タイタニアとは、
- シェイクスピア『夏の夜の夢』に登場する妖精の女王。伝承上の妖精の女王には名前がなかったため、これが創作における一般的な名称となった。タイターニア、ティターニアとも。
- 天王星の第3衛星(Uranus III Titania)。ラテン語読みでチタニア、ティタニアとも上記の女王にちなむ。
- 小惑星(593 Titania)。ラテン語読みでチタニア、ティタニアとも。
- ゲーム『スターフォックスシリーズ』に登場する惑星 → タイタニア(スターフォックス)
- ゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズに登場するMS。
- 『銀河英雄伝説』『アルスラーン戦記』『創竜伝』で有名な田中芳樹の小説(スペースオペラ)である。本項で記述。
概要
宇宙に進出した人類は広大な宇宙空間に数多の星間国家を築いたが、それらはみな「宇宙に唯一の姓」タイタニアを名乗る一族が覇権を握る「パックス・タイタニアーナ」の内にあった。
タイタニアは形式的な主君であるヴァルダナ帝国の首都リュテッヒの上空に浮かぶスペースコロニー<天の城>以外に領土を持たず、国家ですらない一家族の身で、その莫大な富と他に隔絶した軍事力によって全宇宙に君臨したのである。彼らは呼号した。「宇宙はタイタニアとともにあり」と。
タイタニアは5つの家族によって運営され、その中から総帥として無地藩王が選ばれる。彼らは柔剛よく均整のとれた間接統治によって経済・運輸・科学といった「裏側」から宇宙を支配し、自身がヴァルダナ帝国の形式的な貴族として以上の国家権力を握ろうとすることはなかった。
だが、その一族支配に対する反感は、長い歳月により醸成され、じわりじわりと浮かび上がりつつあった。
時の無地藩王は第五代、アジュマーン・タイタニア。支えるはいずれも20代半ばの四公爵、「軍事の」アリアバート・タイタニア、「政治の」ジュスラン・タイタニア、猛将ザーリッシュ・タイタニア、そして野心家イドリス・タイタニア。
星暦446年、ふとした紛争から星間都市国家エウリヤを攻撃したアリアバートは思わぬ敗北を喫する。その敵手の名はファン・ヒューリック。エウリヤにとって「負けるため」に用意された青二才のはずであった男である。この一件を機に反タイタニアの機運が湧き上がり、次期無地藩王の座をめぐる四公爵の権力争いも相まって、揺るぐことなど有り得ないはずのタイタニアの支配はついに綻びを見せ始める……
銀英伝と比較されやすいが別の観点から描かれており、「タイタニアvs反タイタニア」というよりはタイタニア一族そのものの興亡が主軸となっている。
シリーズ一覧
1991年に出版された第3巻の後、「タイタニア」シリーズの刊行は途絶え、22年の歳月が流れた。誰もが諦めていた中もたらされた「4巻脱稿」の知らせに全てのファンが耳を疑ったことだろう。2013年9月25日、講談社ノベルスより第4巻が発売された。
2015年2月4日発売となった第5巻は最終巻。第1巻から27年をかけての完結となる。
アニメ
「銀河英雄伝説」でお馴染み石黒昇が監督を務め、そのスタッフを再結集したTYTANIA26PARTNERSが製作したTVアニメ「TYTANIA -タイタニア-」が2008年から翌年にかけてNHK-BSで放送された。映像制作はアートランド。その範囲は原作2巻までであり、ストーリー上は未完のままに終わっている。
主な登場人物
- タイタニア五家族
- タイタニアの一族
- エストラード・タイタニア(宗矢樹頼) - 侯爵。現無地藩王の異母兄でヴァルダナ帝国宰相を務める。
- バルアミー・タイタニア(保志総一朗) - 子爵。エストラードの息子。後にジュスランの補佐に就く。
- アルセス・タイタニア(草尾毅) - 伯爵。ザーリッシュの弟。お耽美。
- テリーザ・タイタニア(佐々木瑶子) - ザーリッシュの母親。アルセスを溺愛している。
- ラドモーズ・タイタニア(大川透) - 男爵。イドリスの異母弟。粗暴で好き勝手することが多い。
- ゼルファ・タイタニア - 准男爵。イドリスの弟。素直な性格で長兄を慕っている。
- エルマン・タイタニア - 伯爵。傍系の人間で、ヒューリック一党との交渉役となる。
- フランシア(牧島有希) - ジュスランの侍女。タイタニアの末流の出身。
- 諸国
- 反タイタニア派
関連動画
関連項目
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