ!)
前作はAボタンとBボタンの2つにしか道具を装備できなかったが、N64のコントローラーはボタンが大幅に増えたため、4つあるCボタンのうち3つに道具を装備でき、対応するCボタンを押すことで使用できるようになった。これによって道具交換の手間が少し減った。
GC版や風のタクトではX・Y・Zの3つに割り振られ、3DS版ではX・Y・タッチ三箇所の5つまで装備可能。
オカリナ
タイトルにもなっている時のオカリナ。これは上述Cアイテムの1つとして入手でき、これを使うとオカリナで演奏することができる。
オカリナはそれぞれに特殊な効果がある計12個の譜面を奏でる用途の他、自身である程度自由に演奏することができ、Aボタン・Cの上下左右・ZキーRキー(半音上下)と3Dスティック(ピッチ変更など)の3つのキーを組み合わせて複雑な音色を奏でることが可能である。
ニコニコ動画ではこれを利用して別の音楽を吹かせる動画もある。→時のオカリナ演奏シリーズ
オートジャンプ
前作同様リンクは能動的にジャンプすることはなく、崖を踏み越えようとすると自動的にジャンプする。そのため、方向さえ正しければ自力でジャンプして向こう岸へ飛んでくれるため、ダンジョン自体は3Dでありながらジャンプに気を使う必要はかなり少なくなっている。そのため、スーパーマリオ64で顕著だったシビアなジャンプが要求される場面はあまり多くなく、謎解きに集中できる作りになっている。
謎解き
前作「神々のトライフォース」にもあった謎解きの要素はさらに複雑さを増している。ゲームが3D空間になったことにより、弓やフックショットなどは微細なターゲッティングが必要になった。また、各ダンジョンの謎解きも3D化したことによりかなり複雑になっている。その中でも「ゼルダの水系ダンジョンは困難」という評判を踏襲した「水の神殿」は水位の操作にまつわる複雑な構造で多くのプレイヤーにトラウマを植えつけた。(ヘーイ!)
あらすじ
ハイラル国の極東には、常人は立ち入れない「コキリの森」があり、そこでは「コキリ族」が暮らしていた。コキリ族は長命で、森と共に暮らし、そして誰もが一つは妖精を持っていた。しかし、その中でただ一人妖精を持てない少年「リンク」がおり、彼は妖精を持てないがために他のコキリ族からからかわれ、唯一の理解者だったサリアと共に遊ぶ毎日を送っていた。
燃える世界。焼ける臭い。連れ出される貴人。鳴り響く轟雷。巨漢。(ヘーイ!)
毎日のようにこの悪夢を見せられてうなされるリンクの元に「妖精ナビィ」がやってくる。コキリ族の守り神である長老樹「デクの樹サマ」が魔物に憑かれて弱っている。その魔物を倒してほしいという長老の願いを伝えにきたのだった。
リンクは艱難の末に見事巣食っていた魔物を倒すが、既に危篤状態だったデクの樹サマは「盗賊王ガノンドロフにトライフォースを渡すな。神に選ばれし姫と3つの精霊石を探せ。」という遺言と精霊石「コキリのヒスイ」をリンクに残して絶命してしまう。
コキリ族は「森から出たら死ぬ」とされており、幼馴染の少女サリアは森の外に出んとするリンクを引き止めるが、「神に選ばれし姫」に会うために、リンクは幼馴染の手を振り切り、森の外に出た。出ることができた。リンクはコキリ族ではなかったのである。
人々が平和に暮らしている少年時代のハイラルと、ガノンドロフによって征服され(ヘーイ!)たちが巣食っている7年後のハイラル。この二つの時代を巡る、後に「時の勇者」となる少年の物語が始まる・・・
ハイラルの住人
ハイリア人
ハイラルで一般的な『人間』と言える種族。ただし地球の人類とは違い、耳が長い。いわゆるエルフ耳。
城下町やカカリコ村を中心に生活しているが、他の地域でも度々目にする。
主要キャラではゼルダ、ラウル、マロンが該当する。
コキリ族
コキリの森に住む、ハイリア人の子供の姿に似た森の民。大人になっても子供の姿のまま。
世界を覆う邪気のため、森から出るとその命はたちまち尽きてしまうと言われている。
なお、あることをしてある人物に話しかけるとコキリなまりが聴けるジャラ。
幼馴染のサリアはコキリ族だが、同時にある秘密を抱えている。
ゴロン族
デスマウンテンに住む、赤茶色く岩のようなずんぐりした体を持つ種族だゴロ。
岩を食べ、力持ちだけど気は優しいゴロ。ころがって移動する事もできるゴロ。
爆弾や金属の高度な加工技術を持ち、ダイゴロンなどデカイ奴は極端にデカいゴロ。
族長のダルニアはまさに族長といっていい豪気な性格だが、サリアの歌を聴かせると…。
ゾーラ族
サメのような水棲種族。ハイラル国全体の水源であるゾーラの里に暮らしているが、ハイリア湖にいることもある。
前作では敵であり、半魚人さながらな深きものども的顔姿をしていたが、本作では普通にきれいな種族になっている。
スラリとした長身美形だが、族長であるキングゾーラだけは「裸の王様」と言っていい、貫禄ある姿をしている。
キングゾーラの娘、ルト姫はある種のツンデレ。種族の性質とはいえN64版では大人時代でも全裸という衝撃的な姿だった。リメイクで全裸に見えないように微妙にデザインが変更されたが、かえってエロくなったと評判である。
シーカー族
ハイラル王家を守るために存在すると言われる闇の民。種族として衰微しつつありごく少数しか残っていない。
ハイラルの血塗られた闇の歴史に係わっているらしいが、それが何なのかは作中では語られていない。
見た目は肌が多少浅黒い他はハイリア人と変わらない。昔はカカリコ村に住んでいたらしい。
ゼルダの乳母であるインパがこの種族。謎の青年シークもこの種族を称している。
ゲルド族
女ばかりしか生まれず男が生まれるのは100年に1回、男が産まれたらゲルドの王になるという特異な砂漠の民。
シーカー族よりもさらに黒い肌をしており、乗馬と弓矢の腕前に優れたものが賞賛されると言う文化がある。
作中に現れるナボールは元々ゲルド族の一員だったが、その頃に居た男の族長が暴虐を働いたため、7年を経る間にその男を追放して自身が族長の座に収まっている。
余談だが、各種族の重要キャラクターの名前は、ファミコンソフト「リンクの冒険」に登場する町の名前にちなんでいる。
ダンジョン紹介
ダンジョン名 | 説明 |
デクの樹サマの中 | )谷(の中。(÷)がいる。・・・まじめに説明すると、コキリ族を守っているデクの樹サマ(通称)谷()に巣くっている魔物を退治して欲しいと依頼され、足を踏み入れることになる場所。 最初のダンジョンだが早速謎解き要素がある。子供時代の飛び道具となるパチンコを入手できる。 ボスは「甲殻寄生獣ゴーマ」、通称(÷)。弱点については直前の兄さん一番が話してくれる。 |
ドドンゴの洞窟 | 中で極上ロース岩が手に入るらしい、ゴロンシティ近くにある洞窟。 ここでシリーズお馴染みのバクダン、というよりそれを手に入れるためのアイテムが手に入る。 ボスは「猛炎古代竜キングドドンゴ」。ダンジョン内に現れるモンスター、ドドンゴの親玉。 |
ジャブジャブ様のお腹 | 行方知れずになったゾーラのルト姫を捜して入る、ゾーラの守り神のお腹の中。 生物の体内なだけあって、壁面には血管が浮いていたり、スイッチがのどちんこだったり、壁を切りつけると青い血が飛び散ったりと気味が悪い。難易度も子供時代のクライマックスということもあって高め。 ボスは「電撃旋回虫バリネード」。虫というより回転木馬。倒すにはここで手に入るブーメランが必要。 裏ゼルダではなぜかあちこちに牛がいるカオス空間と化している。 |
森の神殿 | 大人時代になって初めて訪れるダンジョン。幼馴染みにあの歌を教えてもらったあの場所にある。 あらかじめカカリコ村の墓守ダンペイの宝物フックショットを取っておかないと中には入れない。 最初はダンジョンに現れる悪霊4姉妹を倒すために妖精の弓を探すことになる。 また、リンクのトラウマ「フォールマスター」が現れる初のダンジョンである。足元の影に要注意。 ボスは「異次元悪霊ファントムガノン」。ガノンの粗悪な模倣であり、その名の通り前々作のガノンに似た攻撃をし、その光弾を弾いてファントムガノンを怯ませなければならない。ビンではじくこともできる。 |
炎の神殿 | デスマウンテン火口に造られた神殿。 かつて邪竜を封じ込めるために建てられたが、最近その竜をガノンドロフが蘇らせたらしい。 その餌として捕らえられたゴロン達と、それを助けに入ったダルニアを助けつつ先に進むことになる。 ボスはズバリその邪竜「灼熱穴居竜ヴァルバジア」。かつてヴァルバジアを倒したゴロンの英雄が 使っていた武器メガトンハンマーをリンクも使って闘うことになる。 |
氷の洞窟 | 氷に閉ざされたゾーラ川上流にある洞窟。 水の神殿に行くのに必要なヘビィブーツを入手するミニダンジョン。 青い炎が燃えているので、これも必要な分持って帰ろう。なぜかBGMが独特できれい。 ボス……と言っていいのだろうか、最後には「ホワイトウルフォス」が待ち受ける。ザコい。 |
水の神殿 | ハイリア湖底にある神殿。本作で最も難しいダンジョンとされ、今日のゼルダにおいて「水のダンジョンが出てきたら本気を出せ」と言われる全ての元凶。 内部の謎解きそのものの面倒くささもさることながら、中ボスとして立ちはだかる「ダークリンク」が非常に手強い。盾によるガードと徹底的な後の先戦法を敷くため、初見では苦戦してしまうだろう。 3DS版で易しくなるとの話もあったが仕掛けが多少変わっただけで難易度はあまり変わってないと評判。 ボスは「水棲核細胞モーファ」。その名の通り細胞核が水を操って攻撃してくる。掴み攻撃が非常に痛い。 触手を伸ばして頑張っている間にロングフックで細胞核を引きずり出してダメージを与えよう。 |
井戸の底 | なぜかとても陰惨なダンジョン。カカリコ村で眠っていた魔物を倒すため、このミニダンジョンに入って「真実を見抜く目」=まことのメガネを入手する。 その性質上、「真実を見抜かなければならない」、言い換えれば仕掛けが見えないという恐ろしいダンジョンでもある。入手した時点で出ても良いのだが、この井戸の底には色々お宝が眠っているらしい。 中ボスクラスの敵「デドハンド」が厄介。 |
闇の神殿 | カカリコ村にある神殿。おどろおどろしい説明やギロチン、リーデッドやスタルフォスなどがひしめいている。壁には人骨らしきものも多数見え、これがハイラル王国の暗部であるらしいが…。 ほとんどの仕掛けが隠されており。まことのメガネがないと分からない穴や道が多い。 ボスはカカリコ村に隠されていた魔物、「暗黒幻影獣ボンゴボンゴ」。大振りな攻撃が多いが、怯ませ方さえ分かればゴーマとほぼ同じ戦法で勝つことができる。 |
ゲルドの修練場 | ミニダンジョンの1つで、ゲルド族の修練に使われている。時計回りに各部屋を回って試練を突破し、大量の小さなカギを入手した後、最深部で氷の矢を入手するのが目的。おまけのダンジョンであり、氷の矢はあってもなくてもゲームクリアはできる。 |
魂の神殿 | 砂漠の奧にある邪神像を包含した神殿。大人時代に来てもブロックが邪魔をして入れないので、子供時代にオカリナでここまでワープして銀のグローブを入手した後に再び訪れることになる。 そして大人時代でミラーシールドを手に入れた後、ガノンドロフの育ての親であり、推定380~400歳の強力なゲルド族の老婆「双生魔道師ツインローバ」と闘うことになる。 姉が炎の魔道師コウメ、妹が氷の魔道師コタケらしい。合体すると若くなるが、メイクがまんまゲルド風。 |
ガノン城 | 最終ダンジョン。ガノンドロフの手によって改築させられ、橋を落とされたかつてのハイラル城である。 これまでのダンジョンの特徴を全て合わせた仕掛けや立ちはだかる数多くの中ボスなど、 まさにラスボスの住む城にふさわしい雰囲気を備えたダンジョンである。 ここまできたら盗賊王ガノンドロフを倒してハイラルに平和をもたらすだけである、が……? |
開発余話など
今作でプロデューサーを担当した宮本茂はFPSに非常に関心が深いことで知られるが、今作開発時にも既にその構想を練っており、当初はFPS風のゲームとして開発するつもりすらあったという。
現在で言うオブリビオンやバイオショックがもっともそのイメージに近いと後のインタビューで語っているが、当時最高峰のスペックを持っていたN64をもってしてもFPSで理想的な作品を完成させるのは難しく、また3Dでのゲーム構成自体も手探りであったため、断念したのだと言う。(ヘーイ!)
ただし、パチンコや弓、フックショットなどを使用する時はリンクの視点になり、部分的ながらFPSの要素は取り込まれていると言える。
また、本作以降に発売された「ムジュラの仮面」「風のタクト」「トワイライトプリンセス」は、本作と同じ世界であると明言されている。
『ガノンドロフが封印された後、ゼルダの時の歌により子供に戻った時代から100年後の世界』が 「トワイライトプリンセス」であり、『魔王ガノンが征伐された大人時代から1000年後』が「風のタクト」であると本シリーズの開発者の青沼英二氏がニンテンドードリームの取材にて語っている。(つまりこの2作はパラレルワールド同士である)
風のタクトの予約特典に本作とダンジョンの難易度を上げた「時のオカリナGC裏」が収録された 「ゼルダの伝説 時のオカリナGC」が配布された。他にも、クラブニンテンドーの会員特典の「ゼルダコレクション」にも収録された。
なお、ゼルダとFPSを組み合わせたゲームとして「リンクのボウガントレーニング」が後にWii用ソフトとして発売されている。
余談だが、本作のバグの1つに「密猟者のノコギリバグ」というものがある。ある大人時代のイベントで密猟者のノコギリを手に入れると、森でデクナッツが現れなくなり、品評会に参加できなくなるというもの。大人時代ではスタルキッドが敵対し、森の神殿までの道もデクババなどではなくモリブリンが徘徊するということもあり、このノコギリには何かコキリの森に陰惨な影響を与えたのではないかと言われていた(り、SSサイトなどでは「子供→大人までの7年間に森に何が起こったか」を描写するサイトまであった)が、下記リメイク版でバグとして修正された。
3DS版
ニンテンドー3DSでのリメイクが本体と同時に発表され、2011年6月16日に発売された。
希望小売価格4,800円とお買い得である。
64版は出荷が多かったため比較的入手は容易であったが、もちろん公式に発表はされてないものの今回はかなり出荷が絞られており、品薄が続いている。この出荷数に悲鳴を上げる小売も多い。
元はと言えば、以前発売された『大地の汽笛』が、大量出荷に伴う大値崩れを起こしてしまったのが原因である。
しかし2012年11月1日からダウンロード版の販売が始まったため、現在では3DSとWi-Fi環境さえあれば問題なく購入できるようになった。
宣伝キャラクターには嵐が起用され、かつて熱中した思い出を語る内容のコマーシャルが多く流された。
が、肝心のプレイ内容を映したコマーシャルの影が逆に若干薄くなってしまった。
リメイクに伴う変更点・追加点
- グラフィックの全面書き直し
キャラクターグラフィックなどの書き直しはもちろん、テクスチャだったものが立体になり、或いはオブジェクトに装飾が追加され店の中に雑多に置かれた商品の様子が追加されるなど雰囲気を損なうことなく作りこまれており、12年の間に美化された64版の思い出そのものの光景が広がっている。また、全体的に淡い色合いと少な目の色使いがされていた64版と比べ色が濃くなり、64版で単色だったオブジェクトの一部にも色が入って鮮やかになっている。 - BGMの変更
音楽は原典のものをできるだけ再現・高品質化したものになっている。しかし、ミラーシールドやブロック、炎の神殿のBGMはGC版準拠となっている。仕方ないね。
原典と同じEDの後に流れる、3DS版の追加スタッフロールのBGMのみ、フルオーケストラとなっている。 - ジャイロセンサーによる操作の追加
主観カメラ・矢を撃つ時など、リンクの視点になる際に、ジャイロセンサーを利用した操作方法を選択できる。
本体を動かすことで、ゲーム内の視点をより直感的に動かすことが出来るのである。
敵がいない状態でLボタンカメラ固定をすると、本体を傾けて視点を変えつつ移動することも出来る。
が、残念ながら3DSの立体視画面とは多少相性が悪く、本体を傾けた際に立体視範囲から外れることもある。かの宮本茂本人は、このゲームとは明言していないが、「ジャイロセンサーを利用する際は思い切って立体視を切っている」という。
パッドで大まかな狙いを定めてジャイロで細かい狙いをつけるという併用法も可能。 - 下画面でのメニュー・マップの常時表示
アイテムボタン・マップなどは下画面にまとめて表示され、上画面にはアクションボタン・ミニマップのみの表示となった。
Bボタンの武器も下画面に表示される。 - アイテムの装備可能個所がX・Yボタン+タッチ2ヵ所+オカリナの計5つに増加
これまでCボタン3つが充てられていたアイテムボタンは、X・Yボタンと、さらに下画面に表示されるⅠ・Ⅱのタッチボタンの計4つになった。タッチパネルによって4つ、X・Yボタンによってその内2つを使うことが出来る。
また、オカリナ演奏ボタンは、タッチパネル左下に常備されることになった。 - ブーツがアイテム扱いになった
これまではいちいち履き替えていたブーツだが、今作では、風のタクト以降の作品同様、上記のアイテムボタンに充てることができるようになった。そのため、水の神殿を快適にプレイ可能になった。 やっぱり面倒だけど。 - 謎解きのヒント映像を見ることが可能
リンクの家の前と時の神殿にある『シーカーストーン』を使うことで、ダンジョンやボス戦のヒント映像を見ることが出来るようになった。見ることによるペナルティはないが、もちろん一度も見ずにクリア可能である。ゲームオーバー時も同様に映像を見ることができる。
いわゆる初心者救済措置だが、あくまでヒントであって答えそのものではない。尚このシーカーストーンは、下を覗き込んで映像を見ると言う土下座バーチャルボーイスタイルである。 - 開発者が想定していなかった一部の裏技を、バグ技を除き意図的に再現・仕様化
意味深だった密猟者のノコギリのバグなどは修正され、取り返しがつかなくなる要素はなくなった。
しかし、原典にあったバグはかなりのものが意図的に残されているようだ。 - ボスとの再戦が追加
『ムジュラの仮面』以降の作品のように、一度倒したボスとの再選が可能になり、またクリアタイムの記録もされるようになった。 - 『もだえ石』が『ひびき石』に
隠し穴の場所をコントローラ振動で知らせる『もだえ石』は、振動機能がなくなったために、断続音で知らせる『ひびき石』へと変わった。隠し穴に近づけば近づくほど、音の間隔が狭くなる。 - 裏ゼルダの収録
全てのマップが左右逆になり、受けるダメージが倍増する。ダンジョンの仕掛けは表とは異なり、GC版裏と同じものになっている。 - その他、敵のモーションなど細かい部分で変更がなされている。
その他
Eurogamer:10/10
IGN:9.5/10
Joystiq:9/10
GameSpot:8.5/10
1UP:8.3/10
のハイスコアを連発しており、その平均メタスコアは2011年6月23日現在で9.4/10とかなりの高評価。最低の評価でも8.0/10である。
原典は9.9/10とゲーム史上に残る大傑作としての評価を受けているものの、当時と比べレビューサイトの数が2倍以上に増加していることを考えると、移植作として十分な品質であると認められたと言えるだろう。
また、7月末までに購入した全員に、クラブニンテンドーを通して、オリジナルサウンドトラックが配布された。
動画
ニコニコ動画での時のオカリナ
「時のオカリナ」タグで動画を検索する。
「時のオカリナ」タグの増減グラフを見る。
プレイ動画
通常プレイのほか、実況、改造、TASなど、多彩なプレイ動画が投稿されている。
音楽関連
オカリナのメロディやフィールドの音楽などの評価は高く、アレンジした動画や演奏した動画、バンブラで製作した動画などが数多く投稿されている。
その他
その時々で流行した動画(ウマウマ、男女など)に時のオカリナのキャラクター出演させた動画などもある。(ヘーイ!)
関連商品
ピコカキコ
時の歌 | |
嵐の歌 | |
嵐の歌(風車小屋) |
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関連項目
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