ソウルブレイダーとは、クインテットが開発し、旧エニックスが発売したスーパーファミコンのARPGである。発売は1992年1月31日。
『ガイア幻想紀』や『天地創造』と合わせて『クインテット三部作』と呼ばれ、今作はその第一作にあたる。
耳に残るBGMが密かな人気か。また、『アクトレイザー』のSEが一部流用されている。
プレイヤーの多くがエンディングでヒロインの存在を知る珍しいゲームでもある。
あらすじ
天才発明家レオに(強制的に)悪魔召喚機を開発させたフレイル王国の強欲な王マグリッド。
彼は召喚した悪魔デストールと『魂1つで黄金1つと交換しよう』という取引をした。
結果、あらゆる生物が世界から消え、魔物の巣で溢れていき、王も魔物に滅ぼされた。
地上に生物がいなくなったため流石にマズイと思ったのか、神様は主人公を地上に遣わすのだった。
ゲームシステム
プレイヤーは神様の弟子である天空人として剣を手に魔物と戦い、人々の魂を開放していく。この「魔物を倒す→魔物の巣を封印する→人々の魂を開放する」の流れは『アクトレイザー』にも通じている。
各地域に初めて入った時点では町には何もない状態だが、人々の魂を解放することで施設が追加されたり、新しいステージが追加されていく。中でもストーリー上重要なアイテムや人物が解放されたときは解放したときにメッセージが表示される。最深部にボスがおり、倒すことでその地域の代表者(基本的にレオ博士の関係者)の魂が解放される。代表者に会うことで次の地域への道が開かれる。また、ボスを倒した時点で町のBGMが変化し、それまで物寂しい雰囲気から開放感あふれるものになる。
各地域、全ての魔物の巣を潰していけば適正レベルになれるようにEXP量が調整されているため、その時点で倒せない敵を除いて巣を全部潰してから進めるプレイングが推奨される。ポーズをかけるとそのフロアにあといくつ魔物の巣が残っているかを確認することができる。
ゲームオーバーという概念はなく、旅の途中で倒れると各地域のスタート地点であるほこらに戻される。それ以外のペナルティは魔法を使うのに必要なジェムが全没収されるくらいで大きなダメージはない。
全エリア中のどこかに神のエンブレムというアイテムが8つ隠されており、全て集めるとジェムを消費せずに魔法を使えるようになる。つまり、実質的に倒れたときのデメリットがなくなるという恩恵を受けられるが、神のエンブレムは最初に見つかるであろう1個を除いてノーヒントであり、自力で全て見つけるのは至難の業。見つけたところで元々軽いペナルティが無くなる程度のメリットしかないが。
装備・アイテム
- 剣
- 主人公のメインウェポン。
- ステージごとに剣の種類は増えていき、特定の剣でなくては倒せない魔物も存在している。
- そのため、一見倒せない魔物のように見えて実は先のステージで手に入る剣でなら倒せるという場合もある。その場合は場所を覚えておいて装備を入手後に戻って来よう。
- 攻撃方法には通常の横薙ぎと、剣を体の前で固定したまま敵にぶつかる突きがある。突きを出しているとジェムを吸引できる。通常の攻撃力は薙ぎのほうが高いが、突きはまったく隙がなく攻撃判定が出しっぱなしのため、場合によっては突きのほうが効率よく敵を倒せる。
レベルによる装備制限があり、適正レベル未満で装備すると横薙ぎ攻撃ができないというペナルティを受ける。ただ突き攻撃はできるので使い方を工夫すれば適正レベル未満でも扱える。 - ソウル
- 主人公のサブウェポンにしてさまざまな効果を発揮するサポートユニット。魔法の射出点になったり、ジェムを回収してくれたりする。
通常は主人公の周りをくるくる回っているが、壁などに向かって方向キーを押しっぱなしにするとソウルのみがそちら方向に動くという特性を持つ。 - 各ステージでさまざまな人物から託され、これがなくてはそれ以上先に進めないことも多い。
- 鎧
- 主人公の防具。
- 剣同様にステージごとに種類は増えていき、水中を歩くときに泡に包まれ呼吸できるようになる、ダメージ床でダメージを受けなくなるなどさまざまな効果を持つ。
- ステージによっては特定の鎧を装備していないと先に進めない場合もある。距離によってはごり押しも不可能ではないが、大人しく地形に合った装備に切り替えた方が無難。
- ジェム
- 魔物が落とす宝石。魔法を使う際に消費される。いわゆるMP。
- 前述の通り、このゲームではHPが0になった際のペナルティは強制的にステージのほこらに戻されることと、ジェムがなくなることのみである。とはいえ魔法を必須とする場面はそれほど多くなく、ジェムは補給が容易なのでそれほど痛くはない。
- アイテム
- 装備しているとさまざまな効果を発揮してくれるほか、攻略に欠かせないアイテムも多数存在している。特定の装備を使用すると一気に難易度が下がる。
フィールド
- ほこら
- 各ステージに存在している主人公の拠点。神との交信やステージの移動もここで行う。
- セーブポイント兼ワープポイント兼宿屋。ここに入った時点でHPが全回復する。
各ステージで3つずつワープポイントが用意されており、1つ目は町、2つ目はダンジョンの全体的な中間点、3つ目はボス直前となることが基本。 - 町
- 各ステージに存在している生き物たちが住むフィールド。
- 主人公が降り立った時点では住む者もなく荒廃しているが、魔物を退治して解放された魂たちはここに戻り、徐々に発展していく。
- ステージによっては住民は人間ではない。むしろ人間以外のステージのほうが多く、人間がメインとなるステージは最初と終盤の2つだけである。
- ダンジョン
- 各ステージに複数存在している魔物の出現するフィールド。
- 最奥にはボスが待ち構えている。ボスを倒すと次のステージに進むために必要な人物の魂が開放される。
- 魔物の巣
- ダンジョンの中には魔物の巣が存在しており、そこからは魔物が発生する。ひとつの魔物の巣から発生する魔物の数は決まっており、全ての魔物を倒した後に主人公が触れることにより封印される。
- 魔物の巣の封印すると、さまざまな効果が得られる。最も重要なのは魔物の巣に封印されていた魂の開放であり、あるいはダンジョンの地形が変わり先に進むためのルートが作られることも多い。
- その他、さまざまな効果が存在している。
地域
全部で7つの地域で構成されており、主人公は順番に各地域の魂を解放していく。新しい地域に訪れた時点では町は跡形もない状態で、魂を解放することで住民が帰ってくる。ボスを倒した地域はワールドマップ上でも変化を確認できる。グラスバレーをクリアするまでワールドマップには出られない。攻略の都合上、ある程度ダンジョンを進んだ段階で何度か町に戻る必要があるが、区切りのいいところでワープゾーンや町に返してくれる宝石の妖精が現れるようになっている。
- 鉱山町グラスバレー
採掘場で働く労働者や牧畜を営むものたちが暮らす街。レオ博士の自宅もこの町にある。ただレオ博士は町に戻っておらず、娘のリーサが一人で暮らしている。最初は採掘場の魔物を倒していくが、町にあるレオ博士が描いた絵の中にボスが潜んでいる。 - グリーンウッドの森
グラスバレーから山を下りた場所に存在する広大な森林。犬のターボが守っており、多くの動植物が息づく自然の楽園。隣接するロストサイトの沼地とそこに建つ3つの神殿に多くの魂が捕らわれている。ここから、現状の装備では太刀打ちできない敵が現れ始める。 - セントエルズの海底
ワールドマップの中央に位置する、人魚とイルカが暮らす深い海の底。海底を移動するためには泡の衣と呼ばれる特殊な鎧が必要になる。海に点在する島や船を巡って海底の住人の魂を解放していく。 - 山の精霊の住処
セントエルズの海底から北に山を登った場所にある、精霊たちの住処。わずか1年の寿命である精霊たちとカタツムリ、キノコが暮らしている。住処から雪山を登り、その後山を越えた先にあるレイノール氷原からその先にある地底湖へと進んでいく。 - レオ博士の研究所
山の精霊の住処から南東に向かった砂漠の中にポツンと建っている建物。レオ博士はマグリッド王によりこの研究所に監禁され、悪魔召喚機を作らされていた。現在は無人となっており、博士が作り出した道具や家具、動物たちが暮らしている。道具たちにも魂があり、主人公を助けてくれる。研究所の地下や町のジオラマに多数の魂が封じ込められている。機械仕掛けのダンジョンのため鉄製の敵が多く、ここで手に入る斬鉄剣がないと攻略はままならない。 - マグリッド王の城
研究所から北方にある強欲な王マグリッドが治める城。事件の元凶だが彼の魂も解放しなければならない。国民に対して圧政を敷いていたようで、王城の地下には広い拷問室があり、少しでも王を批判した者は問答無用でここへ収容されてしまい、拷問の末殺された人たちの怨念が襲い掛かる。王城の左右には塔があり、一方の塔には飛行船のドックがある。レオ博士の魂も封印されており、解放した後は主人公と共にデストールを倒そうとするが…。 - 魔界
デストールが待つ世界で、これまでの6地域で集めてきた石を使うことで道が開かれる。この地域には住人がおらず、全体がダンジョンとなっている。これまでの敵たちと一線を画す強さの魔物たちが待ちうけるが、それに見合ったEXPを得られる。最強の装備品が眠っているが、それだけではデストールと戦えない。戦うためには最強の魔法が必要で、魔法を解放するためのアイテムを各所から集めてこなければならない。また、最強の魔法を使うためには最強の武器を扱えないといけないため、最低でも最強の武器の装備レベルまで主人公が育っていなければならない。
関連動画
プレイ動画
TAS
BGM
サントラも発売されていたが出荷数が少なく現在ではプレミアがついている。
ボーナストラックとしてED曲の本人ボーカルバージョンのアレンジが収録されているが、ゲームの世界観とかけ離れた歌詞の為、アレンジの評価は高いが賛否両論である。
描いてみた
その他
ピコカキコ
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関連項目
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