ゼロとは、「ファイナルファンタジーXIV」(FF14)の登場人物である。
概要
暁月のフィナーレ編の登場人物。正確にはその本編(パッチ6.0)ではなく、その後に展開されるストーリー(パッチ6.1~)の重要人物である。ただし、パッチ6.0にも少しだけ登場しており、それについてはネタバレ項にて詳細を記述する。
惑星ハイデリンの次元を隔てて14に分割された世界のひとつ、主な冒険の舞台となる原初世界とは隣り合う「第十三世界」(「ヴォイド」「闇の世界」とも呼ばれる)の住人。
外見は原初世界でいうところのヒューラン族に近い。性別は中性的な見た目からは判別しづらいが、三人称に「彼女」が用いられており、女性として扱われている。
見た目こそほぼ『人』だが、「メモリア使い」と呼ばれる異能の使い手だった母親の影響で生まれながらに妖異の性質を持っており、「半妖」と呼ばれる。そして第十三世界が闇の氾濫に襲われ全ての生物が妖異と化してしまった際には、たまたま発生した次元の狭間に飲み込まれ、完全な妖異化を免れた。
ゼロもまた、母親と同じくメモリア使いである。「メモリア使い」とは、人を「メモリア」と呼ばれるクリスタルに封じることができる異能の持ち主のこと。メモリアと化した者は、二度と元に戻ることはない。
「ゼロ」というのは本名ではない。当初彼女は自ら名乗らず、好きに呼ぶように光の戦士らに促した。それを受けてヤ・シュトラが名付けたのが「ゼロ」である。
「それじゃあ……「ゼロ」なんてどうかしら?」
「何もない、という意味か?
……たしかに、私に似合いだな。」「いいえ、それは始まりを表す言葉。
私たちにとってのあなたは、これから決まるという意味よ。
互いを遠ざけるも、歩み寄るも……ね。」「まぁ……なんでもいい。」
なお、名前を付ける前のメッセージウィンドウの名前欄には、全体的に黒っぽい衣服に身を包んでいることから「闇衣の妖異」と表示されていた。
何をしても何も変わらない第十三世界でただただ永い時を過ごし、損得だけで動いてきた彼女だが、光の戦士たちとの交流を経て大きな変化を得ることになる。
ネタバレ
内容を読む(枠内をタップまたはクリック)
来歴
闇の氾濫の直前の第十三世界は、力に魅入られた闇のメモリア使いが我が物顔で世界を荒らしており、光のメモリア使いがそれに対抗している状況だった。しかし光のメモリア使いは闇のメモリア使いに比べて圧倒的に数が少なく、その対応はまったく追いついていなかった。
光のメモリア使いだったゼロは闇のメモリア使いとの戦いに敗れ、ちょうどその時に闇の氾濫が発生。これも前述の通り、次元の狭間に飲み込まれて完全な妖異化を免れた。
次元の狭間からなんとか第十三世界に戻ったゼロは変わり果てた世界の姿と、闇が持つ「活性」の力によりこの世界には死による終わりさえないと知り絶望し、無為に過ごすだけの時が続いていた。
パッチ6.0
そんな彼女に転機が訪れる。リーパーとなったゼノス・イェー・ガルヴァスの契約(ゼロ曰く「呪い」)の相手として選ばれ、原初世界に喚び出されたのである。つまり戦闘時などにゼノスの傍らにいる妖異がゼロなのだが、この時点では名前は出てこず、外見は契約の影響で異形の姿になっている。
パッチ6.1~
ゼノスが倒されたことで、彼女も第十三世界に戻ってきていた。ただし、姿は異形のままである。
第十三世界を訪れた光の戦士と再会し、光の戦士が持つ光のクリスタルに反応し、元の人に近い姿に戻る。
たびたび彼女の力を借りる場面があるのだが、彼女はその度に対価を求めてくる。これは闇に覆われた第十三世界がそういった契約によってのみ他者との関係が成り立つ世界であるためのものである。
しかし、それ以外の『何か』によって動く光の戦士たちと行動を共にするうちに彼女にも心境の変化が表れ始め、やがてかつて光のメモリア使いとして世界を救おうとしていた時の心を思い出す。
その後は対価を求めずに光の戦士たちに同行することを望んだ。また、闇に覆われた第十三世界を元の正常な世界に戻したいという思いも抱くようになり、第十三世界で暗躍するゴルベーザとの決戦を迎える。
ゴルベーザが生み出した大妖異ゼロムスを討滅するに当たり、第十三世界とは対の関係の第一世界にある莫大な光の力を利用することになり、光の戦士に同行して第一世界へと赴く。そこでこの光を持つことができれば何か変わるかもしれないと思い付いて衝動的に光の力を取り込もうとするが、闇に染まった彼女と反発し、受け入れることができなかった。しかし光の巫女リーンが光の力をうまく制御することで、光の力をその身に宿すことに成功した。
ゼロムスとの決戦時にはゴルベーザの足止め役を務め、光の戦士をゼロムスの元に送り込んだ。そしてかつて自分と同じ光のメモリア使いだったゴルベーザを説得し、共に光の戦士とゼロムスの対決の場に現れる。
「世界を越えて得た力で……
今度こそ、皆を救ってみせる!ゴルベーザ、貸しを全部返してもらうぞ!
ありったけをぶちかませ!」
第一世界で得た光の力が顕現し、それまでの黒い装いからパラディンのような白い装いに変化する。そしてゴルベーザの援護を受けてゼロムスを打ち倒すことに成功した。
「お前、私が言ったことを聞いていなかったのか?
さっきの一撃で「貸しを全部返してもらう」と言っただろう。今の私たちは、これからでどうとでもなれる……
「ゼロ」の関係だ。」
と告げ、2人で第十三世界の再生という新たな目的のための旅を始めた。
余談
- 度の過ぎた辛党である。香辛料文化の発達したラザハンにおいて、匂いだけで周囲の人たちがダウンしてしまうほどの激辛料理を好んで食べる。
- 第一世界で光の力をその身に宿すことになった時、それに対しての光の戦士(プレイヤー)の反応として選択肢が出てくるのだが、その中のひとつに「光と闇の両方が備われば最強!」というものがある。公式が提供するブロント語である。作中にブロント語の概念があるはずもなく、ゼロはその言葉通りに受け取り、至って普通のリアクションを返す。
- 暁月のフィナーレ編は全体を通して「ファイナルファンタジーIV」のオマージュ要素が多いが、ゼロの『当初は闇の力を扱い、後に光の力を扱うようになる』というのは、その主人公「セシル・ハーヴィ」を思い起こさせる。
関連項目
- 0
- 0pt

