タニマチとは、相撲界隈の隠語で力士を金銭的に支援する人たちのことである。パトロン。後見人。
現在では大相撲以外でもひいきのスポーツ選手などを支援する人の事も指すことがある。
概要
お気に入りの力士に対し、金銭的な支援をしたり、あるいは自分の持っている技術や人脈などを活用するなどして、裏側から力士に様々な支援を行う人の事。
タニマチの活動に対して特に報酬や見返りなどはないが、力士が感謝や義理を感じて手形の提供やパーティへの参加などの個人的なお願いを聞くことはある。
タニマチの語源
元は無償で力士のけがを診察していた医師だと言われている。その医師が住んでいた大阪・谷町にちなみ、力士を支援する人の事をタニマチと呼ぶようになった。
現在のタニマチ
当然のことながらタニマチには大きな経済力が求められるが、国技でもある大相撲を愛する人は現在でも多く、有名人の中にもタニマチは存在している。有名どころとしては、整形外科として有名な高須クリニック院長・高須克弥などがあげられる。
また、現在ではそこまで経済力がない人でも、相撲部屋の後援会のメンバーとして小口の支援も行うことができる。
他界隈への普及
元々は大相撲で使われていたタニマチと言う言葉であるが、現在では他のスポーツや芸能などでも支援者・スポンサー・パトロンのことを指してタニマチという言葉が使われるようになった。
スポーツや芸能を生業としているがゆえに不安定な生活を送っている人にとっては、このような金銭的支援をしてくれるタニマチは非常にありがたいものである。
タニマチの問題点
本来は力士やスポーツ選手にとってありがたい存在であるはずのタニマチであるが、ときどきタニマチの存在が問題となることがある。
ひとつはタニマチ自身が反社会的勢力である場合、もうひとつはタニマチのひいきが過ぎて本業に支障をきたしてしまう事である。
前者に関してはやくざなどの反社会的勢力が力士に支援する事によって、力士が反社会的勢力の要請を断れなくなり、そのコマとされてしまう可能性がある。大相撲でも過去にやくざとのつながりが判明したことは幾度もあり、その度に大きな問題となっている。
後者の場合、支援のやり過ぎでぬるま湯の環境に力士や選手を置いてしまい、競技に対するモチベーションが保てなくなり、成績が低下するなどの悪影響が発生する事がある。これが個人競技や個人の力量で勝負する芸術の分野などであれば、まだ個人の問題で済むが、野球に代表されるチームスポーツなどで発生した場合、チーム全体に被害が及ぶ危険性がある。
より詳細は「タニマチ問題」の記事参照。
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