ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(Sony's Spider-Man Universe,SSU)とは、ソニー・ピクチャーズ制作のスパイダーマン関連作品が共通して持つ世界観である。
以前はソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)などとも呼ばれていた。
概要
前置き
ソニー・ピクチャーズおよびその傘下のコロンビア・ピクチャーズは、MARVELからスパイダーマンおよびその関連キャラクターの実写化権利を譲り受け、サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズおよび『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを制作し、大ヒットを記録していた。
一方、本家MARVELの方もマーベル・スタジオ制作の実写映画『マーベル・シネマティック・ユニバース』作品を次々と世に送り出し、クロスオーバー映画『アベンジャーズ』を成功させるなど、こちらも大ヒットを連発していた。
しかし、スパイダーマン関連は引き続きソニー・ピクチャーズが権利を保有していたため、スパイダーマンがMCUに参加する事は出来ず、一方でソニー・ピクチャーズにもスパイダーマン関連以外のキャラクターの権利はなかったため、MCUのような大規模クロスオーバー企画は不可能だった。
そして2015年、ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオは新たな契約を結び、スパイダーマンをMCUに参加させるが、スパイダーマン実写映画に関する権利・制作・配給関連はソニー・ピクチャーズが引き続き保持することとなった。
結果的にスパイダーマンは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で華やかにクロスオーバー作品にデビューし、ソニー・ピクチャーズはMCUに属する新しいトム・ホランド主演のスパイダーマンシリーズ『ホームカミング』(2017)『ファー・フロム・ホーム』(2019)『ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のホーム三部作を制作し、これまた大ヒットを記録した。
SSUの立ち上げ
スパイダーマンをMCUに貸し出すような形にした一方で、ソニー・ピクチャーズは引き続き権利を有するスパイダーマン関連キャラクターで実写映画を製作し続けた。その第1弾がスパイダーマンのヴィラン「ヴェノム」を主役とする『ヴェノム(映画)』(2018)である。
『ヴェノム』制作発表の時点ではスパイダーマン関連キャラクターの実写映画作品は「ソニーズ・マーベル・ユニバース」と呼ばれていた。2019年には「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)」に改称するとのアナウンスがあった。
2020年からは新型コロナの影響もあり、新作の制作や公開が滞った時期もあったが、SPUMC所属作品として『モービウス』『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の制作が行われた。
また、ホーム三部作『ノー・ウェイ・ホーム』の公開4か月前で、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の公開2か月前の、2021年8月にはこれらの作品群を「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」と改称した。
MCUとの関係
SSUはMCUとは別の世界の話であり、トム・ホランド演じるピーター・パーカー/スパイダーマンがトム・ハーディ―演じるエディ・ブロック/ヴェノムと共演する事はない筈だった。
しかし、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』『モービウス』のミッドクレジットシーンではユニバースの壁を破ってMCUとSSU、二つのユニバースのキャラクターがコンタクトを取り始めた。
この時期のMCUでは「マルチバース」と呼ばれる平行世界をテーマとした作品を制作しており、SSUも平行世界の一つとして関係性を持てるようになったのである。
SSUの今後、あるいは終焉
2024年12月現在、最新作『クレイヴン・ザ・ハンター』は2024年12月13日日米同時公開された。当初は2024年8月公開予定だったが延期されていた。
『エル・ムエルト』の制作も発表されているが、2023年6月に発生したハリウッドの脚本家ストライキの影響などで公開が無期限延期された。
一方、2024年12月には『クレイヴン・ザ・ハンター』でSSUはいったん終了という報道が出ており、今後SSUに属する作品が作られるのかは不透明である。
SSU作品群
公開順に記載
- ヴェノム(映画) 2018年
- ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ 2021年
- モービウス 2022年
- マダム・ウェブ 2024年2月
- ヴェノム:ラストダンス 2024年10月25日公開
- クレイヴン・ザ・ハンター 2024年12月13日日公開
- エル・ムエルト 公開時期未定
- タイトル未定 公開時期未定
関連動画
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関連項目
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